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慣れとは恐ろしいもので

一つのことを1ヶ月意識して継続すると
2ヶ月、3ヶ月と続き、やがて習慣になる。

やろうと意識しなくても、
やることが当たり前になり、
無意識で行えるのが習慣。

"習慣"は"よいもの"という響きなのに
"慣れ"と言われると"惰性"みたいに
感じてしまうのはなぜなのだろう。

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4月から社会人になった我が子。
責任感と緊張感をもって、
朝は目覚まし時計でシャキッと目覚め、
定時に出勤、無遅刻、無欠席。
仕事も覚えてきて、同僚にも恵まれて
やる気に満ちて働いていたのだけれど、
半年を過ぎた先日、慣れによる"事件"
が起きた。

仕事を終えて、さぁ電車に乗ろうとしたら

「定期入れの中に定期券がない」

しかも購入してまだ2週間の定期券。
半年間の定期代は8万円を超えていて
それを失くすって新人には痛過ぎる金額‼︎
いや、新人でなくてもイタイ。

朝は定期券を使って改札口を通過したから
そこで落としたのか?と、藁にもすがる
思いで駅で聞いても駅前交番で聞いても
「届いていませんねぇ」
という悲しくなる返事に青ざめたらしい。

慣れというのは恐ろしいもので、
『改札口を抜けたら定期券を定期入れに戻す』
という行為を毎日無意識にやっているから、
"戻した"という自覚が本人になかった。
習慣〜慣れへ。
「入れたはず」
「入れたと思う」
「入れ損ねて落ちたのかも」
絶対入れた、確認した、という意識も自信も
ないという。

「朝、改札口を出たのだから、出たところで
落としたとしか考えられない」
そうに決まってる。
落としてしまった…という後悔がつきまとう。

でも、神様は見捨てなかった。

翌朝になって、定期を購入した最寄駅から
朗報がきたのだ。
「定期をお預かりしています」
落としたと思っているから
「拾って届けてくれた人がいたんだ」
と、お礼の品をお渡ししたい気持ちにも
なっていたけれど、駅で聞いてみたら

『取り忘れです』と。

定期券は取り忘れられた状態が数秒続くと、
改札機自身で吸い込み、改札機内に保管する
機能がある。

知らなかった…。

駅員さんが改札機内をチェックしないと
吸い込まれた定期券は見つからないため、
翌日の連絡となったらしい。

定期入れに入れるどころか、受け取らずに
改札口を素通りしてしまったことに、
本人が一番驚いていた。
私も驚いた…今までそういう失敗をした
ことがない子だったので。

慣れってこわい。
無意識の行動ってこわい。
指差し呼称、大事。

気を引き締めて、自分の行動に意識を
向けよう…せめて起きてる間は。

あぁそれにしても、定期券が戻って来て
本当によかった〜。

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