ミニエッセイ
「教室の窓から」
小学生の頃、よく授業中に窓の外を眺めていました。
窓の外は、黒板だけを見ていると、見ることのできない景色が映っています。
それがどことなく楽しいと思ったものです。
それは地味な行為ですけど、教卓から全てを見ている先生からは、
とても目立ちます。
いきなり名前を呼ばれて立たされると、
さっき話した内容について答えるように言われます。
しかし、先生の話は上の空。
モジモジしていると、「何で言えないんだ!」
と言われます。
話聞いてない位で何で先生は怒ってるんだろうと不思議に思いました。
窓の外を見ている方が、先生の話より面白いのは真実です。
私にとっては、窓の外を見て、色々想像したり、
発見したりする方が大事です。
ですから、怒られる筋合いはないと思っていました。
授業中に窓の外を見ているのは、クラスでも自分だけ。
全校児童でも自分だけのような気はしていました。
今でも窓があると、ちょっと外を見てしまいます。
デパートの窓とかでも、高いところから見ると、
この街はこんな風景なんだと、新しい感動があります。
昔、授業中に窓の外を眺めていた人、
いました。
アインシュタイン。
何だか、お近づきになれたようで、
とても嬉しいです。