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読書ログ:「ゴーストハント」シリーズ(小野不由美)

Twitter/現Xに書き貯めていた読書ログです。
コチラは「ゴーストハント」シリーズ。

「ゴーストハント」シリーズは、前評判を裏切らない、読んで納得のホラーで、同時にミステリだと思っています。何より、私は主人公の麻衣が大好きで! 等身大の女子高生で、ただちょっとだけ逸脱した知り合いが多くて、生きている人にも亡くなった人にも手を差し伸べられる子。チートだったり、聖なるご加護がついていたり、実はすごい血筋だったりはしないけれど、どんなに凄惨な場所からもどうにか帰ってこられちゃう子。その絶妙のバランスと、麻衣の朗らかさのおかげで、各巻どんなに遣り切れないことが起きても、日常に戻ってこられるのだと思っています。

https://kadobun.jp/special/ghosthunt/


▼ 単行本で初読

『ゴーストハント1』読みました。
いわゆるなひとたちがぞろぞろ出てくるのにこの無能感が斬新……!笑
でも、麻衣がナルにキュンとするのはいささか早くないかい。もう少し必要とされてからでもいいんでないかい。もったいないよ君には!笑
2015年5月10日

『ゴーストハント2』読みました。
濃ゆい祓い屋たちがちょっとずつ協力してゆくのがすき。今回のほうが展開が王道でいいなあ。ナルあんまり活躍してなくない? 私が認めたくないだけ?
2015年5月11日

『ゴーストハント3』読みました。
麻衣がどんどん冴えてゆくのも嬉しいけれど、何よりその屈託のなさでひとと仲良くなるのがいい。情報こそ、解決の鍵。
2015年5月12日

『ゴーストハント4』読みました。
恨み辛みは、学校という匣の中で育って殺意になる。浄化ですっぱりと清算されるのが、いいことなのか、それとも。
2015年5月13日

『ゴーストハント5』読みました。
あまりにも強烈な悪意。あまりにも身勝手な怨念。執拗に塗り込められた闇の奥は、どろりとした血溜まりのよう。
2015年5月14日

『ゴーストハント6』読みました。
綾子さま神々しい! 信じてた! 人ごときが祟りに楯突くなんて、あまりに愚かで愛おしいこと。
2015年5月15日

『ゴーストハント7』読みました。
こ……こーいう終わりで、ここで終わりか……っ!麻衣のほうがナルより大人だったということだね。
2015年5月16日

『ゴーストハント読本』読みました。
実はいちばん最初に買ってしまい、鼎談だけ読んで封印してた一冊。いまなら判る!が嬉しい。でもフロイト絡みの分析は肌に合わないんだ……
2015年5月17日


▼ 単行本で再読

『ゴーストハント 1 旧校舎怪談』読み返しました。
少女ものらしい浮わついた外見と、心霊含む怪奇現象への真摯な中身が絶妙で、やっぱりとても好き。でも、結末を肩透かしに思う気持ちはちょっとあって、それは私が心霊現象をエンターテイメントと思っていることの証でもある。
2017年6月27日

『ゴーストハント 2 人形の檻』読み返しました。
怪しげな人形の、中、と、その奥の闇に潜むもの。哀しみが、執着に変容してしまったときの、恐ろしさと、さらなる哀しさを感じる。
2017年6月28日

『ゴーストハント 3 乙女ノ祈リ』読み返しました。
女子高が舞台でも妬み嫉みではなくて、あくまでも無理解が引き起こした怪異だということに、ちょっと驚く。麻衣・タカ・千秋の女子高生トークは、かわいらしくも気持ちがいいね。
2017年6月29日

『ゴーストハント 4 死霊遊戯』読み返しました。
恨みは晴らされてしまえ、と、思うけれど。学校という場は結界。押し込められたまま、その闇は濃くなるばかり。
2017年6月30日

『ゴーストハント 5 鮮血の迷宮』読み返しました。
古典ホラーを想起させるものが多いと思っていたら、なぞらえていたということで納得。それにしても、麻衣の天涯孤独設定にたいへん驚く。勝手に、ごくごく普通の等身大ヒロインだと思っていたよ。
2017年7月1日

『ゴーストハント 6 海からくるもの』読み返しました。
ひとの恨みだけでも恐ろしい、のに! 海からくるもの、は、良きものも悪きものも、等しく異端なるもの。生きているものも、死んでいるものも、等しく神にひれ伏す。
2017年7月2日

『ゴーストハント 7 扉を開けて』読み返しました。
ナルだけが子どもで、麻衣やジーンのほうがきっと大人。もちろん、大人のほうが想いに捕らわれることもあるけれど。麻衣の恋は、とてもきれいで、とても切ないなぁ。
2017年7月3日


▼ 文庫で読み返し

文庫で『ゴーストハン 1 旧校舎階段』読み返しました。
霊の前に無力な人間……と思いきや。初読のときは、蓋を開けてみれば、の結末に思うところもあったけれど、いまはこの丁寧な謎解きが、生者も死者も尊ぶことに繋がるのだと感じて、とても好き。
2020年8月4日

文庫で『ゴーストハント 2 人形の家』読み返しました。
1と対になるような、何の影響も与えられていないようで実は、にいつも感嘆する(つまり毎回細部を忘れている)。〈本物〉の霊能力にもグッとくる。
2020年8月24日

文庫で『ゴーストハント 3 乙女ノ祈リ』読み返しました。
学校で起きる怪異は、すべて「怪談」になる。怪談の裏に隠された真実があまりに身勝手で、私は引き金となった乙女を許せない。オカルト熱狂に翻弄された乙女の末路を知っても、なお。
2021年3月2日

文庫で『ゴーストハント 4 死霊遊戯』読み返しました。
コックリさんは呼び寄せるもの。呼び寄せることそのものが仕組まれていたその経緯が、あまりに切ない。私は彼の魂が、どうかどうか救われてほしかった。
2021年3月15日

文庫で『ゴーストハント 5 鮮血の迷宮』読み返しました。
染み付いた被害者の恐怖と加害者の執念が本当に恐ろしい。ウィンチェスター屋敷もエリザベート・バートリも知っていたけれど、それが組み合わさるとこれほどの恐さになるとは。
2021年5月31日

文庫で『ゴーストハント 6 海からくるもの』読み返しました。
祟りがもたらす死はあまりに無慈悲だけれども、綾子のお祓いがとても清浄で、だから私はこの巻がとても好き。
2021年7月12日

文庫で『ゴーストハント 7 扉を開けて』読み返しました。
どうしても、突然の終わり感は否めないけれど……麻衣が納得できたのなら、すべていいか、と思えてしまう。廃校の哀しい執着は、これまでと別ベクトルで恐いよね。
2021年7月13日

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