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ショートストーリー『Noriko 〜そんな彼女が好きなのサ〜』

*今回はとってもショートなストーリー…と言うより「ワンシーン」と言ったほうがいいかナ*


    Noriko ~そんな彼女が好きなのサ~


そろそろ彼女がやって来る時間だ。
ボクは、近くのバス停まで迎えに出かけた。

彼女を乗せて来るバスは、
通りの向こう側の停留所に着く。
通りのこちら側にあるベンチにかけて、
ボクは彼女のバスを待った。

ほぼ定刻通りにバスはやって来た。
そのバスが行ってしまうと、
そこに彼女の姿が現れた。

ボクは軽く手を挙げる。
すると彼女は、小さく首を傾げて笑顔を返す。

その時ちょうど、通りの車の流れが途切れた。

でも、すぐにそこを渡らずに、
少し離れた横断歩道まで遠回りする彼女。

「やれやれ…」

ボクはベンチにかけたまま、
「そんな彼女が好きなのサ」と、
ほころぶ笑顔で待っていた。


            End


*「バスが着く側の停留所で待っててやれよ」と突っ込まないでネ。そっちにはベンチがなくて、バスの行ったあとに現れる彼女の姿…そのワンシーンが好きなんだから*



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