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バル論 戻りリフレ連携③『確実に戻りリフレを成功させる』編

最後に戻りリフレを99%成功させる為の方法を紹介します。そもそも戻りのキャッチが成功しなかったら連携が台無しどころではなく、その一回で敗北が決まりかけます。戻りリフレは失敗したら弾が出ずただ無防備な姿をさらすだけとなる、という点も使用難度の高さにつながっています。これはデルタも同じですね。デルタは家庭用になってしゃがみボタンが追加されたからいいものの、アーケード時代は毎回正確に手動で入力しなければならず、失敗時のデメリットを解決するのはとても難しかったように思います。

(以下、①と②の前に書かれたものなので一部説明が重複している部分があります。ご了承ください。)


◯戻りリフレ連携とゲージの関連


今回の記事は、ハウスとバルカンをの帰還をそろえる事で腕設置1つのみで戻りリフレを成立させる1設置リフレとでも呼べるものを紹介しておりますが、この連携は非常に大きな利点があります。ハウスとバルカンの帰還が重なり、ちょうどCWゲージの回復が間に合うという事は、CWゲージが100になる瞬間にERLが帰還するという事です。

これはつまり、CWゲージが100になる瞬間にゲージを目押しでトリガーすれば戻りリフレが99%成功する事を意味します。

よって、この連携においては一般的な方法による戻りリフレのタイミング取りを出来ない状況であっても、CWゲージを見るだけで戻りリフレを失敗する事なく撃てるという事になります。
99%というのは単純にこのゲージ目押しをミスする場合や、バルカン等を放つタイミングをミスしてERL帰還が揃わなかった場合などに戻りリフレが失敗する、という人的ミスが起こりうる場合があるという意味です。更に後述する「ゲージ目視の欠点」を解決せねば成功率は更に減るでしょう。

ハウス戻りリフレといえばほとんどの場合でハウスフィールドが消滅するタイミングを目で確認しつつ、その上でバルカン帰還のCWゲージ15時間を体内時計で処理しつつキャッチとしているはずですが、この戻りリフレではほとんどその撃ち方をせずに済みます。

この「ゲージ目押しタイミング取り」が戻りリフレ連携においてはかなり大事な要素です。①ではっきりと書かなかったのは1つに「勿体ぶったから」というのが大半ですが、もう一つに「対戦中の目押しは動作として重すぎる」からです。はっきりいってこの流れを最初に一覧で全部見せられたら絶対に対人戦では使えないと感じるはずです。ですが実際にはそうではありません。バルはこれが出来るように作られています。一気に全部説明するよりまずは戻りリフレというもの自体の使い方と性質から紹介し、まずはバルそのものへの理解を深める事が、対人戦においてこの動作を自然と組み込む為に必要だったのです。

では改めて、CWごとのゲージ量などの説明を、説明のための呼称の紹介を兼ねて再度行います。

・数字の覚え方&仮称

ここから自分のバル解説を円滑に進める為、一つ一つに仮称を付けます。
戻りリフレ連携においてはCWなどのトリガータイミングはその時のゲージ量によって厳しく決められております。そしてCWの順番は必ずハウスからバルカンに繋がっています。なので最初のハウスを便宜上「初手ハウス」、次にCWゲージの調整の為にバルカンを使っているのでこれを「ゲージ調整バルカン」等と呼びます。バルカンによってハウスからの帰還時のゲージ量を100に調整します。②でバルカンは戻りリフレ連携の必要なパーツと言いましたが、それはこのゲージ調整という役割があったからです。
戻りリフレ連携においてはこの初手ハウス、ゲージ調整バルカン、そして戻りキャッチ。この三回がCW攻撃をトリガーするタイミングになります。この3つのトリガーはゲージ量、距離関係、相手の向いている方向など複数の要素を同時にチェックするポイントとなっています。

ではまず戻りリフレ連携の前半、CWゲージ100のハウスから始める戻りリフレのチェックポイントから並べていきます。

・CWゲージ100でハウス→CWゲージ80から99の間で立ちCW→CWゲージ100で戻りキャッチ

次は後半です。

・CWゲージ80でハウス→CWゲージ60で空横CW進行方向hc→CWゲージ100で戻りキャッチ

この流れを正確にトリガーする事で最後の戻りリフレが成立します。前半は片列リフレ、後半は両列(通常)リフレです。
これら連携はチェックポイントが20刻みになっているのが特徴です。私ははじめ数字を覚えていられなかったので、歴史の授業のように語呂合わせ的に覚えました。前者は100→80なので一の位は省略し10→8、合わせて108。後者の80の方は80→60、一の位を省略して86。どちらも日本人にとってはなじみ深い数字なので覚えやすいと思います。他にも戻りリフレの為のゲージタイミング合わせにはいくつか方法がありますが、実用的なのはこの2つと思います。
ここの解説では以降、説明を省略する為に前半の連携を「108」、後半を「86」と呼びます。二つまとめる時は「20」や「20式」などと書きます。

念押しとなりますがこれらはあくまで自分の解説の為の符丁ですのでここ以外では使いません。私は「ユカラ撃ち」の悲劇を覚えております。冗談です。


よって、この戻りリフレ連携の流れをこの名称で書き直すと

・108→空中腕設置→86

となるわけです。簡潔ですね。ちなみに108の初手ハウスは実はゲージ100直前の97くらいからでもOKです。ハウスはトリガーからERL放出まで2程の時間があるので、感覚的には95くらいでもギリギリ行けます。覚えておくとかなり便利です。

改めて「20」の映像です。

ついでに86が片列リフレになったパターンの動画で公開しております。タイミング次第で108が両列になったり、86が片列になったりするという事です。

②までの戦い方を踏襲した上で更にCW攻撃ごとにCWゲージ残量の目視確認が加わるわけなので、始めは対戦中に考える時間がかなり増えるでしょうし、連携に振り回されてまともに戦えないはずです。しかし戻りリフレ連携は戻りリフレが確実に成功する事が前提の連携ですし、それでいて②のようなCW攻撃の使い方も忘れてはなりません。どちらが欠けてもこの連携は成立しないのです。
なのでこの③では、連携の中にゲージ調整の意識を加えつつ、戻りリフレ連携を最初から流れに沿いながら再度説明し直します。かなり手間な作業ですが、この連携は本当に取り扱い注意である故、やるべき事と思っています。
要練習な連携ですが、以下を参考にすれば誰でもこの連携を使えるようになるはずです。


以降、自分の紹介する特殊攻撃連携は全てこのゲージ調整の性質を利用します。

・108を使うにあたり

では、戻りリフレ連携の流れに則ってまずは立ち上がりの流れから再度解説し直していきます。
相手の近距離への寄りに合わせてまずは「初手100ハウス」を隙なく出さねばなりません。

ハウスという攻撃は単発の攻撃として使いやすく連携の幅も広いので、あくまで冨二郎はですが、バルの中距離戦で相手が接近の用意をしていると感じたら何よりまず出さなければならない攻撃と位置付けています。バルの行動の起点です。単体でダメージも高いので、こちらが何もせずとも相手がこれに当たり続けているようなら何も考えずハウスを出し続けているだけでいい。それ程頼れる武器です。
108の初手ハウスはCWゲージ100で出すのが必須条件なのですが、当然ながら「ゲージがMAXの状態でいれば、いつトリガーしても毎回確実に100ハウスとなるのでゲージチェックを簡単に通過出来る」という利点があります。20におけるこれ以外のゲージチェックはほぼ全てゲージ目押し等が必要となる為、ここのアドバンテージは大きいです。よってダウン起き上がりからは毎回確実に成功します。

しかし裏を返せば、相手の不意の接近に対してもしっかりとCWゲージが100の状態からのハウスを出さなければならない為、普段からゲージの無駄遣いが出来ません。かといってCW攻撃の頻度を下げすぎると火力にも回避力にもかなりの悪影響が出ます。火力の効率上、三本のゲージはできる限りどれかしらは常に100未満で回復状態を、質とともに維持させるようにせねばなりません。バルの場合は火力を上げるならLW攻撃で、CW攻撃はその補助として重要度が高いので、最低限この二つが交互に回復状態にあるようにしたいです。その上、CWゲージについては出来るだけ100に近いあたりをうろうろさせねばなりません。

なのでまず、中距離での牽制射撃戦においてはバルカンは立ちCWに限定する事で部分的な解決とします。ゲージ消費量や隙の面でバルカンの中では立ちCWが最も優れているからです。ゲージ100になると同時にバルカンをトリガーすれば約3秒後にゲージが100に戻るので、トリガー時から3秒後にハウスの隙を守るプランで動けば、バルカンを維持しつつ初手100ハウスが常に出せる状況を作れた事になります。
隙を守るプランとはつまり、「その時間まで地上Dで粘って、ジャンプは最後の最後の回避にとっておく」という事です。それにはやはり壁を意識した移動と不意の攻撃に対する予測と回避の備えが重要です。
回避の備えとは、「余計な攻撃で隙を作らず、待つべき時は待つ」という事です。中距離以内で相手の攻めが強い時、焦ってとにかくなんでもいいから撃って迎撃、とするとこのゲームではほとんどの場合で状況が悪化します。覚悟して相手の動きをよく見て動きましょう。よって解決策は「立ち回りと覚悟」となります。

ついでに書くとこういう時、攻撃を差し込むにはワンツーが最適です。①と②でも書いた「2つの攻撃」のワンツーです。ワンツーからすぐDすればほぼ隙がなくすぐキャンセル移動をして距離を離せるという利点を最大限活かせます。大きな攻撃を差し込みたいなら相手がその分の大きな隙を見せてくれた時に差し込めばいいのです。

そうして作った隙間を広げてバルカンを送り、相手が寄ってこなかったなら100あたりでまたバルカンを送る、というのを繰り返します。バルカンでお手玉するような感じです。ただこれだけ続けるのも戦術が単調すぎますし、また移動中に壁に入れば横スラCWなども混ぜていくので結局のところゲージが減る時は減ります。とはいえバルカン部分で細かくゲージを節約する事で、1セット中にゲージが自由に使える時間を増やしつつ、火力や安全面もカバー出来た事になります。

