Tome館長

トメ。2016/2/12、開帳。作者表示・非営利にて無断使用可。英訳はGoogle翻訳…

Tome館長

トメ。2016/2/12、開帳。作者表示・非営利にて無断使用可。英訳はGoogle翻訳。 動画用朗読音声を常時募集。https://tomekantyou.hateblo.jp/

最近の記事

【琴】面影橋

渡った記憶はない。

    • 【SS】デスクの胸像

      オフィスを出ようとしていたら  女子社員のひとりに呼び止められた。 「これ、素敵ね」 彼女のデスクの上に胸像が置いてある。 それをボールペンの先で示しながら  彼女は感心したような表情。 石膏を削って表面に着色したもの。 彼女の姿形に似せて僕が作り  僕が彼女にプレゼントしたものだ。 「それは、どうもどうも」 嬉しくなり、彼女と話し込もうとしたら  別の女子社員が声をかけてきた。 「これも素晴らしいと思うわ」 その彼女のデスクの上にも胸像が置いてある。 やはり

      • 【緑の背景】約束と違う

        • 【独白】忠告

          殴られた記憶がある。 かなり昔の話だが忘れてはいない。 殴られたら誰だって痛い。 誰だって痛いから、誰だって  相手の痛みを想像できないはずはない。 それなのに相手を  なぜ殴る事ができるのだろう。 自分がされて困る事を相手にする人は  まったく理解に苦しむ。 本当に困った人だ。 嫌われても仕方ない。 それでも構わないとしたら、不幸な人だ。 いつか殴り返されるだろう。 あるいは、刺されるかもしれない。 たとえば、ほら  こんなふうに背後から、不意に。   A

        【琴】面影橋

        【琴】面影橋

        マガジン

        • 箱夢の曲集 第四集
          365本
        • 箱夢の話集 第四集
          522本
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        • 箱夢の話集 第一集
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        • noteでコラボ
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        記事

          【ピアノ】明日が見えない

          昨日今日が見えすぎて

          【ピアノ】明日が見えない

          【ピアノ】明日が見えない

          【語り】だまされている

          君たちはだまされている。 こう言われて君は、そうだろうか と思ったのではないかな。 あるいは、そんなことはない と思ったかもしれない。 または、そうかもしれない  なんて思ったり。 いずれにせよ、君は思った。 こう言われたために、君はそう思った。 つまり、反応してしまった。 与えられた刺激に対応してしまった。 そりゃそうだ。 刺激を無視するわけにはいかないものね。 置かれた状況によっては 命にかかわるかもしれないわけだから。 だけど君、それによって 君はだまさ

          【語り】だまされている

          【ペン画】かしこまりました

          【ペン画】かしこまりました

          【詩】ほんの少し前へ

          少し 少し   ほんの少し    少しずつ 少しずつ   ほんの少しずつ    ほんの少しでいいから     ほんの少しずつでいいから      前へ 前へ       前へ進もう  急ぐことはない   諦める必要はない    ほんの少しでいいから     ほんの少しずつでいいから      前へ 前へ       前へ進もう        前進 前進         また前進   Just a Little Forward A little bit Just

          【詩】ほんの少し前へ

          【ピアノ】別々の道

          あんたらと一緒にせんといて

          【ピアノ】別々の道

          【ピアノ】別々の道

          【歌】信玄の歌

          赤いちょうちん 紺のれん  いらしゃいの声聞けば  ここは地鶏屋 信玄よ  焼き鳥 つくね 手羽先 かしら  まずは一杯 栄町  お座敷それとも カウンター  こちらへと誘われりゃ  ここは遊び場 信玄よ  ゴルフコンペ ボウリング  あとで一局 碁も打てる  ねじり鉢巻き 恋もする  裏表 焼き妬かれ  ここは劇場 信玄よ  仕込みの辛さ 笑顔で拭い たまにゃ一曲 生ギター   Song of Shingen Red lanterns, dark blue noren

          【歌】信玄の歌

          【青い背景】こんなもんさ

          【青い背景】こんなもんさ

          【詩】緋牡丹おしん

          桜散る散る 牡丹は落ちる  背中で咲いてる緋牡丹ひとつ  あんた あたいの花弁を見たんかい?  そいつぁ 命あっての物種だぜ  万華鏡アーティスト  緋牡丹おしん ここにあり  娘盛りに釣糸とエレクトーンをひいて  浮世の憂さをSpoonでかき混ぜる  ダンナちゃんは夜勤かい?  ばっしゅは朗読してるかい?  panちゃん どこへ行ったんや? 大阪なめたらあかんがな 太陽の塔は今日もにょっきり立ってるぜ もうかりまっか ぼちぼちでんな なにゆうてまんねん 百万年

          【詩】緋牡丹おしん

          【SS】父と母

          父が台所で料理をしている。 フライパンの上で卵焼きを作り  その上に切り揃えたほうれん草を載せ  さらに全体を筒状に丸めようとしている。 なかなかおいしそうだ。 だが、父の料理姿など見た記憶がない。 そもそも父は亡くなったのではなかったか。 いつの間にか、父の姿は消えている。 台所にいるのは母てある。 フライパンの上で牛肉を焼き  その上に切り揃えたねぎを載せている。 それから全体を筒状に丸めるのだろう。 「おいしそうだね」 母に声をかけると、小言が返ってくる。

          【SS】父と母

          【ピアノ】風の便り

          日本の総人口、前年と比べて60万人近く減少。 外国人を除けば、83万人以上減少したそうな。

          【ピアノ】風の便り

          【ピアノ】風の便り

          【SS】チケット返せ

          海岸なのに海は見えないのだった。 大男が大きなオートバイに乗り  砂浜を颯爽と横切ろうとしている。 心配していると、やはり横倒しになった。 水着の女たちの大袈裟な悲鳴が聞こえる。 それからどうなったのか  あまり気にせずハンバーグ屋へ入る。 じつは違うのかもしれないが  とにかくハンバーグ屋のような店だ。 やや長い行列がレジ前にできている。 私が並んだ列のすぐ手前の男が  隣の列の女と会話をしている。 「それは嘘だろ。絶対に嘘だ」 「だって、こんな辺鄙な海じゃな

          【SS】チケット返せ

          【黄の背景】踊ってる場合かしら

          【黄の背景】踊ってる場合かしら