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[travel note #34]カンボジアのイミグレで

ラオス、タイの田舎を巡った後、僕はカンボジアへと入った。

バンコクのフアランポー駅にある旅行代理店でカンボジアのシェムリアップ行きのバンを購入した。

翌朝早朝、フアランポ―駅発のそのバンに乗って僕はシェムリアップを目指した。

バンは色んな宿に寄りながら、様々な国籍の外国人客を乗せて集めて、バンがいっぱいになると、そのままひたすらまっすぐと国境へと向かった。

都会を抜けて郊外の田舎道を走るバン。窓から見える草原の景色がたまらなく美しかった。

そして、国境に差し掛かった時、問題は起きた。

バンは、普通にイミグレへと向かわず、手前の旅行代理店のような場所に停まると、お客を全て下ろし始めた。

そして代理店の男はこう言った。

「カンボジア入国にはビザが必要です。パスポートを出して。ここでビザを発行していますから」

ん?

カンボジアのビザはアライバルで行けたはずではないか?事前に買う必要があるのか?

僕は男にそう問いかけると、アライバルビザはないという。

そんなはずはない。僕以外にももう一人、アライバルビザが買えるはずだと言ってかたくなにここでビザを発行するのを拒んだ人がいた。

僕とその人以外、欧米のお客さんは何も疑うことなく、ちょっと高いビザ料金を払ってビザを発行していた。

そして僕は拒み続けていると、別室に連れていかれることになった。

男たちに囲まれてやばいかも、と一瞬思ったが、殴られるようなことはなかった。

お金持ちの国からきた外国客が少し高いビザを支払って何が悪いんだ?
僕たちは金を得る。君たちは入国できる。win-winじゃないか!

と男たちは言うのであった。

僕は自分ひとりが拒むことで他の大勢のお客を待たせていることに申し訳がなくなり、納得はしていなかったが、ビザを発行することにした。

そして無事イミグレを通過できたが、悪あがきとしてイミグレの入国審査の際に、ここでアライバルビザを発給できるか?と尋ねると、当たり前だと答えられ、聞かなければよかったと思った。

最後の最後に騙されて出国したタイ。

それでも、あのタイという国を憎むことができないのは、それ以上に幸せや温かさ、感謝、そういったプラスのものを沢山受け取りすぎていたからなのかもしれない。

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