いつもの下がりながら牽制を加えつつ連携を差し込んでいく動きの想定です。バルの動きの下地です。

ところで108を意識するとハウスはゲージ100でなければなりませんが、必要に応じて連携外の普通のハウス(CWゲージが84~98くらいの時に出した、連携に組み込めないハウス)で出しても別に構いません。ちゃんとハウス攻めを意識すればハウスは単体でも強い攻撃である事は変わりません。ただこれだと戻りリフレが使いづらい分、攻撃のシナジーがかなり薄れるのが問題点ではあります。相手の攻撃が厳しくてハウスが出せなくてもバルカンなら出せるという状況もあるので、それならバルカン受けにも入れるはずです。
通常のハウスから戻りリフレをする場合、ハウス目視と両腕設置という条件が付きます。バルはそれでも戦えるのですが、両腕設置は「腕に何かしらの帰還命令が発せられないと近接が出来ないままの時間が続く」という欠点があります。これのせいで近接ヒットチャンスを逃す事があるので、個人的には両腕設置は非推奨です。

ゲージの回復速度はどうしても不変なので、CWゲージを回しているとゲージが足りずすぐに108に入れない時があるのは仕方ありませんが、前述の知識でいうところの「CW100の時に立ちCWをトリガーするとバルカン4~5発目の発射のタイミングでCWゲージが100に回復する」という事をしっかり意識しておけば、相手の不意の接近に対しても「いつの間にかゲージが100まで回復している事に気付かず、100ハウスが出せなかった」という事態が起きずに済み、結構助かります。

あとは自信があるならば空中設置腕がなくとも86に入ってしまうという手があります。ゲージ80からハウスに入りつつ戻りリフレに向かえるのは火力的にはかなり頼れるのですが、やはり使いやすさと安全性の関係で近距離戦は108から入りたいです。

・何より距離感チェックから

なのでやはり距離チェックは重要です。立ちCWトリガー時の相手との距離チェックを怠らずにいれば、「相手が思ったより近くに来ているのにハウスでなく立ちCWを出してしまった」とか、「バルカン受けに入るタイミングを逃した」とかそういった状況を引き起こす事を防げます。
他にはバルカン等、CW攻撃の頻度を少しずつ下げて100ハウスが出しやすいよう調整してみたり、思い切って相手の攻めに対して「覚悟の後ろD」で一気に距離を取る等、妥協を含む解決策は無数にあります。…が、
それでなお状況改善とならず全く108に上手く入れないならば、多分位置取りや回避力に難があったり相手との腕の差が開きすぎていたり、または相手の使用VR自体が20式の動きが向いてないものであった可能性もあります。経験上、スペシネフやサイファーなどはだいぶ苦手な気がします。どちらも単発で強誘導かつ高威力の攻撃を複数持っており、近距離の弾の押し付けが強く、動きが素早いのが特徴です。レーザー系が通用しづらいというより、そもそもCW系攻撃があまりプレッシャーにならないのもこれらVRの特徴で、その場合はCW系も横スラCW等の方が効果を発揮しやすいし、更にいえば設置ERLからのマイン系の方が効果的だったりします。エンジェなどもレーザー系はかなり通じづらいので控えるべきです。アジムについてはもうそういう次元の問題ではなく最早特殊攻撃全般を封印する以外無いと思います。また、もし水中ステージのバロスならば相手VRに関わらず、レーザーを撃つよりもマインを大量に撒いてダメージレースをする戦術の方が断然強いです。

というわけで、中距離戦でCW系による牽制を絶えず行い続けても、このようにゲージ調節の意識を高めれば不意の近距離戦に対しても108に切り替えていけるだろう、という話です。

バルは基本、相手から離れる軌道で動くので、その結果相手から距離を取り続ける事に成功したり、またはそもそも相手にこちらに踏み込んで来る意識がなかったりしたならばこのままバルカン起点で遠距離連携に入ってもいいですが、ここでは相手はしっかり踏み込んできたと仮定して続けます。

◯CWゲージによるERL状況と戻りタイミングの確認・108解説編


で、相手が接近し、初手ハウスを出しました。ようやく戻りリフレ連携の開始です。
ここで「ハウスのトリガーからどのくらいの時間でハウスフィールドが展開されるか」をざっくりでいいので感覚で覚えておきます。バルカンとハウスのERLの「移動中」の時間は全て同じですのでわかりやすいはずです。
で、次はCWゲージが80になるタイミングを掴んでおきます。このあとゲージ調整バルカンを放つわけですが、大まかにタイミングを掴んでおかないと約1秒間くらいCWゲージを見つめ続ける事になりとても危険です。
ここは「フィールド展開開始から二秒過ぎくらい」です。「展開する『にゅーん』という音が鳴り終わってから1秒くらい」と覚えてもいいです。この辺まではゲージを見ず、音と感覚のみでもタイミングを覚えられると思います。で、ここからCWゲージが79くらいから99くらいまでの間で立ちcwをトリガーします。するとそのあと、ゲージが100に回復すると同時にハウスERL(ハウス足)が本体に帰還します。
108では86と違ってハウスとバルカンの帰還タイミングが揃わない為、ハウスに戻りをあわせる事になり、バルカンはズレて本体に収納されます。よって、片リフレとなるわけです。

では続けます。
まずゲージ調整80バルカンから。バルカンに限らずCW攻撃はトリガー入力からERL射出までラグがあり、攻撃によってその長さが違います。立ちCWは大体ゲージ時間で1.5くらいです。そしてこのゲーム、先行入力という概念もあります。立ちCWは射出する為のゲージ必要量は80ほどですが78くらいから受け付けています。まずはここを狙います。練習段階ではトレーニングモードのスローを利用するのもいいでしょう。
やってみました。バルカンの小気味よい発射音。ゲージが回復しハウスERLの帰還が始まります。そしてゲージが100になると同時にトリガー。これでリフレ成立です。108はおおむね片列リフレになるので、設置した腕と両足のみが場に出ているリフレとなれば成功です。
それと実はゲージ調整バルカンのタイミング次第でバルカンとハウスの帰還を合わせる事も出来ます。が、タイミングがシビアなのと、成功しても両列リフレになるだけであまり効果が上がらず、この後の空中設置腕も獲得できないのでほぼ意味は無いです。
一先ず、これが108のタイムラインとなります。慣れればどのような状況でもほぼ確実にハウス戻りが撃てる上に汎用性も高いおすすめの連携となっております。

・欠点の順次解決

欠点として、
108は仕組み上、ハウスERLよりバルカンERLの方が本体に若干遅く戻ってくる為、バルカン音による体内時計タイミング戻りキャッチでは失敗して通常のJRTCWが出ます。
ゲージ100を見て戻りキャッチをする事になるのですが、これだけではいつキャッチタイミングが来るのか正確にはわからず、大体バルカンを撃っている最中からずっとCWゲージの数字を見つつ回避をさせられる事となります。これではかなり使いづらいですね。

ここでこう思われるのではないでしょうか。「そんな長い時間、戦闘中にCWゲージなんて見ていられないのでは?しかも戻りリフレは相手が接近した時に効果を発揮するもの。近距離戦闘時に相手が近かったら余計にゲージなんて見ていられないだろう」と。
その通りです。対人戦どころかCPU戦であっても対戦中にゲージなんてずっと見つめていられません。それに相手から目を離すという事は対戦中に目を閉じているのと実質変わりません。なので相手から目を離す時間が増えたならそれだけで命取りとなるのです。
これを「耳」で解決します。

・ゲージ目視の欠点

解説を続ける前にもう1つ、ゲージ目視が持つ別の大きな欠点の紹介とその解決をしておきます。
「戻りキャッチ時にはCWゲージを視認するが、この時、相手が近接圏内にいるとゲージが黄色くなり、数字も消えてしてしまい現在のゲージ量がわからなくなる」
です。
しかもこのゲーム、こちらがジャンプ中で近接が出来ない状態であったとしてもこうなります。

これは実はかなり大きな問題で、戻りリフレは相手と接近しているほど効果が増しますが、戻りリフレの為に相手に近寄れば寄る程にこの事態が頻発します。これでは戻りリフレ連携など使っていられません。この仕様のせいで戻りリフレはかなり複雑化します。

しかしこの欠点は②までに既にある程度解決されています。今まで幾度となく書いてきた「リフレを撃つ時には直上リフレにすべき、それも二段ジャンプから」がそれです。直上リフレを撃つ理由については今まで書いてきたもの自体に間違いはありませんが、実は理由はそれだけではなく、「高く飛ぶ事でダブルロック距離から外れる為」という別の目的もあったのです。一先ずは直上撃ちでこの問題はおおむね解決となります。

しかし解決策はこれで十分ではなく、高空を取ったとしてもゲージが隠れてしまう事はまだあります。近距離戦で相手の攻撃から逃れる為に高空ジャンプが有効、というのは別にバルだけではないからです。こちらが至近距離で戻りリフレを撃とうとしてジャンプした時、相手も目の前で回避の為にジャンプする事はよくあります。しかも二段ジャンプの頂点まで奇跡のシンクロを果たして最高高度まで相手とくっつきながら上昇していく事態すら起き、キャッチの最後の瞬間に至ってなおゲージは見えないままとなります。こうなると戻りリフレ連携は封じられた形になります。

このように、ゲージ目視確認はオラタンの仕様に根ざした欠陥を持ちます。では暫定的に最も使いやすい確認法は何か、といえばハウスERLの目視確認でしょう。先ほど「ハウス戻りといえばERLの帰還目視」と書きましたが、対戦中にハウスの攻撃フィールドが消えるのを目視しつつ移動するERLを確認出来るならそれを見るに越した事はないです。ある程度感覚頼りにはなりますが、とてもわかりやすいです。しかし当然これにも欠点があり、対戦中に常にハウスを視界内にいれようとすると動きにかなり無理が発生します。これは全く現実的ではありません。

