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ちはやふる 最終巻読了

Title:ちはやふる
著者:末次由紀
出版社:講談社
感想を書いた日: 2023-09-22

# あらすじ
競技かるたに情熱を懸ける高校生たちの友情・恋愛・成長を描く青春ストーリー。競技かるたがこんなに胸熱に描かれるなんて誰が想像できただろか?百人一首を覚えたり、近江神宮へ参拝したり、競技かるた部を設立したりと、現実社会にも大きな影響を与えた傑作です。

# 感想
どうしてもネタバレしない訳にはいきませんので注意!思いっきり書きますよ!

「”青春ぜんぶ懸けたって強くなれない?” まつげくん、懸けてから言いなさい」(by 原田先生)

ちはやふるのエッセンスが凝縮された名言。この言葉だけで目頭が熱くなる。顔も良い、頭も良い、太一ですが、競技かるたと初恋相手の千早だけはライバルの新になかなか勝てません。闇堕ち寸前の太一を奮い立たせた原田先生の名言です。

最終巻を読み終えて衝撃が走ります。良かったよ太一!報われたな。良かった、良かった。一緒に畳を運んで競技かるた部を設立してマジで良かった。キラキラ王子様がどうしても好きな女性だけは手に入れられない物語が横行する中、やってくれましたよ。私にとってはうまいこと予想を裏切られたハッピーエンド。

千早と太一と新の恋の三角関係について振り返ってみると、小学生時代思わずメガネを隠してしまう太一の印象が強かった。こいつ何でも出来るけど性格悪い、意地悪いやつだな。こんな奴と将来一緒になったら千早は幸せになれないよと思いながら千早と新の関係が深まるのを応援していた。しかし水沢高校競技かるた部を設立してから小生の推しも変わってくる。大好きな千早の隣で一緒に力を合わせて部活を盛り上げて来た太一。それなのに競技かるたも恋愛も、遠く離れた所に住む新に勝てない。不憫な太一に段々と感情移入して行きます。新が、かるた名人の称号も千早も手に入れちゃうのは、やり過ぎじゃね?太一が不憫過ぎない?と感じていました。
最終巻での大逆転、私には大満足のラストでした。
読んでいた娘が途中で悲鳴を上げていたので、何かある?けど言うな!とネタバレを制し、全力で楽しめました。

皆様の感想でも、びっくりの最後に不満をぶちまけている人が多数いるようですが、恋愛脳を持ち合わせていない千早がクイーン戦を終え、高校卒業するタイミングでやっと自分の好きな人に気がついただけです。複雑で繊細な心の機微を表現してない的な感想を多く目にしましたが、千早はこんなキャラだし、太一は振られて来たけどやっと思いが通じたのです。本当に良かった。まつげくん、頑張り半端無い、かっこいいですよ。

水沢高校競技かるた部の皆さん、青春ありがとう。

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