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【大腸がん】大腸がんと診断されて知ったWatch&Wait

50も近くなり定年後の過ごし方など考えて
いるときに大腸がんの診断を受けました。
しかも大腸の中でも直腸にがんがあるという
ことで手術後はストーマになる可能性が高い
ということでした。

手術ができて治る見込みがあるという期待と
術後のストーマ管理にやや自信がないという
不安があり、自分なりにいろいろと調べることに
しました。

日本の大腸がんステージ3に対しての標準治療は
手術で腫瘍とその周りを大きめに切除して
手術後は体内に残っているかもしれない
がん細胞に対して抗がん剤や放射線で死滅させる
というものでした。

まさに完璧な治療だと思いましたが、直腸の場合
自分で排便コントロールが出来なくなるため
人工肛門とよばれるストーマになり排便において
大きな機能障害が伴います。

命が助かるわけですから
仕方のないことかもしれませんが・・・

分からないことが多いので
海外ではどうなのかとしらべてみると
アメリカやヨーロッパの
直腸がん治療ガイドラインでは
まず、抗がん剤を使用した化学療法や
放射線治療を実施し
がんが画像診断等で
確認できなくなっていれば
そのまま手術をせずに経過観察するという
Watch&Wait療法が記載されていました。

海外では命も大切だけど
治療後の生活の質も命と同等に大切だと
考えられていて、手術後の排便障害や
その他の後遺症についても
重く受けとめている感じがしました。

私が調べた情報では
Watch&Waitは2000年にブラジルで実施され
2015年前後には多くの国から
システマティックレビューが報告されて
いました。
システマティックレビューにより効果が
検証されたことで治療ガイドラインに
組み込まれたのだと思います。

日本でも2020年くらいから
Watch&Waitに関しての報告が
増えてきています。

がんや治療の効果については
個人差があるのはもちろんですが
人種による差も報告されているため
現在は慎重に日本でのデータを集めている
段階なのかと思います。
時間はかかりますが
より安全に医療を提供するためには
必要な段階なのでしょう。

安全性やリスクが確認できて
治療ガイドラインに取り入れられ、
患者の治療の選択肢が増えると
良いですね。

私も化学療法が無事に終了したら
Watch&Waitを試してみたいと
考えています。
良いデータになると良いのですが・・・

最近では『Watch&Wait』で検索すると
日本の記事や研究報告も
たくさんアップされていて、
現時点でのメリットやデメリットについて
書かれていますので
関心のある方は検索して調べられても
良いかもしれません。



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