なので結局のところ、最終的にはやはりそれぞれの要素を一通り併用するのがベストなのです。数ある確認方法の中にゲージ目押しというタイミングの把握方法が1つ追加された事で、「99%の状況で」戻りタイミングを正確に掴める事が可能になるでしょう。
タイミング取りの正確さはゲージ目押しが一番ですのでトリガー前の一瞬だけはやはりCWゲージを見たいですが、ここまでやってなお最終的にキャッチの直前にゲージが隠れておりハウス目視も出来なかったならば、その時は覚悟を決めて「バルカン攻撃音の終了から予測した体内時計」で取るしかありません。しかし通常、一般的に戻りリフレといえばその感覚で取っているわけですので、元々戻りリフレが出来る人ならばまあ問題無いともいえます。ここまで頑張ったならオラタンの神も被弾なき着地を許してくれるかもしれません。せっかく祈祷しているわけですし。

というわけで、先程の「対戦中にキャッチの為に長い時間ゲージを見続けていられない問題」は主に耳による「バルカン帰還体内時計」と他の方法の併用をする事で86の方は解決されました。86はバルカンとハウスERLの帰還が揃うので、あらゆる確認法が使えなくても最悪、バルカン帰還体内時計のみで対処出来るからです。
しかし108は違います。構成上、バルカン帰還体内時計では戻りキャッチを失敗するからです。
なのでここは工夫をして別の解決法を探さねばなりません。

・108における耳によるジャンプタイミングの確認法

では108の問題を解決します。
20式においてはゲージ調整バルカンの弾の発射音が有効に機能するのは108も同じです。108では、バルカンの攻撃音からキャッチジャンプのタイミングを掴みます。このジャンプタイミングをバルカン音で取る方法、かなり重要です。

・耳によるバルカン音目安タイミング取り

そのタイミングの取り方について。

まず前提として戻りリフレは直上撃ちが基本である為、最低限一段ジャンプ頂点あたりの高度で撃ちたいです。このくらいなら相手の立ち攻撃は至近距離なら大体届きませんし、相手が真下にいたとしても近接距離から逃れられます。相手の視界から逃れたいならば二段ジャンプは欲しいです。

なので、このジャンプに要する時間からタイミングを逆算します。ジャンプし始めてから高空に到達するまでの時間を、CWゲージ回復量を時間として見て表現した場合、それは「ゲージ回復量で約10程度の時間」となります。なのでキャッチジャンプをする時、
CWゲージが90過ぎ辺りの時にジャンプをし始めれば大体頂点にいったあたりでCWゲージが100となり、高空での戻りリフレが撃てる事になります。

そしてこのCWゲージが90となるタイミングを「バルカン音」で計るというわけです。キャッチタイミングはわからずともその前までのタイミングは調べられます。
そしてリフレはトリガータイミングはジャンプ上昇中であればいつでもOKなので、バルが高空に達したタイミングで一瞬ゲージを見れば100を目押し出来るという事になり、またジャンプからトリガーまでの上昇中の時間もある程度体内時計で把握出来て安全策として機能するという事です。

ではバルカン音によるCWゲージ量の把握の仕方を書きます。

CWゲージ80の時にゲージ調整バルカンをトリガーすると、バルカン弾の射出音の5発目くらいの時にゲージ90となる。
・ゲージ90でトリガーした時、バルカン撃ち始め辺りでゲージ90となる。
・ゲージ99手前のトリガーの時、バルカンを撃ち始めるより更に一瞬早く90となり、そのタイミングでジャンプし始めれば大体ジャンプ中腹くらいでゲージ100となる。

108をしつつ、それぞれゲージ80、ゲージ90、ゲージ99以下の順で立ちCWを送っています。それぞれバルカン音のどのタイミングでゲージが90になっているか注目してみてください。対戦中はどうしても忙しくなるので若干、あらかじめ早めのタイミングで動いておくといいです。時間前行動ですね。
この目安、一度覚えたら結構正確に使えます。慣れでなんとかなります。コツとして、対戦中は判断が遅れがちなので全ての確認動作を一瞬早く始めておく事です。時間前行動ですね。
このバルカン音チャートによって、リフレキャッチの為のジャンプタイミングを把握します。

ただ、これについては「ゲージ調整バルカンをゲージ量がいつのタイミングで射出したか?」によって当然キャッチタイミングも変わります。なのでゲージ調整バルカンのトリガー時のゲージ残量はどうしても目で確認する事になります。ゲージを見ずに済むように耳を利用する話をしていましたが、ここはどうしても見るしかありません。

ただでさえ②で、戻りリフレ連携には「CW系攻撃のトリガー時には距離と壁の位置の確認がセット」と書いているのにここで更にゲージ量の確認まで足される事になります。正直言ってうんざりするかもしれません。とはいえ、そもそも対戦中に弾を撃つために一瞬だけゲージ量を見て確認するシーンは通常よくあります。要はそれと動作は同じですので、慣れれば何の違和感もなく目で確認出来るようになるはずです。
更にそもそもの話なのですが、対戦中、こちらの攻撃の隙を簡単に相手の攻撃で取られてしまうような立ち回りをしているようでは、結局どうやっても対戦では勝てません。バルは回避キャラです。しっかりと隙が無く、被弾しないタイミングでゲージ調整バルカンを放てていたならば、トリガーの瞬間にゲージ量を一瞬見て確認することは可能です。

いわば、これらはつまり負担を一部、視界から耳に分散した形なので全体としてはゲージを見る時間がかなり軽減されており、対戦において戦術利用出来るまでのレベルに持っていく事は可能なはずです。要は練習量次第です。


ちなみに、画面上の数字確認によるタイミング取りはかなり幅広く可能です。
バルカンやハウス等、一部のERLの移動時間はCWゲージ回復量時間でいうところの「約15」ですので、常にゲージの数字さえ見つめていればそれを利用して戻りキャッチする事は不可能ではないです。またはタイムカウントです。これは常に画面に大きく出ており、常に絶対の時間計測が出来るのでこれが利用出来るならそれでも構いません。
ただそれにはかなりの動体視力が必要ですし、対戦中は目の前の相手に集中せねばならない為、簡単な足し算引き算でも間違える可能性がある事などを考えるとあまり現実的ではないように思います。
やはり耳で代用できる部分は最大限耳を使いつつ、必要な瞬間だけ目で確認する形にすべきと思います。20は誰でも同じようにバルが使えるようにする為の連携でもあります。

参考として、バルカンはトリガーからERLが場に出るまでが2くらい、そして場に出て静止している間、移動を始めて相手に向かうまでの間、攻撃中、そして帰還してくるまでの間の4つの時間は全て15合わせて60くらいです。覚えておくと色々と応用が効くかもしれません。

・発射にあたり、視覚情報によるタイミング取りのまとめ

まとめると、実際にゲージを目で見て確認する機会は以下の3つとなります。

1:初手ハウストリガー時のCWゲージ100(これは100到達時にゲージが点滅するので周辺視野だけで確認可能)
2:ゲージ調整バルカンのトリガー時の大体のゲージ量(バルカンを放つ時はバルカンを放てるだけの隙間がある事が前提なのでこの一瞬だけゲージを見る事は可能)
3:ジャンプして戻りキャッチをする為の100目押し(CW90辺りでのジャンプタイミングは耳で確認、そして一度飛んだら他に出来る事はもう降りるか撃つかの判断くらいなので撃つと決めたならキャッチの100目押し前のゲージ凝視は可能、もしゲージが隠れていたらジャンプし始めからの時間を体内時計で処理)
以上です。

一度の戻りリフレにつき、この三回分の「一瞬」を目によるゲージ確認に使いつつ、耳を併用してそれらをより実戦的に行います。
これらにより、戻りリフレ連携におけるゲージ調整と戻りキャッチタイミングの把握を完璧に出来るようになったはずです。
あとは戻りリフレを「撃つかどうか」という最後の判断となります。

・戻りリフレを撃つ

というわけでジャンプを開始し、次はいよいよ直上リフレのキャッチとなります。
ここからは「果たしてこのまま本当に戻りリフレを撃ってしまってもいいのか?」という判断に全神経を使います。本番です。

先にまとめて言ってしまうと、「ジャンプ時に相手が150程度の近距離でDしている」「相手のD攻撃キャンセル攻撃とこちらの祈祷トリガーのタイミングが被らない事」この2つです。

ゲージ調整バルカンをトリガーした段階で相手が近いか遠いか微妙な距離だった時は(150~200の間くらい、更に相手のVRやプレイスタイルで変わる、つまり完全把握は不可能)思い切ってバルから前に寄ってリフレを撃つ事もあります。動きとしてはまるで前ダッシュ攻撃のようになります。前ダッシュリフレです。これはハウストリガーから展開するまでの時間、相手がそういった距離にいて下がって距離を取るか前に出てハウスを挟むか迷う場合も同じように一気に接近する場合があります。思い切り飛び込んで近接で斬りにいくような動きになります。
また、相手が真っすぐ向かってきた場合にこちらの前Dが重なると相対速度が一気に高まり距離300以上であっても一瞬で密着距離まで到達します。時には相手の速度をこちらの接近に利用する事も出来るという事ですね。
この距離感の調整、この判断も大変ですが頑張りましょう。ただバルが近距離でいきなり前に出る事ってあんまりないので、カンのいい相手なら前Dだけで何かを狙っていると察知される危険性がある事は頭に入れておきたいです。

で、バルカン音に従い、ジャンプタイミングが来ました。一先ずジャンプします。こちらは空中、相手は地上にいます。このあと良い条件が揃ったならばそのままトリガー、晴れて直上リフレ成功となりそうですね。

・キャッチ時は最後まで判断に悩む
ここからは撃つ判断、または降りの判断と、そこからどうするかの話です。
かなり話が行ったり来たりしますが、ここからはもう正解が無いので、ある意味仕方ないとも思っています。
距離150くらいならこちらから踏み込みつつリフレを撃つ方向で考えたいし、これより遠くなら基本は取り下げる判断が主になりますが、しかしそこから相手がどう動くかは相手次第です。直上リフレをする為にはやはり、相手がトリガーの瞬間に本当に真下にいるかどうかの目視確認は必要です。リフレを撃つと決めたら撃ちきれとは言ったものの、相手が明らかに真下にいないのに撃ち始めたら距離を取られてから確定反撃をもらってしまいます。

というか相手も大抵、バルの至近距離では警戒をして微妙な距離を行ったり来たりしつつ様子見してきます。もしリフレを察知されていたのならリフレを誘ってから必ず反撃を狙ってくるはずです。とにかく、「微妙な位置で足を止めてこちらを真っすぐ観察している」これは一番危ないです。

