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元Jユース・現コンサルタントの私 Vol.1

Jユース(20年以上前ですが)に所属していた私ですが、
先日、子供の繋がりの親御さんとお話をしていたら、そもそもJのユースって、どんな感じなのか、興味を持たれていました。

確かに、チーム数も限定的ですし、どんな仕組みかも部活に比べて分かりにくいと思いますので、
私の経験とその後の知識を生かして、あれこれ書いてみたいと思います。

そもそもJユースとは

Jリーグに加盟しているクラブは現在、ライセンス制度で管理されており、
財務の健全性や環境などの評価指標の一つとして、アカデミー制度が整っていることが挙げられます。

ですので、多くのクラブは強化部門や育成アカデミー部門として、
U-18(高校生年代)、U-15(中学生年代)、U-12(小学校年代)、、、
を持っています。

日本の高校生までの育成年代ですと、選択肢として
・学校の部活(高体連の傘下)
・Jユース(U-18)
・街クラブ(部活、Jユース以外の日本サッカー協会に登録されているチーム)
が挙げられます。
この年代は2種登録と呼ばれます。
(社会人・大学生が1種、中学生が3種、小学生が4種)

日本サッカー協会(JFA)によると、2020年度は約4000チームが2種登録していたようで、
内訳は
・高校の部活:約3900校(全国高等学校体育連盟の調査より)
・Jユース:約50チーム
・街クラブ:50チーム?(全国だと100くらいはあるはずなのですが、
計算上50になってしまいます、、、)
というイメージです。

多くのプレーヤーが高校の部活に所属しています。

中学年代(3種)も学校の部活、JのU-15、街クラブという構成ですが、3種では街クラブがもっと数が多く、かつ有力な選手も分散しています。

高校サッカーは青森山田や大津高校、東福岡高校、市立船橋高校の様にJユースと鎬を削っている学校が多いですが、

中学年代は、Jクラブと全国大会で優勝を争っているのは、中学校の部活でなく、街クラブだと言えます。

U-15高円宮杯というクラブと中体連とが参加する全国大会がありますが、最後に中体連でベスト4になったのは、2001年度の東海大学第一中学です。

また、近年は私立の強豪高校が3種のクラブチームを展開するというケースも見られます。

選手プロフィールを見ると、全国高校サッカー選手権大会に出ている強豪校の生徒は、Jクラブや街クラブ出身というケースが多いです。

Jユースのメンバー構成

Jユースでは高校1年生~高校3年生までが所属します。構成は各チームによって異なりますが、
・1年生:12人
・2年生:10人
・3年生:8人
の30人くらいとなります。

※練習グラウンドの関係から35人以上で練習するのは至難の業だと思います。

また、中学生年代の選手であったとしても、将来有望な選手はどんどん引き上げられ、ユースと練習しますし、公式戦に出場するケースもあります。
ガンバ大阪の宇佐美選手などは飛び級組です。

学年が経過するに従って、人数が減ってくるのは、
・プロ選手の育成機関である
・実力が同程度であれば、どんどん若い選手に機会が与えられる
・進学などを考え、サッカー推薦が厳しければ、学業に切り替える
という超現実的な理由が前提にあると思います。

最近はリーグ戦形式が整えられ、強豪校や強豪チームはBチーム以下をリーグ戦に登録できるようになり、試合に出られる母数が増えていますが、私が入っていた頃は、公式戦が少なかったので、試合に出場するチャンスが非常に限定的でした。

Jユースの入り方

一般的にJユースに入るには、
・U-15からの内部昇格
・他チーム(他県含む)からのスカウト
・練習参加
・セレクション
というケースになるかと思います。

U-15が強豪の年代であれば、ほとんどが内部昇格になります。
私がいたチームでは1個上が全国大会で準優勝していたため、1個上はほとんどが内部昇格でした。

一方、私の年代はU-15がそれほど強くなく、5人程度が内部昇格組に留まっていました。
また、他県の強豪街クラブから4人ほどスカウトされて入ってきました。
彼らはトップチームと同じ寮で暮らしていました。

私は中学年代は別のチームにいたので、練習参加組です。

1週間ほどユースの練習に参加し、合否が決まる仕組みです。

私と同じチームから3人で参加しましたが、私だけ「運よく」残ることができました。

※一緒に参加したメンバーも県内有数の選手でした

練習参加組は確か3人くらいだった記憶です。

Jリーグ開幕当初は、まだアカデミーのチームも整っていなかったので、ユース年代でもセレクションがあったかと思いますが、
私の時にはセレクションはありませんでした。

高校生になり、チームで活動してから分かるのですが、5月~9月くらいまで、毎週のように、次年度の候補生(中学3年生)が練習参加してきます。

その年代では後に全国的に名前が知られる逸材もいました。

中学3年生であっても、高校生に交じって、自己をアピールしなければ通過することはできません。

また、高校生であっても、街クラブの有力なエースが練習参加し、移籍するというケースがありました。他のJクラブを辞めてしまい、移籍してきたという方もいました。

こうして元々レベルの高いメンバーが集まっている上に、試合に出るために強烈なポジション争いが繰り広げられることになります。

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