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【大腸がん】化学療法と味覚障害対策

今回は味覚障害に抗ったお話です。

確定診断を終え、いよいよ治療開始!
ステージ3の直腸がんでは手術してその後、
再発予防に化学療法や放射線治療を追加で
実施するのが日本における標準治療ですが
以前書きましたように手術は避けたいと
思っていますので、担当医にお願いして
とりあえず、Watch and wait にトライ!

化学療法の内容はFOLFOX。
1回目の点滴治療は念のため入院して実施。
そのときは病院食の味はこんな感じかなと
思っていて味覚障害とか気にしていなかった
のですが・・・

悲劇が起きたのは2回目の化学療法後

2回目の化学療法を終え、4時間弱の点滴治療を
頑張った自分へのご褒美に
病院帰りのコンビニで300円のアイスを購入!
帰るまで待ちきれず、駐車場に停めた車の中で
待望の一口!

甘くない・・・なんならちょっと塩味を感じて
しょっぱいじゃないですか

これが味覚障害ってやつなのか!

こうなることが分かってたら
300円のアイスは買わなかったのになぁ・・・
もっと安いのにしとけばよかったかなぁ
こんな悔しい経験をして
悔しさをばねにお勉強して考えました。

現在、味覚障害予防としては薬剤や
亜鉛・ビタミンB群などの味覚や神経伝達に
影響する成分の補給なども報告されていますが
お手軽に実施されているのは
点滴中に氷を舐める、ではないでしょうか。

冷やして血流量を減らして化学療法で使用される
薬剤が舌や口腔内に流れてくる量を減らす
という考え方らしいです。

流入量を減らすという考え方であれば
もっとシンプルに
圧迫して押し出せばいいのでは!

試しに味覚障害発生中に舌を硬口蓋に20秒ほど
押し付けてみると
味覚がそこそこ復活!


調子に乗って、もっと絞り出すために
上唇と下唇で舌を挟んで圧迫することを
舌先を10秒、次に少し舌の根元にずらして
また挟んで圧迫、
また少しずらして挟んで圧迫
といったことくり返し
最終的に舌全体を圧迫し終えると
味覚がほぼ完全復活!
もともと味音痴なので完全に思えただけ
かもしれませんが、
かなり復活したように感じました。


この方法を300円のアイスを食べるときに
思いついていたら・・・
などとネチネチと落ち込みつつ

3回目の化学療法の時には点滴中に何度も
舌の絞り出しをやって、
ついに、治療後のご褒美を
美味しくいただけました!

化学療法の翌日も味覚がおかしくなることが
あったので、その度に舌の絞り出しを行い
翌々日も味覚がおかしく感じたら絞り出しと
繰り返していると味覚が守られた感じでした。

化学療法による脱毛や手足の痺れを
予防するために、点滴中に頭皮や手足を
冷やすという対応は日本でも実施している
施設がありますが、十分な効果は得られて
いないというのが現状ではないでしょうか。

効果が得られない一因は薬剤の血中濃度だと
思います。

点滴中だけではなく、点滴終了後も薬剤は
体内でその効果を発揮し続けています。
そのため点滴中だけ冷やして血流量を減らしても
効果は一時的だと思います。

さらに理学療法の視点で寒冷療法の効果を考えると
冷やした反動で冷やした後は血流量が数倍にも増え
冷やしていた場所の血流は逆に増えている可能性が
あります。
つまり、点滴終了後に薬剤の混じった血液が
冷やしていた場所に通常の数倍になった血流にのって
押し寄せて、副作用が生じやすい状態になっている
可能性があるということです。

これを防ぐためには、治療を終えて帰宅してからも
治療部位とは関係ない部位から薬剤を追い出す
必要がある、そう考えると
治療後も繰り返し舌の絞り出しを行ったことで
効果があったのは納得ですね。

特に私が投与されているオキサリプラチンを含む
プラチナ製剤やタモキシフェンなどのタキサン系の
薬剤は投与後すぐに副作用が生じやすいという
特徴があるようですので
投与後に高いアイスを買うのは要注意です。
買ってしまった場合は
食べる前に舌を絞り出してからお楽しみください。

がんの治療中は以前のように楽しめることが
減ってしまいがちです。
だからこそ、食べる楽しみというのは
個人的には、がん治療中の
大きな楽しみの一つなので
味覚障害には全力で抗い続けてやろうと思います。

食い意地がはっているがん患者なので。

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