「ゲーテとの対話 上」

19世紀のドイツの詩人・作家、ヨハン・ペーター・エッカーマンが、晩年の、文豪ゲーテに師事して交流する中で、やり取りした対話アレコレ。上巻。

古くて理解し難いところも多々あるけど、当時の作家って、常に芸術のことを考えてたのかなぁ。疲れるね。知というものは近代と共に衰えてきたものなんだね。

30代のエッカーマンが、7、80代のゲーテと話してるから、批判なぞできる訳もなく、賛美が多いけど、ゲーテは、自らの苦悩など体験をもとに、人々の心を打つ真の芸術とはどんなものか、教養を身に付けるとはどういうことか等について、他の作家の作品を例に丁寧に説明してる。

芸術や教養といったものが、自分を“高める”ものであるなら、まず、「もし自分の生まれつきの傾向を克服しようと努めないのなら、教養などというものは、そもそも何のためにあるというのか。他人を自分に同調させようなどと望むのは、そもそも馬鹿げた話だよ」とする。

人間は、成長と共に、一人一人が自分を特殊な存在に作り上げなければならないという。果たして人間は、個別に様々な力を持つ存在なのだろうか。

多分、名言となる言葉も多いと思うけど、抽象的な話が多くて、そんなに響かなかったなぁ。

中巻・下巻があるけど、まだ入手してない。


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。