なのでここは相手のD音を聞いて判断するのがいいです。ここでも耳による判断は役に立ちますね。つまりオラタンの特徴的なD音、まずはこれで音を確認すればDした事だけは絶対気付けます。この距離だとどのVRでもほぼ横Dか前Dしか有り得ず、一気に後ろ側に向かって離れていく事はありません。離れるにしても前Dでバルの足元から通り抜けるしかなく、こちらを撃ち落とそうとするか通り抜けようとするか、いずれにせよ前Dをしてきてくれたなら戻りリフレの絶好の狙い所となります。
もし相手がDしていたとしても、それが前Dでなく横Dだったならまた悩ましいです。横Dからターンして前に入ってくれればいいものの、ジャンキャンをされた場合はそこからキャンセルしゃがみ攻撃で祈祷を狙い撃たれます。それを予想して空中から降りたなら着地硬直、または降りる途中で前スラ攻撃等が当たる可能性が高くなります。ここにきてもまだ相手側有利の択が続きます。

ここから一番危険なのは、こちらの祈祷トリガーに相手のD攻撃キャンセルしゃがみ攻撃が重なる事です。ベストのタイミングで撃ち落とされます。この場合はキャッチジャンプの直前に相手の地上D攻撃が来ているはずです。まずはこれを、いつもどおり地上Dで回避。相手のキャンセル攻撃のタイミングにこちらのジャンプ上昇が重なっていればかなりいい具合に回避できますが、やはり戻りリフレはキャッチタイミングは常に変わるのでどうしても運次第です(相手からしても、そのタイミングを毎回狙って攻撃するのは実質無理)。キャンセル攻撃のタイミングがこちらの祈祷トリガーと被ったならしっかり急速降下で降り、回避しましょう。これはむしろ相手の攻撃を誘えた形になるので、ここからハウスを出せば状況有利を取れそうですね。これも連携の内と思えば焦りも抑えられます。勝負は気持ちからですからね。

しかし気持ちから、といえば「まずは成功する事から考えるべき」ではありますし、余程バルの動きに鋭く気付ける相手でもない限り何事も強気がいいです。もしそう割り切れるならば、ジャンプした段階で相手が距離150程度におり、そこから相手が前Dして足元に走ってきてくれたならもうそこから相手が何をしようが撃ちきってしまうといいです。ジャンプした瞬間からCWゲージ以外何も見ず何も考えず集中して撃ちます。そこから想定外の反撃をもらったらもう相手が上手いというだけです。
ここまできて駄目だったとしても、ここまでやれたら十分です。バルがやれる事はやりきったと前向きに考えましょう。

ただこの時はまだジャンプ上り中なので、今なら即降りならば着地硬直は無いので着地から近接を絡めつつ強めに対応を出来る可能性はありますね。すぐに地上Dに入れば回避も簡単にいきそうです。連携外なのでフィジカル頼りになります。この辺はもう「オラタンを頑張りましょう」です。既に設置した腕が近くに1つあるのはアドバンテージといえばアドバンテージです。それを利用しつつ、またCW100ハウスを出してハウスサイクルに入ることを目標にしましょう。

キャッチジャンプをあえて長めにして、ジャンプ上り機動で解決する手もあります。
ジャンプ上り中はとても回避力の高い状態です。なのでCWゲージ90ちょうどあたりでジャンプをし始め、ギリギリまで引き伸ばし、時間を稼ぎつつキャッチをすれば地上での相手の動きを雑に解決できます(ちなみに一段ジャンプの完全な頂点で二段ジャンプをすると失敗ジャンプとなるので注意)。
ジャンプ中の横移動でも頑張ればキャンセル攻撃をかわせますし、それにこの状況に至ってしまえばもう相手の姿の確認とかそういう余裕はないものですので、回避的なものはとにかく横にレバーをいれるだけに留めておき、長い二段ジャンプ、そしてキャッチをゲージ目押しで成功させる事に集中するのもいいでしょう。
この長いジャンプ、次の「軸」の話における「相手のD攻撃を見たらこちらはDを止めずに走り続ける事で正面からズレた位置にいける」という話に関連しています。相手のキャンセルD攻撃の時間にもこちらはジャンプ横移動を入れているわけなので相手の正面からズレた場所に行けるし、頭上を取っているはずなので相手もこちらの姿をかなり確認しづらくなるはずです。距離が近づけば近づくほどこのジャンプ中横移動という些細な移動の効果は高まります。

相手がそこからキャンセルしゃがみ攻撃を撃つならば、相手はもう一度ジャンキャンが必要になるのでリフレ発射までの時間を稼げます。戻りリフレは特徴的な祈祷モーションがある関係上どうしても反撃に弱いのですが、工夫によって被弾を極力減らしつつ、動きによってレーザーも当てやすく出来ます。

…と悩みどころが続いていますが、結局のところ「ここまで来たら最後は人読み」です。なんとなく相手に当たりそうと思ったなら、または何かの確信が持てているなら、その時は自信を持って撃ちきりましょう。
最も大事な判断基準は、「貴方がどうしたいか」です。最後は直感に従って動きましょう。人生と同じですね。

しかし、ここに来てまだ大事な判断基準があります。「相手の向いている方向」です。
例えばこちらのジャンプ時に相手がこちらを正面に捉えておらず、こちらの姿をしっかりと確認できていなさそうだった場合はヒット率が上がります。単純にこちらの状況についての情報をあまり取れてないから、というのもありますが、これは相手が「近距離で相手の状況をあまりしっかり確認しないままに寄ってきている」と読み取る事も出来ます。ならば戻りリフレも気付いていない可能性があります。気付いていないなら相打ちの可能性もありますが、ひとまずここは戻りリフレを撃つべき局面のように思えます。

更にこの「相手の向いている方向チェック」、戻りリフレの件に限らず戦闘中のほぼ全ての状況で回避に深く関係する要素となっています。先程の「オラタンを頑張りましょう」の意味ですね。これは「撃つかどうか」よりむしろその前の状況、「地上D粘りによっていかに相手の地上D攻撃を凌ぎきるか」という局面から大事な要素なので、ここから86という「108より危険な連携」の解説に入っていくに前にここで解説しておきます。
言語化の難しい要素ですが、さわりの部分だけでも伝わればと思います。
それだけでなく、戻りリフレを当てにいく為の最大の工夫にも通じます。

◯86の説明に入る前に、D攻撃の「軸」を意識した回避の説明

この項目、ちょっと長いのですが、大事な話です。

・「軸」とは

バルは近距離で前D攻撃を押し付けられる事がとても苦手です。腕によらずシステム的にもともと苦手なのであらかじめシステム的に対策を考えておく事が大事です。これは①の「相手の正面を把握する」という項目で書いた内容にもう少し踏み込んだ内容となります。
「地上D粘り」の解説でもあります。

まずバルが相手と正面で向かい合い、お互いに距離150圏内にいる時、相手が突然前Dして即座に前D攻撃を撃つとこちらは回避がほぼ間に合いません。これはゲームの仕組み上、仕方ない状況です。自分の記事では「押し当て前ビ」「押し付け前ビ」とかよく書いてる奴です。テムジンやライデン、フェイにこの調子で前DRWや前スラRWを撃たれると高確率でヒットするので、相手もバル戦の主なダメージ源としてよく狙ってきます。

というのも、前D攻撃というのはDのレーン、よく「軸」とか呼ばれるんですが、近距離でお互い地上におり、軸の上に相手が乗っている場合に命中率が激増するのです。このゲームがどのような当たり判定を持っているのかは詳しくは知りませんが、個人的にはVRも弾も割と見た通りの判定を持っているように感じます。あくまでイメージで流れの話をします。
前Dなどで相手に高速で近寄りながらトリガーを引きます、D攻撃が出ました。D攻撃は大抵VRの向いている方向から出、それに前D攻撃ならVRにもよりますが「最も大きく最もダメージの大きい弾」が出ます。なのでトリガー即、VRの前方に「大きな当たり判定の塊」が出る形になります。テムやライの前D攻撃の弾は見るからに大きいですよね。フェイはそれに増して弾が大量に出ます。そして、ただでさえVRは人型なので当たり判定の出っ張りがとても多いです。しかもまずい事に、バルはいちいち全身を大の字に開くような派手なポーズを取りがちです。その結果、撃たれる側がQSなど素早い動きを取って回避しようとしたとしても、弾がこちらのVRの出っ張りの部分のどこかと発生段階で既にめり込んで出現するような形になり(しかも相手は前Dでこちらに向かってきているので二発目以降は実際に体ごとめりこんでいるでしょう)、このようにして相手に押し付けるようにD攻撃をすると実質トリガーから着弾が確定する形になるのです。あくまでイメージです。
そもそもオラタンはSTGで、ほぼ全ての弾が誘導弾なので弾自体も高速でこちらに向かってきます。余計避けられません。

自分はこの、D方向がまだ曖昧で完全には移動方向が確定されていない状態を「レーン」、D攻撃などをし始めた事で確定された状態のレーンを「軸」などと呼んでいます。

なので近距離でバルに前ビを当てるなら、至近距離からジャンプキャンセルで素早く相手を正面に捉え(つまり相手をレーンに乗せ)、即座に前D攻撃で相手に判定が重なるように撃つ、が基本形です。まるで自機そのものをレーンに乗せて弾丸として撃ち出しているような形ですね。
テムやフェイなら歩き攻撃などをしながらこちらに近づきつつ、一定距離まで接近、相手が自分の真正面にいるタイミングで即出し前ビが強いです。Dのし始めから弾の発射までが早いので「見て反応」というのも難しいです。そしてバルは「アグロ」ではなく「コントロール」キャラ、前方に即座にプレッシャーを作れる攻撃がありません(近接は勿論遅いです)。相手が一方的にアドバンテージを取れる状況です。よって反撃を恐れない、このなりふり構わない撃ち方がバルに一番効くのです。

