同じ個性は存在しない 比べるのは他者ではなく昨日の自分
4月から始めたnoteによって、以降は物事を深い視点で捉えることが多くなりました。
そんな中で、何気なく挑戦してみたストレングス・ファインダーが、己の新しい世界観を見つけるきっかけになるのです。
こちら↓
才能について言及しておられる思想家(専門はフランス現代思想)・武道家(合気道凱風館館長)でもある内田 樹さんの本にも触れながら、人が持つ「個性」について改めて見直してみたいと思います。
分かりづらい才能も立派な個性
ストレングス・ファインダー診断を受けて、ハッキリ認識できたことは、『己の強みとは、自身でも気付きにくい場所にある』ということです。
そもそも自分の得意分野は深く考えもせず、思考錯誤もすることもなくできてしまうのだから、本人の自覚が薄くなるのも無理はありません。
世間で言われている才能というと、数字に強かったり、運動神経の良さであったり、絵が上手だったりと、どうしても学校教育の延長線(成績表)で推し量られがちです。
しかし、社交性が高かったり、人をまとめるのが上手だったり、物事を詳しく調べること(リサーチ)が得意であったりと、強みとは己にとっての自然体で行える行為だと思います。
「個性」とはいわゆる有形の力ではなく、無形の力とも言い換えることができるのです。
逆に自分の弱みや欠点は、普段の生活内でも何かと認識しやすい所があります。
只でさえ、日本は加点主義ではなく、減点主義の風潮もあり、他者からも指摘されやすい点に加えて、社会そのものが不利益には敏感であったりするのです。
とはいえ減点主義の空気に怯えながらの生活より、自分らしさを全面に押し出す方が、何倍も有意義ですし、ぐんと楽に生きることができます。
その為にも、自分の強みをよく知っておくことはもの凄く大事なのです。
昨日の自分と比較して
内田 樹先生の本は、表現の難しいものが多くて、すぐに理解できない点もあります。
しかし、子供向けにお書きになった「道徳を考える」というシリーズ本を読むと、大人でも納得できる言い回しが多々あります。
私たちは何の為に集団を形成して暮らしているのでしょうか?
集団で様々な危機を乗り越える為です。
その為には、共に集団を形成する「仲間たち」が知性において、感受性において、身体能力において、それぞれが特異な才能において秘められた能力を開花させ、その生きる知恵と力を最大限してくれることがどうしたって必要です。
どうしていいか分からないその危機的状況をどうやって生きのびるか、その知恵と力を開発することが修行の目的なんです。
それは、他人と比較するものではない。比較する対象があるとしたら、それは、「昨日の自分」だけです。
どうしても私たちは、普段の生活では、世間の風潮や他人からの評価を気にしながら過ごしがちです。
でも、内田 樹先生の本に触れてみると、本来私たちが最も大事にすべきことを再確認させてくれるのです。
他にも、こんな事を仰っています。
背の高い人は、高いところの物に手が届かない人の為に取ってあげることができる。鼻のいい人は、鼻の効かない人の為に、「お鍋が焦げてますよ」と知らせてあげることができる。
自分に例外的に与えられた能力は、それを持たない人たちの役に立つように使うべきであり、人を見下したり、優位性を利用して金儲けをする為に使うものではありません。
正に、人それぞれが持つ「個性」を、簡潔で分かりやすく、しかも真理を的確に捉えた素晴らしいフレーズだと感じました。
私たちに秘められた才能を、自己の為ではなく、他者の為に用いることで、光輝く。そして更なる努力を積み重ねることによって、秘められたポテンシャル以上の伸びしろが生まれ、輝きがより強くなるのだと思います。
人の能力は無限大とはよく言ったもの。
自分を深く知り、相手を深く知ろうとすることが、人間らしく生きるという問いへの、ある種の答えなのかもしれません。
まずは、昨日の自分より一歩でも前に出る生き方を、少しずつでも良いので継続させていきたいと思っています。
ここまでご愛読ありがとうございました
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