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ドラマ 火花についての限りなく私的な考察④ 武蔵野珈琲店のマスター ずっと好きでした

小林薫がずっと好きで、いつからかというと十代後半で赤テントの花道を着流しで走る脛を見てからずっーと大好き。
トミノさんはどんな人が好きなの?と聞かれると即答で 小林薫、素敵だよね と言ってきた。
状況劇場で青年将校演ってた時も、向田邦子脚本久世光彦演出のドラマに出てた時も、濱マイクのドラマ版で小泉今日子と大人な関係を演じてたときも、いつからか映画でお父さん役を良くやるようになってからも、ずっーと大好きです。「軽蔑」では高良健吾の「東京タワー」ではオダギリジョーの「武曲」では綾野剛の「ナミヤ雑貨店の奇跡」では林遣都のお父さん演ってた。昨今は凄いお父さん率だ。しかも揃ってイケメン息子。やっぱり遺伝か。

で、「火花」では武蔵野珈琲のマスターだ。wikiのドラマキャスト一覧で確認したら渡辺さんという名前なんですね。
いつもカウンターで静かに丁寧に珈琲を淹れている。いつも立場をわきまえて、出過ぎず引きすぎずのマスターが経営している、珈琲の香ばしい香りが漂い、客層も安定して良質そうな武蔵野珈琲店は本当に心地よい空間だと思う。通える圏内なら通いつめてしまいそう。
(マスターをガン見したりはしませんよ。)
礼を失しず客の人となりを見極める渡辺さんは、そっと徳永にはお代わりのコーヒーを出し、時にはチーズケーキを添えたりして。きっと嫌いじゃないことは、いつかの機会に確認済みだ。
こんな上質な大人に見守られる時間が徳永にも時に神谷にもある事は観ているこちらを安心させる。田口トモロウの日向企画社長もだけど若い頃は相当過激なやんちゃをして、今日まで生き延びてきた風格が薫る。
そんな武蔵野珈琲店のマスターの感情が高ぶる瞬間は画面には映らない。
けれどきっとあるはずと密かに思いながら、観ているのは至福の時であります。

渡辺さんは原作にはない人物だけど、このドラマには絶対に欠かせない人。
これからも、ずっと大好きです。


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