・至近距離での相手のD攻撃の回避には地上Dが適している

自分が「近距離では地上で粘れ」と主張する理由の1つは、この状況であっても回避を諦めないなら地上Dが最も期待できるからです。このゲーム、回避の基本はDではなくジャンプですが、相手の弾が自分にめり込んでくるようなこの状況だとジャンプ回避が間に合いません。見た目にはジャンプ回避の方が地上Dより移動速度が早いのに、です。どうもバルはジャンプし始めの一瞬にバルの足の当たり判定がまだ地表近くに残っているらしく、ジャンプ回避は間に合っているように見えるのに空中で被弾します(ライのVレーザーをジャンプで避ける際に頻発します)。では至近距離ではもはや回避不能なのかといえば、地上Dから相手のいる位置を中心に出来るだけ円状になるようにターンをして動けば意外と回避出来ますし、腕次第で相当なレベルまで回避力を高められるでしょう。相手の銃口が完全に自分にめり込んでいたらそれはもうどうやっても回避が無理なのですが、諦めずに地上Dからターンで凌ぐと結構なんとかなります。バルは信じるほど速く動きます。VRによってはキャラの右腕側から弾が発射されるので出来るだけ右腕から離れる方向に動けば回避率も増します。

・近距離戦での高空退避の利点と欠点

と思えば、こちらが空中にいて相手が地上におり、こちらの着地硬直を相手に前D攻撃で狙われているような状況だと今度は着地キャンセル立ちRWまたは近接キャンセルからの再ジャンプの方が回避の信頼度が高いです。これはどちらかというと空中機動によって着地タイミングを撹乱する一連の流れの方が、実際に降りてから敵弾を回避する為に機動をとる一連の流れよりも回避率に関わる影響が大きいという事なのでしょう。

これはつまり、まずは普段から射撃戦は出来る限り地上D粘りで回避する事を意識し、相手と1キャラ分だけでも距離が取れている状況を1秒でも増やすべきという事です。そうすればいざ相手に近づかれても、最後のところでその分の隙間がバルを守るはずです。D攻撃は相手の前D軸に乗ってしまっている状態で当たり判定を押し付けられるのが最も危険ですので、その時ばかりはジャンプ回避が必要になります。そういった状況になった時に「隙間」によってジャンプ回避が間に合います。そしてジャンプが無事出来たなら、二段ジャンプから高空退避からの各種ムーブで戦う事が出来るようになります。
この高空退避はバルの中ではかなり信頼度の高い回避機動です。高空退避ができればとりあえずは降りるまで比較的安全ですので、ひとまずは危機を逃れた形になります(このあと着地が待っているので一難去ってまた一難となりますが)。

しかも、忘れてはいけないのはこれは戻りリフレ連携の途中なのです。そう、連携の最後には戻りキャッチの為のジャンプという大仕事があります。ゲージ調整バルカンを放った後、ジャンプタイミングにちゃんとジャンプ出来るよう、せめて直前には地上にいて地上D回避を頑張っていなければならないし、更に直上リフレを撃つ為には相手の攻撃を捌きつつある程度こちらから地上Dで寄らねばならない場合があります。地上Dをこなすスキルは回避にも火力にも関わるのです。

・近距離戦で相手の前D攻撃を凌ぐ

では具体的に、地上D粘りをどうやっていくか。先程示した「軸」の考え方を利用し尽くします。「必ず相手のDレーンから離れるように動く」です。
それには相手の向いている方向を把握しつつ、相手のDがどのようなレーンに沿ってこちらに向かってくるかある程度把握しておかねばなりません。話を単純化させる為にD移動を横Dと前Dに限定します。相手の正面を見たらそこを中心に碁盤の目状のレーンがあると思いましょう。相手が横Dをし始めたら当然、そこからの前Dのレーンも平行移動を始めます。相手が前Dを始めたらそこでレーン確定、この瞬間から絶対にこのレーンから離れる方向に動きます。これでその微かな「軸からのズレ」、この些細な隙間によって「めり込み」を避けられます。前述の「ハウスの再利用」の時にこの僅かな壁がバルを助けると書きましたが、これは要は同じ事です。あとはそのままDを続けつつ必要に応じて円状回避で回避、最後の弾が横をすれ違った瞬間に即ジャンプキャンセルして相手を向けばこちらのフレーム有利となります。硬直合わせが出来るなら、当たるならジャンキャンせずそのままD攻撃で取ってもいいでしょう。

ここまでは「相手の前Dのレーンを予期してそこから離れるように動く」という話でしたが、出来ればその前、一気に近づかずにお互いに横D等で様子見している状況から距離感は調整しておきます。この「D中に少しでも相手から距離を取る策」、バルの回避の上で物凄く重要で、バルはD速度が方向に関係なく同じという性質を最大限利用します。オラタンは斜めDから左右方向に限り、135度ターンが可能です。これを利用して相手の横移動とこちらの斜め後ろDからのターンで相手と距離を離します。
例を上げると、まず開幕状態から右後ろ斜めDからDを開始して、相手が「こちらから見て右方向にD」をした場合、即座に左にターンをすれば相手はそのまま右に、こちらは左にDする事になります。これにより横方向に一気に相対速度が高まって若干距離を離せます。この動きをする時、D方向の関係上、相手との距離が狭いほど距離が取れます。これにより少しでも離れられればそれで回避率が一気に上がりますし、同時に相手のレーンからも離れられるので単純に回避に役立ちます。

ただこの135度逆ターンの時、位置関係次第で相手の前Dレーンをまたぐ事もあります。レーンに乗るのでその瞬間は危険ですが、「軸」になる前の「レーン」の状態であればやり過ごせるでしょう。
更にこのゲーム、相手の弾を躱すならそれに対して垂直方向に動かねばなりません。ほぼ全ての弾が誘導弾だからです。なので相手の弾を目前にしてなお後ろ斜めDを続けているとどんな弾であっても角度が垂直からズレるのでまず被弾します。特にバロスがひどく、VRの当たり判定が前後に長いせいで斜め後ろDから走り出すと相手の弾に反応して横に入れ直したとしてもほとんどの弾が躱せません。なのでこれを避ける為には斜め後ろDを入れたら基本はすぐ横に入れ直す事となり(出来れば逆ターンで)、相手の牽制弾や不意のD攻撃に備えます。横から斜め後ろへのターンが得意な人ならば更に斜め後ろから左右にターンをして回避出来ますが、ターンの失敗が許されません。そもそもD継続距離の問題でそう何度もターン出来ません。なので一度のDにこの逆方向ターンを仕込めるのは現実的には1回までとなるでしょう。
相手との距離が開いていれば斜め後ろD中に旋回を入れておき、相手を正面に捉えておけば相手が弾を撃ってきたとしてもそこから横ターンのみで垂直方向が維持できます。こういった操作はスティックよりパッドの方が得意と思います。

このようにターンと軸の考えを利用して集中して近距離地上Dをすれば回避力も高まりますし、戻りキャッチジャンプをしやすくなるはずです。

・相手の真正面から離れる為に

軸の話をする上でもう一つ、「どうやって相手の正面を確認するか?」の話をします。VRによっては立ち状態からの旋回がかなり早かったり、そもそもVR自体のデザインやポーズが原因でどこを向いているか判別しづらかったりと(主にスペ)、目で見るだけでは不確実な局面がかなり多いです。ただし、ほぼ確定で相手の向いている方向がわかる瞬間があります。
「自動ロックが効いている時」です。絶対にこちらを正面に捉えています。ゆえに「ターゲットロックが切れた瞬間」にこちらが移動し続けている事で、確実に相手の真正面からズレた位置に移動する事ができます。

D攻撃後にいつまで相手のロックが効いているかをなんとなくでも理解出来ていると、テムの立ちレーザーのように真っすぐ飛ぶ攻撃なら歩きでも回避できます。これはオラタンのルールです。余談ですがライデンの旋回光速レーザー(Xレーザー?)という技がこのルールを若干逸脱しており、やはり最大のライバルはライデンと思います。

自動ロックが効いているのは地上D攻撃中、空中D攻撃中(からの降り中はロックは効かない)、ジャンプし始めです。各種D攻撃後は「キャンセル攻撃が可能になる瞬間」までロックが続き、ジャンプはちょっと難しく「ジャンプ入力をしてから短い一定時間」です。ジャンキャンについてはロックがジャンプし始めから一定時間続くという仕様により、ジャンキャンが早いほど着地からロック時間が長く続く事になります(一瞬ですが)。ですがそれだとちょっと複雑なので「その場ジャンキャンの着地の一瞬後まで」と単純化します。

ゆえに、相手がD攻撃をしてきたならキャンセル攻撃が来るタイミングが終わるまで円状方向に移動をし続ける事で、相手の前Dレーンからは確実に外れる事が出来ます。また、相手がジャンキャンをしたらその瞬間に自分が相手のレーンに乗ったと判断出来ます。
この状況は対戦中に無数に訪れるのでその全てを見ようとしても無理です。しかし近距離で今まさに相手が突撃しそうと思った時、相手の攻撃タイミングを判断する要素の1つとしてかなり使えます。
特に、相手のD攻撃を地上Dでかわした後に相手との距離が近すぎたりジャンキャンからのワンツー差し込みなどが上手くいかなそうだったならば
「相手のターゲットロックが切れた一瞬あとまでこちらの地上Dを止めない事で、少なくとも相手の前Dレーンに乗っていない状況だけは作れる」という事になります。本当に一瞬だけでいいです(近距離で相手と相対した時、敵弾回避をする時に一瞬横Dを入れてからジャンプするのは漕ぎの為だけでなくこういう理由もあります)。キャラひとつ分でもズレられればそれで回避が出来ます。これだけではまだ回避完了とはならないものの、相手の次の攻撃を凌ぐ上で有効に機能するはずです。相手の前Dレーンに乗っていないので、この直後の即出し前ビの被弾率は結構下がります。

