子どもたちの将来を憂う⑴

子どもたちの将来に関して思うことを何回かに分けてつらつらと書きます。

保育士の一斉退職報道に接して

日本各地で保育士が一斉退職する、といった報道がしばしばあります。最近もありましたね。
それらは大概が、保育士の劣悪な待遇が根底にあります。
劣悪な待遇には、給与水準と労働環境の二つの問題があります。そのうち、労働環境、とりわけ肉体的に厳しい現状があると思います。園児1人当たりの保育士の数が少ないのです。
この春から、子ども家庭庁の「こども未来戦略」において保育士の配置基準が一部改定され、今まで4歳・5歳児クラスは子ども30人に対し1人の保育士の配置が義務づけられていたものが、人数が25人に変更になりました。その他の年齢別クラスでも見直し勧告がなされました。
方向性は良いのですが、正直「それだけ?」って感じです。全く足りません。まして76年振りの改正ってそれどういうこと?
少し古いデータですが、平成30年の厚労省のデータによると、保育士登録者は約154万人いる一方で従事者数は役59万人に止まっています。
離職理由の上位は、職場の人間関係、給与水準、労働時間となっており、一方、勤務経験のある人が再度保育士として再就職する場合に重視するのは、通勤時間、勤務日数、勤務時間となっています。
要するにキツいんです。キツいので勤務が終わって帰宅したらもう何もできません。私の知人の家庭は、奥さまが保育士なのですが、知人が買い物、食事の用意、掃除洗濯、子どもたちの弁当作り、子どもの夜の塾帰りのお迎えなど、ありとあらゆる事をしてます。当然その知人も働いています。寝る時間があるのでしょうか?と心配になります。キツさの連鎖です。加えて、保育園も生き残りをかけて、さまざまな事を実施してます。英語を教えたり、ダンスをやったり。これらが保育士のキツさに拍車をかけています。実質幼稚園との相対化が起きています。
保育士不足と言われていますが、保育士登録者の約100万人弱が保育士として就労していないのはなぜか?何故不足しているのか?どうしたら就労者数が増えるのか?を考えるべきです。
それには給与水準と配置保育士の増加が不可欠だと思います。財源はどうするのか?国が出すしかないでしょ?異次元の少子化対策として。
前にも書きましたが、高校無償化の前に保育士の待遇改善が先でしょ?
やることがずれてます。

長くなってきたので⑴はここらで終わります。

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