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妊娠してわかったマタニティブラのこと

下着好きの妊娠8ヶ月、とめこです。
今回は妊娠してみて感じた「妊娠時の下着」について書きます。

体の変化はいっそSF

まずは下着の前に、妊娠すると体がどう変わっていくかなんですけどね。

・妊娠発覚後出産まで8ヶ月かけて、胸は2カップ1アンダー程度成長するらしい
・乳首が伸びて強靭に、授乳用に進化していってる
・皮膚よく耐えられるね、っていうくらいぐんぐんお腹が膨らむ(耐えられず断裂して妊娠線ができることもある)

産前産後の体の知識は、お腹が膨らむこと以外、下着販売員として働いていた時にテキストや妊娠中のお客様に教えてもらったことがほとんどでした。学校で教わったのかもしれないけど、覚えてませんでしたね。
お腹が出てくることも、胸のサイズが変わることも、乳首が変わることも、知ってはいたけど、こんなにかーと、丸みを帯びまくった各パーツを見るたびに違和感と不思議さと静かな驚きを持ちましたし持ちます。
ちょっとしたSFじゃないの、なんて。いまだに見慣れないです。お腹はこれからさらに大きくなるらしいし。

乳首の話で秀逸だなーと思ったtweetをご紹介。

まだ産んでないのでヤカンには届いていないけど、日常使いの急須ぐらいにはなってると思います。
しかも、ゆくゆくはヤカンとして機能するように鍛えておくよう、産科の助産師さんからお達しがあるんですよ。引っ張って伸ばすとか。強めにつまむとか。さよなら、ウェッジウッド。
(※乳首への刺激は子宮収縮を引き起こし、早産などにつながる可能性もあるので、妊娠の状態や体調によってはやらないように指導されています。)

あまり歓迎できないバストアップ

今妊娠8ヶ月で、予定日まで70日あまり残して、
・トップバスト:88→94
・アンダーバスト:73→77
・ブラジャーサイズ:C70→D75
といった具合に変わっています。
アンダーサイズぐらいまめに測っておけばよかったのですが、うっかりしてました。私としたことが…。
なんにせよまぁ大きくなってます。

妊娠して胸が大きくなることをよろこぶ人もいるでしょうし、
私も、おっ、っと思いましたよ。たぶん妊娠5ヶ月くらいの、体つきに明確な変化が出始めた頃。
ほほう!胸が大きくなると、胸が描くカーブが急になるのか!とちょっとした感動もありました。
自分のバストアップに関心が高くない人間なので、
こんな時でもないとなかなかバストアップなんてしないだろうから、期間限定ボリューム増をよろこび楽しんでもいいかな~と軽く思っていました。
どっこい、妊娠中の胸はハリがあって固い。しかも私の場合は締め付けに対しての嫌悪感が強くもなりました。
何が起こるかというと、普段使っていた寄せ上げの機能を持つブラは固い胸には圧迫感を与えるんですね(パッド抜けば多少マシにはなりますが)。
アンダーをしっかり締めるブラや、ワイヤーが入ってるブラも体が受け付けなくなります。
あとはもうそもそもサイズが合わない。
つまり、手持ちで着けられるブラがほぼないのです。
新しく買うにしても、苦しくない・バストサイズが多少変わってもカバー可能・できれば授乳できる、3点そろったブラを選びたいのです。
もはや、下着を楽しむなんて趣味嗜好の話ではなく、不快なく下着を着けられる状態を目指すというインフラ整備に追われることになったのです。
バストアップだけが原因ではないにしても、これはありがたい話ではありません。

そしてマタニティブラを買った、が、

産前産後ブラを15着ほど試着して、3着購入しました。
マタニティ用ではないですが、ワコールのハーフトップブラ・GOCOCiもこの機に2着買って、5枚でなんとか回してます。
通常のブラもそうですが、マタニティブラもマタニティブラでひとくくりにできないくらい形もフィット感も着け心地も違ったので、それぞれ興味深く試着しました。だいたい授乳ができるようにもなっているので、ギミックが凝っているものもありました。

けど、けどね、どうしても納得いかない点があるんですよ。
それは、デザイン。見た目。テイストです。
今回の本題ですよ。ここからはもうマタニティブラへの嘆きのみです。

妊娠したってかっこいいブラがしたい!

淡い小花柄、リボン柄、細いボーダー、無地に、
ちっちゃいサテンのリボン、ギャザー、縁レースが、
だいたいのマタニティインナー(パジャマも)を構成する要素でした。
色はピンク、イエロー、グレー、ネイビーでだいたい完結します。
一言でいえばかわいい。やわらかくてやさしい印象ですね。
春の光が差し込む、ブランコのあるちいさな庭のような世界。
もちろんこのテイストが好きな人もいると思います。その人にとってはきっとマタニティインナーを選ぶのはとても楽しいのではないでしょうか。すごくうらやましいです。

「マタニティブラ」画像検索結果↓


私はですね、花柄ならビビットで大柄が好きだし、無地のネイビーでも縁はレースでなくただの折り返しでいいんです。シンプルでいいんです。
透ける感じのレースも好きです。
甘すぎず、スタイリッシュでかっこいい、繊細な印象のものが好きなんです。強さも美しさも内包する戦闘服みたいな。


戦う妊婦といえば「マッドマックス 怒りのデスロード」の、過酷な逃亡の途に臨むスプレンディドが浮かびますが、彼女のように凛々しくありたいのです。(そしていずれは鉄馬の女に…)
が、探せる範囲のマタニティインナーに「凛々しく繊細な戦闘服」のテイストは、
まぁ、ないです。

