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それが最後の言葉になったとしたら耐えられないようなことを もう絶対に言わない

NHKのEテレで2018年3月まで放送されていた『スーパープレゼンテーション』(「TED Conference」を和訳で紹介してた番組)で、最も感動した回。

その最後を締めくくるエピソード。

さて私は最後の思いを述べます。それは みなさんの話す言葉を本当に変えるでしょう、みなさんの口から出る言葉を。
私はこれをアウシュビッツで生き残った女性から聞きました。わずかな生存者の一人です。彼女は15歳の時にアウシュビッツに連れて行かれました。8歳の弟も一緒で、両親は失われていました。そして彼女はこういったのです。「私たちは列車でアウシュビッツに行ったんですが、見ると 弟の靴がなくなっていたんです。そして私は言ったんです『なんてバカなの、自分のこともちゃんと できないなんて!』って」 ―姉が普通に弟にいう言葉ですよね。
不幸なことに、それが彼女が弟に言った最後の言葉になりました。弟とは二度と会えなかった。彼は生き残れなかったんです。そこで、彼女はアウシュビッツを出た時に誓いを立てたんです。彼女が話してくれました。「私はアウシュビッツから生きて戻ったとき 誓いを立てました。それが最後の言葉になったとしたら耐えられないようなことを もう絶対に言わない、と」
私たちはそれができるでしょうか? いや、私たちは自分を悪く言うし 他人も悪く言います。でもそれは長く残ることもある。
どうもありがとう (拍手) 目が輝いている、目が輝いている ありがとう、ありがとう (音楽)。

なぜ、またコレを思い出したかというと。
いま「カムカムエヴリバディ」をEpisode001から見直していて、そのEpisode080。
吉右衛門と清子(松原智恵子)が、亡き吉兵衛(堀部二役)のことを懐かしむシーンで「お父ちゃんにあんな酷いことを言って…」「あれが今生の別れになるとは…」と涙ぐんでいたので思い出したのでした。


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