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オランダ発のサーキュラーブランド「MUD JEANS」から学ぶ、顧客・産業・地球の3つの循環サイクル

オランダ・アムステルダムに来ています。

1週間ほどで、アムステルダム→コペンハーゲン→パリ→ブリュッセルを回る予定です。

今回の旅のテーマは、
未来に求められるブランド戦略って何?
を考え直すことです。

ヨーロッパは、
「脱成長戦略」
「循環型経済(サーキュラーエコノミー)」
など新しい考え方をもとに国の戦略が進められています。

その中でも、アムステルダムは2050年までのサーキュラーエコノミー戦略を実現する戦略を大々的に打ち出しており、欧州の中でも先行事例として注目を集めています。

経済成長より、循環型経済の移行の優先順位を高める方針がまとめられており、根本的な戦略転換を図る方法としても見応えたっぷりです。

根底の考え方を変える項目。真ん中にはRethink the business model(ビジネスモデルを根底から変える)ことが書かれています。
アムステルダムでは、ローカル・グローバル/社会・生態(地球)の4つの視点で戦略を捉え直そうという提言がされています。
引用元:https://doughnuteconomics.org/amsterdam-portrait.pdf

これらの戦略大転換の裏側を自分の目と身体で確認したいと思ったのが今回訪れているきっかけです。

未来のブランド戦略はどう変わる?

そんな新しく未来をつくる取り組みをする国・都市に拠点をもつブランドはどんな戦略をとっているのか?

今回は、訪れる中で、見たり、聞いたり、読んだりした内容をまとめてお伝えできればと思います。

今回は、サーキュラー経済を前提としたビジネスモデルとして、MUD JEANSの分析をご紹介します。

サーキュラーエコノミージーンズMUD JEANS

MUD JEANSのサイトより画像引用

1日目に、サーキュラーファッションの代表格として紹介されることが多い、MUD JEANSの店舗を訪れました。

小さくて街並みに馴染んだ店舗

MUD Jeansは2012年に創業されたオランダ発のジーンズブランド

ジーンズをサブスクリプション(リース)サービスで提供するビジネスモデルを導入して、
・「買う」より「借りる」を推奨
・「所有」より「利用」を促す
といった新しい取り組みが注目を集めています。

地球視点・産業視点・顧客視点の3つのレイヤーを統合して戦略を考える

MUD JEANSのブランド戦略を整理すると、
・地球の視点
・産業の視点
・顧客の視点
この3つの視点でブランド価値が循環するシステムを構築していることがわかります。

MUD JEANSのビジネスモデルをシステム図で整理

詳細を解説していきます。

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