「天井桟敷の人々」

やっと観たマルセル・カルネ監督の「天井桟敷の人々」。

大昔、初期「フールズメイト」か「夜想」で初めて知って本を読んで、映画を観たかったけど機会がなかった。

仏映画史上に残る名作といわれるだけあって、やっぱ素晴らしい。パントマイムのバチストと伯爵夫人となったガランスを巡る不倫の物語で、犯罪大通りの見世物や劇場の舞台など、これが昔のおフランスのゲージュツかあ!と画面に釘付けになった。

最後のカーニバルの喧騒も恋に破れたバチストがガランスを追って見失う悲劇に最高の舞台となっている。

何と言っても、登場人物のセリフの感心すること。これは映画だけど、昔のフランス人はいつもこういう言葉を考えて女を口説いてたのか。「愛し合う者にパリは狭い」「ただ美を追い求めてるだけです」…。

一つだけ文句を言うと、関わった男全てを惑わす芸人ガランスがそんなに可愛くも美しくもないこと。まだナタリーのほうがいいね(笑)。

悪の犯罪者ラスネールは実在の殺人詩人で彼の犯罪美学も納得するね。

上手く書けないけど、いい映画を観たよ。

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。