ただし、これは裏を返せばいわゆる「心眼回避」をしろと言っているのと同じ事で、相手のD攻撃や接近などを、相手を視界内にいれないまま地上Dで凌ぎ続けるという事なのでだいぶ難易度は高いとは思います。特にこのゲーム、「相手が視界内に入っていない状態で動き続ける」というのが実は物凄いストレスとしてのしかかってくるゲームでして、相手が見えなくなった時にジャンプすれば一瞬で相手を視界に収める事が出来るのに回避の為に我慢せねばならない、「ジャンプしたい(相手を視界内に収めたい)」という欲求を抑える事はタバコの禁煙と同じくらい難しいです。しかも近距離で迂闊にジャンプするという事は、近距離で相手のレーン上に乗った状態からジャンプを始めてしまうのと同じこと。相手は既に即ジャンキャンからこちらを真正面に捉えており、この後待っているのは相手の強力な着地攻め。「ジャンプさせられた状態」です。

これを避けるのはやはり地上D粘りで常に少しでも相手と距離を取るように動けている事が大事です。特に相手のキャンセルしゃがみ攻撃を凌ぐ際、最も重要なのはやはり「距離」です。一瞬長いDで相手の軸とほんの少しズラし、そこから可能な限り最速での即ジャンキャン。レバーの限界に挑むつもりで最速でジャンプキャンセルして相手の方向を向きます。するとこちらの着地に相手の硬直キャンセル攻撃が迫っているのでこれを地上D回避。位置関係を利用して壁へ。ここから反撃を始めます。一方、相手と近すぎたら相手のキャンセル攻撃の回避が間に合いません、この場合は近接距離に近いはずなので、可能なら近接ムーブから次の攻撃を凌ぎましょう。もし近接攻撃が相手の硬直キャンセル攻撃よりかなり早いタイミングで出せたなら、近接攻撃としては最高のタイミングです。とにかく即ジャンキャンならば「画面はまだ相手を捉えられていないが、内部的には振り向きが終了し相手をロック出来ている」の状態で最速で動けるのでこれを最大限利用しましょう。バルは信じれば信じる程速く動けます。

ちなみにジャンキャンは当然相手も出来るので、相手がジャンキャンしてこちらを向き直したら当たり前ですがまた正面に向かれます。しかしジャンキャンというもの、思った以上にその場での拘束時間が長いです(だから即ジャンキャンをして最小限の時間にせねばならない上に、どうも重量級ほどジャンキャンが素早いらしいので余計に気をつけねばならない)。ということは、相手のジャンキャンが読めたらこちらもジャンキャンから体勢を整える時間に充てられるという事です。「硬直合わせ」というのはなにも相手のD攻撃などに硬直をあわせるだけでなく、相手のジャンキャン等も利用するのです。

他には、ジャンキャンをせずとも相手を少しでも長く補足し続けている為に、出来るだけ普段からT旋回をかかさずにいる事です。空中D降り中はもちろんのこと、地上D中でもです。即ジャンキャンもですがこういった操作はレバーよりパッド操作の方が遥かに向いています。操作方法でも動きが変わるのは面白いですね。

・相手の狙いを逆利用

で、そろそろ86の話に移りますが、この話をここで書いたのは「地上D粘りによっていかに回避力を高めるか」「隙間を作るか」だけが目的ではありません。
長々と書いた地上粘りの話は、逆に言えば、戻りキャッチジャンプする直前でこちらから相手の前Dの軸に乗りにいく素振りを見せれば、高確率で前D攻撃を撃ってきてくれるという事です。
簡単に言えば、直前に一瞬でもいいので相手に近づく方向にDをすれば、それに相手がすぐさま反応してトリガーを引きます。
戻りリフレを撃つ時の工夫の一つで、判断基準の1つになります。地上D粘りとは地上で相手の突撃をギリギリのところで凌ぎ続けるという技術で、実は戻りリフレを誘う時にこの「相手の軸の前側に乗りに行く」というのは一番効果的かつ一番危険な方法です。ギリギリを維持するという事はこちらから相手との距離を詰めに行っているという事でもあり、地上D粘りが完璧になされた時、高確率で戻りリフレに適した状況になっている。回避が攻撃の手段となった形になり、あとはジャンプすれば確実に戻りリフレが直上リフレとなり完成… と、さすがにそこまで話は上手くいかないでしょうが、ここが狙って出来れば「当てる工夫」としてはそれ以上は無さそうに思います。

②では「相手から真下におびき寄せる事で戻りリフレを当てる方法」と、やはり最終的には直下リフレが撃てるかは相手の判断といった感じでしたが、
ここまで意図して戻りリフレを当てる動きが出来たのなら、それはもうシンプルに「戻りリフレを当てに行く」と堂々と言ってもいい気がします。

無論これらを対戦中に常に完全にこなす事は大変難しいでしょう。しかしもしこれらを完全にこなせたその時は、「戻りリフレを極めし者」と名乗る事を許されるのではないでしょうか。

◯CWゲージによるERL状況と戻りタイミングの確認・86解説編


ようやく86の説明となります。86をこなすにあたり、回避や誘い込みの動きを改めて見直そうという話が続いていましたが、要約すると「回避と状況判断を頑張りましょう」それだけです。
86も108も実のところ注意点の根本は同じですので、ここまで来たらタイムラインさえ把握すれば同じように使えるでしょう。
ただ、逆に言うと108が使える状況でわざわざ86を使う必要は無いともいえます。

ここまで108を優先して解説してきたのは、「戻りリフレ連携を使うなら108だけでも十分」だからです。デルタも含め、自分が紹介する連携の中では最もわかりやすく使いやすい。しかしゲージが100からの両足ハウスからでしか連携に入れないというのは連携としては重く、戦闘中に「ゲージが足りない」と感じる事が多くなると思います。

一方、86はCW80からの両足ハウスで入れるため、立ちCWなどでゲージを消費した状態からでも緊急で入れます。バルは中距離戦より外では立ちCWを常に交互に送り続けているくらいでいいのでCWゲージが80になる機会が多く、立ちCWもハウスも同じ80から使えるものなので同タイミングで連携を選べるのは強いです。特に立ちCWを放ってすぐに相手が踏み込んできた場合、バルカン受けと86を即座に選べるので戦闘の幅がかなり広がります。これは単純に便利です。
仕込み自体も一部変わるとはいえ常用攻撃の範囲内なので、そのまま特殊攻撃が使えるというのはそれだけで火力大幅増となります。②の流水で触れた「火力連携」がそれですね。ゲージチェックの厳しさは相手が離れるほど危険度が緩和されるので(相手が遠いのでちょっと隙を見せた程度ならごまかせる)、相手が踏み込んでくる気配が無く、目の前に壁があるなら割と気軽に入れます。それでいて途中、ラピッドと他の特殊連携を組み合わせた連携にスムーズに入れるポイントがあります。これをここでは「大技連携」と呼びます。
バルの火力を連携によって引き出そうとするならば、難易度は上がりますが86に入る意味はあります。

何度も書く通り、86は戦闘中に安全に使うのはかなり難しいです。しかしその危険を差し置いても、練習によって使えるようになった時のリターンがかなり大きいのです。
使うしかありませんね。
ここからはほぼ「86を使う上でのコツ」を列記していく形で、86の使い方の解説としたく思います。

・リスクとリターン

86には連携に入りやすいという以外にも108と異なる点が複数あります。それらの多くが使用条件の厳しさに繋がっており、これが連携としての欠点となります。主だったところは

・108のゲージのチェックポイントが「100ならいつでも」そして「80~100未満」とかなり通過しやすいのに対し、86は「80ちょうどでなければならない」「60近辺でなければならない」とかなり厳しい
・108のゲージ調整バルカンは立ちCWだが、86は空横CWという危険なものである

特にゲージ調整バルカンが立ちCWではなく、空横CWである点が大きく違います。108では「立ち→立ち→ジャンプ行動」という流れである事に対し86は「立ち→ジャンプ行動→ジャンプ行動」となり、つまり着地硬直というこのゲームで最大級に危険な状態の数が2倍にもなるわけで、
86を紹介する以上はここの戦術的解決もセットでしておかねばならないと思っております。
他には

・基本的に戻りリフレが本体からの両列となるため、空中設置に繋げられない

点も欠点に入るでしょうか。一般的なリフレと違いレーザーの発射ポイントが本体からに限られるので、単純にレーザー発射数が倍になっただけでは今いちプラスとは言い難いところです。

利点もあります。

・ゲージチェックを通過出来ていれば、戻りキャッチタイミングはバルカン戻りでキャッチ可能

です。バルカン戻りを感覚で捉えられる人ならば音だけで戻りリフレを成功させられます。ただしハウスERLの帰還がバルカンと合う代わりに86はCWゲージ90のタイミングが遅く、「バルカンの発射音が鳴り終わって一瞬待ってから」となっております。つまり108がバルカン中のジャンプ、ゲージが100に近い時のゲージ調整バルカンならばバルカン発射音が鳴り終わってすぐにリフレの攻撃が始まるように撃てるのに対し、86の場合はバルカンの攻撃が終了するまでずっとDで地上粘りをしなければなりません。その間余計な事が出来ないので回避力が試されますが、逆に言うと時間が空くのでバルカン発射が終わるまでの時間に、具体的には空横CWの着地から空前D攻撃等をすぐに撃てば、着地から再びジャンプして戻りキャッチが間に合います。ここでどう動くか工夫をする事で、戻りリフレ自体を隠す動きをする事も出来るのです。
ただ、それでもゲージ目押しは使いたいところです。かなり正確にキャッチタイミングが測れるので。

そして、上に書いてあるとおり途中で空横CWとSRからの大技連携で二択に入れます。これもまた習熟に時間がかかるタイプの技ですが、多分これバル使いは一番好きなタイプの連携なんじゃないかと思います(派手で火力が出る)(しかし危険度も高いので自分はあまり使わないのですが…)。
大技連携については今回はさわりの部分だけ書きます。事前に空中設置腕があれば86でも108でも入れるのですが、いい具合に二択で使えるのはむしろ86の方ですので、ここが使いこなせると初手80以降はむしろ108より使ってて「楽しい」(強いかどうかは別)と思います


ではタイムラインの流れに沿って86を解説しつつ、「86に入るかどうかの判断」「空横CW自体の解説」も一緒にしていきます。
ここからは先ほどの108からの流れで、「リフレを撃ったものの、相手がリフレに被弾せず、しっかり追いかけてきた」という想定で話を続けます。ここからの流れで最も危険な状況がそれで、戻りリフレ連携はその「もっとも危険な状況への対策」だからです。相手が寄ってこなかったなら通常通り射撃戦を続ければいいだけです。