「ない」はちょっと言い過ぎではありますね。
通販や1店舗のみで販売しているマタニティインナーはモードで上品、ちょっとセクシーなものもあるようです。
でも私が見て回った伊勢丹、イオン、アカチャンホンポはだいたいこんな感じなんですよ。天下のワコールでさえ(だから?)そう。

理由を、なんとなくで推し量るなら、
通常のブラよりも買ってくれる層が限られている、けど消耗品なので価格を高くするわけにはいかず、いろんなデザインのブラを少しずつ作るよりは一番売れやすいと考えられるテイスト(かわいい系)に絞り込んで作る方がコストもリスクも小さい、ということなんでしょう。
そうはいっても、いまや婦人肌着シェアはワコールとユニクロが僅差という現状、どシンプルなブラトップが世を席巻している今、
本当にかわいい系が一番人気のテイストか?という疑問はありますよね。
あるいは、下着メーカーのイメージする「妊婦が好んで買いそうなテイスト」がかわいい系ということかもしれません。

いやいやいや、スタイリッシュとかモードとかが好きなひとがお腹に人間宿したくらいでそこまで変わるかよ、と。
そちらでもそういうイメージのブランドお持ちでしょうよ、そこには妊婦になる可能性あるファンもいるでしょうよ、と。
ホルモンバランスが変わっていろいろ丸くなったところで、好む自分のスタイルがさすがにそこまで変わらないよ、少なくとも私は、と、
憤っているというか、納得できないでいるんです。
結局、着け心地がよかったのでぐぬぬと思いながら買いましたけど。

サイズ展開の嘆き

テイスト以外でも不便はあり、
私は妊娠前も妊娠後も比較的多く作られているブラサイズだったのでさほど困りませんでしたが、
妊娠前にFカップ以上(妊娠後Gカップ以上)、アンダー80以上(妊娠後85以上)のブラサイズだった人は、着けられるものを探すだけで一苦労と思います。
Gカップ以上になると作られている型がFカップ以下の1/3程度になり、テイストが!なんて言っている場合ではなくなります。価格も1,000円程上がるようです。(ワコール)
ブラに8,000円も出せない、安いものを探そう、と思うと、主に通販で買うことになりますが、衛生商品のため着用した品は返品不可なので着け心地やフィット感を確かめてから買うことができない、などの不便な状況があります。(ベルメゾン)

妊娠してようがしていまいが!

マタニティブラについて、テイストを豊富にしてくれたらなぁと思うものの、
それよりもまず、シンプルなデザインをベーシックな形で作ってほしいです。
ブラック、ベージュ、ネイビー、グレーの綿混で、
縁にレースもリボンもなく、パッド内蔵のもの。
そして、今あるものもサイズ展開も広げてほしいです。
そしてそれらを気軽に試着できる環境がほしい!
サイズ展開の狭さや試着の不便さは、妊娠していない人も感じる不満だと思うんですよね。
だから、妊娠してようがしてしていまいが、
「好き!!着け心地満足!!」と思えるブラが私はしたい!!

どうにかしてください!作ってる方々!他力本願ですみませんが!
というのが、マタニティブラを選ぶにあたって願うことです。

「望んだ妊娠なんだから、ブラのテイストくらい我慢したら?」というご意見には、
『それとこれとは話が別』と
『現状に甘んじない姿勢がイノベーションを起こすので、建設的な文句は積極的に出すべき』と応えたいと思います。
妊娠したからって、黙る理由はないはずなので。

「期間限定」に囚われない

ここまでマタニティブラについて語りましたが、
そもそもマタニティブラって絶対に必要なんだっけ?代用効かないんだっけ?というところに立ち返ると、
マタニティブラは、アンダーのホックやボタンが通常のブラよりも多い上調整できる幅も広いため、妊娠が進むことで起こるバストサイズの変化に対応しやすい作りになっているという特性はあります。
授乳用もかねているものがほとんどですが、授乳ブラは必要になったら買うことにして、妊娠中はアンダーの締め付けがきつすぎないハーフトップなどでしのぐこともできるし、
私もそういうラインナップで過ごしてます。
産後や授乳後に胸の形が変わることを防ぐものとは謳ってないんですよね、下着メーカーでも。

一般のブラジャーはバストを美しく補整するためのもの。
急激なバストの変化に対応してつくられていないため、マタニティの時期に着用すると、変化したバストを押さえつけてしまう場合があります。
マタニティのバストは、ふだんよりも敏感な状態。
マタニティブラでやさしく支えることが大切なのです。

妊娠期間、体と心が快適で健やかに過ごせるなら、マタニティブラじゃなくてもよくて、
嘆きながらマタニティブラを着けるくらいなら、ゆったりめで好みのテイストのハーフトップを着けるほうがずっとハッピーなのかもしれません。
つい「せっかくの妊娠期間だから」と、妊婦用のものを使いたくなったり、使わないといけないような気になったりしますが、
必要な機能が揃っているなら、これまで使っていたものや納得できる代用品でも充分事足りる可能性もあります。
というのは自戒でもあるのです。スタイリッシュなハーフトップか締め付けの少ないカップ付きインナーを探してみます。

問題は、このあとやってくる胸の本領、授乳期間をまだ経験していないことで、
授乳が始まったら、テイストなんていいから授乳ブラ買っておけ!というかもしれません…その時はその時で新しい境地として受け入れたいですね…。


マタニティブラじゃなくてもいいよ!と言いつつも、10着ちょっと試着したので、次回はそれのまとめを書きたいと思います。
それではまた次回!

お読みいただきありがとうございます。サポートは記事を練るカフェ代にさせていただきます!コメダのたっぷりミルクコーヒーが好きです。