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【コロナ禍パリ旅行】滞在15日目④最終日の夜

11/3(水)続き

ピノーコレクションの隣の教会のさらに隣に、アニエスベーがあるので寄ってみた。アニエスは昔に比べてパリ市内の店舗数が減った気がする。ショッピングモールやデパートにも入ってないし、行く機会を逃してたけどやっぱり一度は行っておきたい。


すごく素敵な門構え!なんとティーサロンもあるらしい。中はとても美しい服がたくさん。素敵なコートもあったけど、昨日買ったモルガンの3倍くらいの値段。なぜかバッグの方がTシャツより安かったり、とにかく服が高い。でも美しくて見てるだけで心が満たされる。何も買わなかったけど来て良かった。


レアールから地下鉄で帰ろう。エスカレーターがあるかと思いきや、下りの方は止まっていたので階段をゆっくり降りる。さっき買って飲んだ痛み止めはそこまで効いてないかも。


すぐ改札があるかと思いきや、ショッピングモールと映画館になっている💦無印良品も入ってるようだけど寄ってる暇もなく健脚でもない。ゆっくり歩く。


やっと改札に着いた。ここから地下鉄に乗って、途中でバスに乗り換える。バスはあと1分早ければ間に合ったけど、私が信号を渡る前に行ってしまった。

次のバスが遅れていて15分くらい待って、満員すぎるバスにどうにか乗り込む。乗り込むと言っても、もう運転席の方までぎゅうぎゅうで、私の前のおばさんAがICカードをピッとするマシンの前で止まったので私もそれ以上進めず、私の後ろのおばさんBは無理やり入口のステップに立ってる状態。乗れない人もいた。

後ろからおばさんBがたぶん「チケット入れてくれない?」と言っている。Bは紙の切符を持っていて、ICカードとは別のマシンに切符を通さないといけないけど、そのマシンは私の前のおばさんAの後ろにあるからお願いしてるんだろう。

Aは微動だにせず、切符も受け取らない。仕方なく私がBから切符を受け取ってAの背後のマシンの方を見てみたけど、運転席に近すぎて走行中はライトが消えてるし、マシンの半分はAの身体で隠れてて見えない。

思わず英語で「見えない…お願いできますか?」とAに言ったら、Aは「エクセキューゼモアとかパルドンとか言えないわけ?」みたいな雰囲気の文句を言い出した。怒ってる。怖い。必殺技の「私はフランス語を話せません」を出そうとしたところに、後ろからおばさんBの猛烈な抗議の声が!

「マダム」と「コミュニケーション」だけ聞き取れた。「このマダムは言葉が分からないのよ!ひどい言い方ね!」と私をかばってくれてるか、「マダム、あんたのコミュニケーション能力は最悪ね」とAの態度に怒っているのか。どちらにせよBが大声を出している理由が正義感なことだけは分かる。

おばさんAはたまに言い返したり、ふんっと鼻で笑ったりしていて相変わらず怖い。Bの正義の怒りはしばらく収まらず、満員のバス内でこんなに他人とケンカする?というほどの剣幕で長く抗議し続けている。私もAに「私はフランス語が話せません。ごめんなさい」と一応謝っておいた。

やがておばさんBの怒りも収まり、車内に静寂が戻った。気が済んだらしいBは、私には超ニコニコの笑顔で「メルシー、マダム。何たらかんたら」と言っている。結局切符はマシンに通せてないんやけど「どういたしまして」と、私も助けてくれてありがとうと言う気持ちでお礼を言った。

なんだかんだで、私が降りる一つ前の停留所に着いた。前の方の座席に座ってる人が、とても後ろのドアから出られないので前から出ることになり、おばさんBと私はいったん降りてまた乗った。「私は次降りるから、通してね」というアピールのつもりでGoogleマップの次の停留所の名前を指しながら英語で「次降りる」と言うと、おばさんBは「このバス停はもう過ぎたわよ」と言っている。「え?次だと思う」というと運転手に訊いてくれた。運転手の答えを待つまでもなく、他の乗客数人が「次だよ」と答えてくれた。みんな我々の会話を聞きながら見守ってくれていたらしい。おばさんBは「良かった、次だったわ」と笑顔。最後にもう一度お礼をよく言って次でバスを降りた。

疲れた。一番近いAuchanでエビアン1本だけ買って、痛い左足をほぼ引きずりながらアパートへ帰った。とりあえずお風呂に入って、ダメ押しのように最後にまたタオルだけ洗濯して、ピカールのトムカーガイヌードルと麻薬たまごの最後の一つを食べて、荷造りする。

BGMは日本のニュースと、くわばたりえと極楽とんぼ山本のコラボYouTube。この2人は相性がいいようで、すでに3回目のコラボだけどどれも面白い。くわばたさんのツッコミ能力が光っている。


そういえば昼間カルチェラタンの薬局で買った痛み止めは、パラセタモルという聞いたことのない成分。調べたらアセトアミノフェンだった。なーんだ…あまり効かないわけだ。薬局のジェシー・アイゼンバーグのような巻き髪のお兄さんに「足首を痛めたから痛み止めを飲みたい」と言ったらこれを勧めてくれたけど、もっと強いのが良かったなぁ。

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