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話を聞くことしかできないけれど

明るくて、よく笑って話す人という印象だった人が
ある出来事をきっかけに、体調を崩し、心に重いもの
を抱え込んでしまいました。

  気にすることないよ。
  次の仕事が見つかるといいね。
  個人事業主としてやって行けばいいんじゃない?
  あそこに行ってみたらどう?

心配したみんなの声もあまり届かなかったけれど、
何か前を向くきっかけを作れないだろうかと
みんなとも相談して
「イベントにカメラマン役として来てくれない?」
「出展者も知ってる人ばかりだよ」
と声をかけたことがあって…。

あれからもう5〜6年経ったでしょうか。
どうしてるのかなと思いながら、SNSの投稿もなく
連絡方法もわからないまま時が経っていました。

それが昨年、とあるカフェでばったり遭遇!!
私は気付かなかったのだけれど、ちょっと元気を
取り戻していた彼女の方が気付いて声をかけて
くれました。

「お久しぶりです。あの時、イベントに声をかけて
もらってすごく嬉しかったのに、ちゃんとお礼も
言えず何年も経ってしまってすみません。
改めて会いに行ってもいいですか?」

そして今日、訪ねて来てくれたのです。
「あの時気にかけてくれたのが嬉しくて、思い出す
だけで涙が出て来ちゃうんです」
という言葉から始まったお話は、ずっと誰にも
言えずに抱えていたことから、あれからどうして
いたのか、そして今どうしているのかまで色々と。

吐き出せるようになってよかった。
特別な何かをしてあげられる訳じゃないし、周りが
ヤキモキしても本人が行動を起こさないとどうにも
できないので、私にできるのは話を聞いてあげること
ぐらい…。

「やっとお礼が言えてよかった」
と胸をなでおろすように話してくれたけれど、
お礼よりも何よりも、信頼して話してくれたことが
私は嬉しかったよ。
「ちょっとずつ前を向いて頑張ります」
の言葉が力強くて安心しました。

私だけじゃなくて、あの頃に繋がっていたみんなの
ところにも顔を出せるようになるといいな。
仲違いした訳じゃないし、みんなも心配していたし、
みんなあなたのことを忘れてなんていないから、
堂々と「こんにちは〜」って訪ねて行けばいい
んだよ(^^)

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