・86の流れ

ここからの連携チェックポイント

・CWゲージ80で両足ハウス→CWゲージ60で空横CW→CWゲージ100でバルカン戻りキャッチ

最後のキャッチはハウスが目視出来るならハウス目視が確実かもしれません。
ハウスを出して以降はいつでもラピッドが撃てるので、空中設置腕は「護符」として強力に相手の接近を阻んでくれます。これがあるので、チェックポイント通過さえ極めれば108より86の方が安全に感じる人もいるかもしれません。

続けてコンボや視界以外でのタイミング取りまとめ。

・CWゲージ100から立ちCWを出し、そこからマインウニウニを最速で入れるとちょうど初手80ハウスのタイミングになる
・ハウス足ERLが帰還してちょうどCwゲージが70近辺、ここからマインウニウニ連携を最速で入れるとちょうど初手80ハウスのタイミングになる
・ハウスが展開完了すると同時あたりに展開音の「にゅーん」という音が鳴り終わり、この時が大体CWゲージ50→ジャンプして頂点付近でCWゲージ60
・ハウスが展開完了してから約2秒後にCWゲージ60
・バルカンが攻撃を終え、バルカン音が鳴り終わった一瞬後にCWゲージ90→キャッチジャンプ

このタイムラインで86は完成します。それぞれの要素は細かく異なるものの、108と同じ意識で使えば上手くいくでしょう。マインウニウニについてはこのように連携のチェックポイントを埋めるにはちょうどよい時間間隔となっており、慣れてくれば初手80ハウスをゲージ確認無しで通過できます。
ただ、念押しですがこれは「戻りリフレ連携」という名前ではありますが、基本はリフレを撃つ事でなく「相手の猛攻を連携で凌ぎつつハウスのサイクルを続ける事が最もバルの火力と回避力を伸ばす」という理念のもと動かしている連携ということは忘れてはいけません。
戻りリフレは直上リフレにならない限り撃たず、リフレは相手に圧をかける為のものであって達成すべきはハウスサイクルを安全に続ける事」という意識は忘れたくないです。
ただ、リフレを撃ちたいだけならば上記を危険覚悟で流すだけで完遂となります。

では以下、86を安全にこなす為の注意点を列記していきます。
1:86はいつ入るか
2:ハウスを出す ~CWゲージ60まで
3:空横CWからキャッチタイミングまで


大まかに3つに分けます。

1:ではいつ86に入る?

 ・立ちCWから
86はCWゲージ80でのハウスを出した時に連携スタートとなります。まずこれが正確に出せねば始まりません。
上の通り、CW80のタイミングは戦闘中にいくらでもあります。遠距離戦闘中ならなんとなく入る事も出来ますし、近距離で相手の不意の接近に対しちょうど80ハウスを合わせられたならそのまま、若干危ないながらも戻りリフレを用意する事が出来たりと範囲は広いです。
後で説明する「バルカンチャート」を使えば立ちCWからスムーズに初手80ハウスに入れるはずです。

 ・連携、または他からの場合でも
しかし問題は「ハウスにも硬直がある」という点です。ハウスの硬直量はウニキャンセルと大して変わりません。しかも80に合わせなければならないので直前からゲージ確認の瞬間が必要となります。トリガーからERLが排出された瞬間にERLによる防御が出来る場合もありますが確実性はあまりないので基本は考えない方がいいです。なので相手の攻撃に被る形でハウスを無理矢理放とうとすると本来避けられたはずの攻撃を食らいに行き、連携に行った意味もなくなります。冨二郎の連携は「被弾を無くして与ダメージを増やす」事を目標とします。連携の前段階で大きな被ダメージという負債を抱えたならダメージレースで勝つどころではありません。連携に溺れた形ですね。

これを防ぐにはそもそもの心構えとして「無理に連携を始めるな」の一言に尽きます。回避ゲーであるこのオラタンというゲームにおいて、特にバルというVRにおいては何よりまず回避、やりたい事は安全な場所を作り出してからとなります。そのために、まず連携の前段階としてフィジカルでの回避機動を徹底しておかねばなりません。基本的にチェックポイントに入る時は壁裏前提と思っておいた方がいいです。特に空中設置腕が無いならば途中で大技連携が使えないので、こういった場合86は完全に「遠距離用の連携」として使った方がいいです。

もう一つ、空中設置は用意できていないが86に入る場合です。不利な状況ですが相手が接近する以上は戻りリフレが効果的に働くのでやむをえず86に入るという形です。こうなるともう「やるしかない」です。空横CWの着地を守るものが何もないので、そこをどうフィジカルで解決出来るかがカギです。
しかし出来れば108後は空中設置を置きたいです。
戻りリフレ後に相手の寄りが強すぎて、撃てたはいいもののすぐ降りて回避に移らないと空中設置後の着地を強めに取られかねないと感じた場合等は仕方なく降りますが、相手がこちらをロックしておらず、空中設置のモーションを見られずに済みそうならそのまま空中設置をしてしまってもいいように思います。それでダメそうなら素直にリフレ後すぐ降りて下がり、ハウスまでしっかり時間を稼いで初手80ハウスに入ります。
緩速降下にターボ旋回をかませて相手の方向を向きながら降りるのも、降りてからの回避を確実にする上で有効です。着地後のジャンキャンの硬直を省けたり、ジャンキャンで足が止まるのを防げるのがありがたいですね。

更にここは後に解説する「二段ラピッドを確実に撃つためのジャンプ方法」を徹底していれば108後から二段ラピッドに移りやすくなるので、着地硬直さえなんとか凌げば相手の突進に合わせた最高のDRの狙いどころとも言えます。危ないと思っても空中設置をしてしまう判断、そして無理やりにでも二段ラピッドにいってしまえば火力の上ではかなりのものが出せる事になります。しかし二段ラピッドはどうしても運だよりのパワープレイになりがちなので、せめてこういう状況への対処としてやはり「ジャンプする時は常に、出来るだけ前段階で周りの壁状況を意識しておく」とし、着地時を可能な限り壁で守る事は前提として徹底すべきでしょう。

 ・なので86は空中設置腕がある状態からが推奨
なのであくまで、連携としては「108からの空中設置から、またはそれ以外の方法で空中設置腕を安全に準備できており、そこからスムーズに初手80ハウスに入れる場合」という流れを推奨します。そして86に入ってからも可能な限り安全、かつ火力が確保出来るように動きたいです。
空中設置腕が無いならば無理に86に入らず、可能な限り一度下がってから108の流れで行きたいという事ですね。

相手のダウン中に空中設置をしたパターンでは、ジャンプ中にゲージが回復する関係で着地時にはCWゲージが大抵100に戻っていると思いますので、そのまま100ハウスを放てばこの場合はおおむね「空中設置込みの108パターン」に入ります。ラピッドと戻りリフレ連携の相性はかなりいいので、レーザーへの入口が複数重なると相手からするとどのレーザーが来るか判別はほぼ不可能となります。この辺は大技連携を説明する時に一緒に解説します。


というわけで、ここからは通常通り「108後に空中設置して着地を安全にやり過ごせた場合」として86の解説に入ります。

2:ハウスを出す ~CWゲージ60まで

ハウス戻りリフレは必中の覚悟で撃つものですが、当たるばかりとは限りません。むしろ当たらない場合の方が多いので、連携として考えた場合は108リフレ後の着地時に必ず近場の壁に降りられるようにして86が始まるものと思っておきたいです。でなければ、設置後の着地を無傷で凌げたのは100%「運がよかっただけ」と思った方がいいでしょう。

リフレ後の空中設置は設置後に地面に降りる途中でレーザー攻撃が終わってしまう為、着地をレーザーがカバーがしてくれないのも危険な原因の一つです。しかし108の設置腕を左にする事で最後のレーザーが相手に向けて飛ぶようにも出来ます。しかし代わりに初弾が相手に向かわないのと、デルタ連携を選択した場合に拘束判定が付かないのであんまりおいしくないです。なので基本、20式における設置腕は右推奨ですが、デルタを使うつもりがないかそもそもデルタに拘束判定はいらないという判断ならどっちでもかまいません。デルタはERLの遠隔設置用途のみで使っても強いですからね。

(もしこちらの着地で相手が寄ってこないなら、相手に戻りリフレを浴びせた上で安全に空中設置が出来た形になるので連携としてはかなりいい結果といえます。この場合はすぐに戻りリフレを用意する必要が無いので、余裕を持って戦えますね。)


なので着地からは、基本は壁を相手と挟みつつ、相手の接近を処理しつつも余裕が作れたならば次の初手80ハウスを出しに行きます。相手の接近を前提とし、地上粘りからハウスを放つ隙をこちらから作れるようにフィジカルを高めておきたいです。フィジカルについてはここまでで解説した「二つまでの攻撃」など極めて細かい話になるので、ここでは改めて解説しません。

リフレ後の足ERLは、CWゲージが70あたりにまで回復した頃に帰ってきます。なので帰還即ハウスで送り返すという事が出来ません。ここが20式の弱点で、リフレ後はこのカウント10程の時間は再度20式に入れず、回避に徹するしかありません。前述の通りここから二段ラピッドに入れますが、丁寧に勝ちにいくなら回避を徹底したいです。なのでこのまま86に入ります。
そのためにはこの後初手80ハウスを撃たなければならないので、まずハウス自体の隙を守らねばなりません。ひとまず出来るだけ壁の近くに、相手から離れるように降りるのが先決です。相手の攻撃が来る事前提で後ろダッシュで下がりつつ、壁で隠れつつ単発の牽制攻撃を置いておけると最高です。というかそれくらいしか出来ません。ここでの理想としては相手の接近に小技で紹介済みの「マインウニウニが80までにちょうど挟まる」を差し込みたいですが、相手が接近しながらこれほどの隙を見逃してくれる可能性はだいぶ低いので何はともあれ後ろダッシュ、僅かな隙間を見切ります。バルは回避イコール攻撃です。これでなお相手がハウスに攻撃を重ねてくるようなら逆に相手の攻撃の動きに無理が生じている可能性があるので、20式をやめてそこを近接で取りにいくのもいいですね。
ハウスが出せないなら妥協案で立ちCWもありですが、連携外となりますのでここでは触れません。バルカン受けと硬直合わせで相手の隙をこじ開ける、フィジカルムーブとなります。

