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バフェット解剖 世界一の投資家は長期投資ではなかった (宝島社新書)


働き方改革が進んでいるはずなのに、夜も煌々と電気が光る青山の伊藤忠本社

バフェットさんも好きだが、著者の前田昌孝さん(日経新聞の元記者)も好きなので、楽天ブックスで購入読了。

前田昌孝さんは元日経新聞の記者であるが、新聞記者らしくないから好きである。

ここでの新聞記者らしくないとは褒め言葉である。具体的には多くの新聞記者が取材源から取材したことを書く。しかし、取材源は往々にして、マスコミに情報を出す時に、ある種のバイアスをかけて情報を出す。また、多くのマスコミ人は数値の議論が苦手なため、どうしても文章が『物語』となっていて、ファクトに基づいたサイエンティフィックな議論が苦手である。

一方、前田昌孝さんは、本書でまさに顕著であるが、公開情報から、自身でエクセルに情報を落とし込み、『生データから何が言えるか』を分析して、インサイトを出していく。こういったジャーナリストは日本では珍しい。

本書では、バフェットさんの投資行動・パフォーマンスについて、公開された13-Fや10-K、10-Qを使って、分析し、丸裸にしていく。

井の頭自然文化園の遊園地。2023年でも全ての乗り物が100円で、減価償却が完全に終わった乗り物を楽しむことが出来る。

結果、凡百のジャーナリストが言っているバフェットの投資行動であるバイアンドホールドの長期投資家といった『物語』は、一面的であり、正しくないことが分かっていく。

実際、バフェットは銘柄を平均で3~4年で変えていっているし、損切りの判断も早い。ダメだと思ったらドタバタ切っていく。また、株主の手紙でアメリカ経済を礼賛しているものの、最もリターンの高かった銘柄は、BVDであったりする。この10年はS&P並みのリターンしかなく、もし現在のポートフォリオの40~50%を占めるアップルが無ければ、悲惨な結果であったことも分かる。

バフェットよりも前田昌孝さんを褒めるような記事になってしまったが、やはりバフェットは稀有な投資家で、本当の賢人だと思う。

バフェットの特に90年以降の投資行動が分かるので、バフェット好きな方は手に取って読んで損はない。星5つである。




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