初めて米collegeで一学期教えてみましたが、やはり前任校（総合大学）とはだいぶ違うものを感じましたので、少々書いてみます。

1) 学生の甘えがすごい

着任したのはいちおう名門とされるcollege なのですが、学生の甘えがすごいです。推薦状を提出期限1週間前に依頼してきて詫びの一言もない学生が一名、推薦状の条件を確認せずに推薦状を依頼してきて条件は教員が調べろというばかりの学生が二名いました。一人はあんまりだったので（しかも頭はいい子だったので）注意したらちゃんとしてくれましたが。推薦状は同じ時期に前任校の学生からも依頼が何通か来ており、こちらはどれも礼儀を尽くしたものであったため、厭でも違いが目につきます。私自身も日本人ではだいぶ無礼＆無神経な部類に入りまして、つい上司に失礼なことをしたり、指導教官にホイホイ依頼したりしてそのたびに怒られてきたので（私は上司や指導教官に恵まれてきました…怒ってくれるのはいい上司ですよ！）これは自戒も込めてですが…学生の皆さん！日米限らず、推薦状を依頼する時は1)自分が誰であるか（学部生一人一人が何やってるかなんて教員はいちいち覚えてません！自己紹介しろ！） 2) 留学先・進学先で何をしたいか 3) なぜその先生に依頼するか（その先生の授業で何を学んだか！お世辞書けお世辞！) 4) 締切・事務的注意事項、これらを全てメールに書いてください。自分でよく読んで、分からなければ事務局・進学先に聞いてください。私に聞かれても知りませんよ。教育しがいがあると思える子についてはこちらから注意することもありますが、そこまででもない子についてはこちらも忙しいのでそのままスルーして怒りを反映させた質の低い推薦状を書くのみですよ！ちょっとあまりにひどいのでこれからはシラバスに推薦状依頼の際のルールを明記しようかと思います。

2) 学生がガンガン休むし試験の時間はめちゃくちゃ

上記と関連しますが、アメリカの大学がやたらとメンタルヘルスをふりかざすのは周知の事実ですが、前任校ではこれを悪用するような子は見ませんでした。しかしここではメンタルヘルスを理由に試験時間の延長、宿題未提出、毎回遅刻、なんでもありです。ほんとに名門校なんでしょうかコレ…？しかもcollegeというのは大学院に進みたい子が多いので、こんなめちゃくちゃなのにやたらと成績を気にします。日本だと授業に出ないでも成績だけ完璧、みたいな子いると思いますが、アメリカにそういう子はほとんどいません…なら授業来いやっての。

3) 学生の頭が悪い

これを言っちゃあおしまいですが…どこでもそうだと思いますが、上位層は前任校と遜色ありませんが、下位層の幅がすごいです。私は前任校ではA-より下はほとんど付けたことがないのですが、ここではそれは絶対無理だと悟りました。人間の言語を解さないレベルの子がちらほらいます。しつこくてすみませんがほんとマジでこれがアメリカの名門校なんでしょうか…？アメリカ怖いです。正直マジで教えるだけちょっと損かなみたいな気がしてきました…（それは教える側としてはある意味楽なので、もう来学期からは思いっきり手を抜こうかと思います）一クラスに2，3人ですね、まともに教えられるレベルの子は。

4) 教員が研究をしていないっぽい

先日ようやく少し時間に余裕が出て来たため図書館に怒涛の文献複写依頼を行ったところ、図書館からメールが来て、「あなたが数日間に送ってきた複写依頼数はうちの図書館では2～3週間での通常の合計複写依頼数を超えている（ので少し数を抑えろ）」と言われました。他の教員…研究してる…？汗

なんだか愚痴もどきになってしまいましたが…いいところも沢山あった（はず！）ですしこちらが新任で至らないところも多々あったので、そのあたりを来学期に生かしたいと思います。