・86が危険な最大の理由

で、ちょうどCWゲージが80になるくらいの時間はギリギリ稼げたとしますハウスは入力からERL射出まで大体ゲージ2から2.5くらいの時間がかかるのでゲージが78か79くらいの時を狙ってハウスです。このタイミング、実はかなりシビアです。ハウス入力をしつつゲージを凝視して「84」くらいの数字が見えてしまったらもう失敗です。
しかし、こう思われるかもしれません。「2回、目押しをやるだけならそう難しくないのでは?」

ここ重要なんですが、86の難易度が高い原因はほぼここに集約されます。もしこの80ハウスのタイミングが遅れてしまった場合、この後のCW60バルカン、そして100でのリフレキャッチがしっかり成功した場合に「戻りリフレ大失敗」となります。すなわち、「リフレは起動したが両足が本体に戻ってしまう為、祈祷しながらもレーザーが一本も出ない状態になる」のです。これは戻りリフレの失敗としては最大級で完全なる無防備、出したらほぼ負け確定レベルの隙を晒してしまいます。故に危険なのです。
なのでこの時の「初手80ハウス」は普通のハウスを撃つ時よりも更に隙が増えます。ゲージを見てしっかりタイミングを取らなければならないからです。前述に「バルカンが動き出した瞬間が78なのでそれでタイミングが取れる」とは書きましたが実際対戦中はこの時ばかりはゲージを見たいです。逆にいえば86の失敗の原因といえば大抵はこの初手80ハウスです。ここをしっかり練習しておけばミスは無くなるわけです。一方、108の初手100ハウスはとても楽です。なぜならゲージは100以上にいかないので、ゲージが回復しきっていれば確実に「100」でハウスを撃てるからです。

なので、86はチェックポイントごとに攻撃の硬直だけでなく「しっかりゲージを見て指差し確認」の分も一種の硬直として勘定に入れておかねばなりません。もし「今のハウスは80取れてるかどうか怪しいな…」と思ったらしっかり連携中断する判断が大事です。急に連携外に出た時も落ち着いて通常のバルのムーブに移行できるとよいです。これも流水ですね。

・86は無理しないで

ところで、86はここでは「相手の接近がきつく、それでいて戻りリフレの火力に頼らざるを得ず、やむを得ず入った連携」という流れで紹介していますが、これも何度も書いていますが「別に無理して入る必要はありません」。時には若干の被弾と引き換えに100ハウスまで粘るのも手段の1つですし、そもそも相手の「布石」となる攻撃を敢えて先に食らっておく事で次に来る本命の攻撃をしっかり処理して反撃に繋げる、みたいなムーブはこのゲームによくあるものです。例えば相手がまずボムを投げ、それを回避させたところを狙うみたいな攻めをしてきた時、敢えてボムの中に突っ込んで先手を取って強い攻撃をかけるみたいなパワープレイであったり、またはボムを受けたヒット無敵を利用して本命攻撃も防ぐみたいなプレイの事です。回避ゲーとはいえダメージレースが基本のゲームです。なので普通はある程度の被弾を見越したプレイをするもので、バルは相手に至近距離まで寄られたら二段ジャンプでしっかり頂点まで引っ張ってからの高空空横CWからの緩急フェイントを交えつつ着地をごまかすという「知識と経験ムーブ」や、または完全にフィジカル頼りで空中Dからの着地から近接を交えて反射とハンドスキルで何とかする「若さムーブ」などで凌ぐものですし、かつてアーケード時代の自分もそれだけでなんとかしたり出来なかったりしていた気がします。
どうしても運だよりの要素が増えるとはいえ、何か問題が発生したとしてもそれを積極的に力業で解決しにいくのも全く間違いではありませんし、そもそもハナから連携など考えずに動いても全く構わないのでしょう。
やはり「勝てればOK」が真理なのです。

これは86をやる上で逆に必要な考え方です。便利で入りやすく、そのくせ難しく失敗すると敗北が一気に近づくので、連携に溺れてしまう事を防ぐためにもあえて入らない事を選ぶことを忘れてもいけないのです。

しかしそれでも自分がこの動きを推奨しているのは、戦術プランというものは「相手と腕に関わらず誰もがいつも同じように使えるもの」だからです。
「型」とも呼べますね。20式とは「戻りリフレの型」です。攻撃一つ一つの利点とデメリットを理解し、状況に応じて出来るだけ適したものを選択し、可能な限りシナジーを生み出し続け、バルの仕組みの上で常に「次の一手に繋げられる」状態を維持する。バルの性能を出来るだけ引き出そうとした形がそれなのだから、失敗したり負けたりしても納得がいくはずです。ついでに対戦後に自分の対戦動画を見返し、悪い点を洗い出しやすくなるのも利点です。


ちなみに前述にもありますが、対戦で勝つにはこれを下地にしてさらにキャラ対策と人読みが必要なのでここまで書いておきながら結局20式を使わずに動いてる事も多いです。それは別の話です。
ただ、②で書いたようにCW攻撃には相手を無理矢理動かす力があるので、連携がうまくいけば相手VRに関わらずバルのペースに引き込める力が20式にはあります。


では、初手80ハウスが出せました。まずは相手の状況を見ましょう。チェックポイントごとに状況を一度見直すのは恒例作業です。壁状況、相手との距離、ゲージ残量。今は空中設置もあるのでいつでもSRが撃てますね。それでここからまず見るのはいつも通り「相手が寄ってくるかどうか」です。こちらとしてはいずれにせよ下がりつつ回避優先、相手が離れるなら遠距離連携(主にデルタ)、寄ってくるなら戻りリフレかハウスサイクルといういつもの流れです。
ハウストリガー時に相手が200以内にいるならこちらから飛び込んでハウス攻めに行くというのも変わりません。ただSRを盾にしたい関係上、空中設置腕からはあまり離れたくないです。
このように、結局戻りリフレ連携で対応するのは変わりません。
相手が寄ってこなかったならばチェックポイント通過も楽なので色々出来ますね。キャラ対策も含めつつ、アドリブの腕を試しましょう。
相手が寄ってくるならば、いつもの流れですね。
攻撃はキャンセルからミニマムにまとめつつ、ハウス攻めからの「三つの壁」の活用です。

ただしここからは「空横CWまたはSRからの大技連携」という二択をかけて迫るので、ハウス攻めのタイムラインがかなり余裕がなくなります。ハウス展開完了の一瞬あとくらいのタイミングでジャンプをする必要があるので、近接の判定発生からすぐジャンプしてラピッドを匂わせる形となり、「ハウスの中に入る」という動作がだいぶ難しくなります。ただハウスERLが相手に向かっている時にしっかり前に踏み込めていれば近接も出せますし、近接からのジャンプであれば、空横CW後にしっかりレバーを後ろに入れていればハウスにはギリギリ入れる形におおむねなれるのでそういったプランで行くといいです。

ではハウス展開直後の辺り、CWゲージ50辺りでのジャンプをし、二択に入ります。
SRを撃つ場合に効果を高める為、空中設置腕と近くにいるか、最低限その設置場所はよく覚えておきましょう。どうしてもラピッドは腕が少しでも離れれば効果が一気に下がってしまいます。
SRを撃つなら大技連携へ、空横CWに入るなら86続行となります。

・バルカンと大技連携の二択

動画ではジャンプをCWゲージ55辺りから行っています。空横CWを低空で撃てるので、ちょうど相手の射撃と重なって着地に被弾する事故を防ぐ為ですが、操作が忙しくなってゲージ60前後での空横CWを失敗する場合があるので注意です。(遅れて戻りリフレが成立するかしないかギリギリのゲージ量で空横CWをすると動画のようにリフレが片リフレになります)

大技連携の条件として「SRは1段ジャンプで撃たなければならない」という縛りがあります。ただし、連携にいかずSRだけで十分ならば、または86に行くなら空横CWは2段ジャンプからでも構いません。SRを撃ってからは特殊攻撃連携にいくので話が複雑化してしまうのと、他に後述する理由により、ここではSRを撃つ場合は大技連携にいく前提で1段ジャンプ限定とし、主に「SRを撃つところまで」の解説で進めていきます。なので上の動画もSR以降の連携は省略しております。SR以降の流れは最後に少しだけまとめておきます。

ポイントは前述の通りCWゲージ50です。ジャンプした段階でトリガーに指をかけておきます。
相手が近ければSR、遠ければ空横CWです。
CWゲージ50を過ぎた辺りからジャンプを始めると1段ジャンプの頂点に届く辺りでゲージ60になります。それまでにSRを撃つか空横CWを撃つかの判断をします。空横CWを放つならば、ジャンプ状態から空中Dを一瞬だけ入れて即座に出したいです。空中DをしているとD中に少しずつ高度が下がってしまうのですが、これが回避力に与える影響が意外に大きく、降下中の回避機動がかなり弱まってしまうので基本は空横CWはこの出し方が良いです。

で、この時の相手との距離の計り方ですが、ラピッドは空中設置腕から攻撃する関係上、空中設置腕の場所も気にせねばなりません。
もし空中設置腕が本体周辺にあるならば、相手との距離200から300くらい程度の遠さでもSRはカバーしてくれるので撃ってしまって構いません。SRはシンプルに派生行動の多い攻撃なので、空中設置腕が右腕ならばそこから多段ラピッドに入れますし、または連携を外れて相手に合わせた攻めを続けてもいいですし、またこの時は自分が呼ぶところの「大技連携」も択に入れてますので続けて変形デルタや戻りリフレの準備をしていってもいいです。このように使い方に個性が出るのも強行動であるラピッドの特徴でしょうし、それ自体に特に説明はいらないと思います。

ただ、それは相手からしても察知が簡単で対処もしやすい攻撃である事は間違い有りません。空中腕設置から続けてハウスが出されると相手は必ずSRを予測しているはずです。対応も慣れているでしょうし、基本は中距離牽制で放ったラピッドは「絶対当たらない」と思った方がいいでしょう。近距離で撃ってもその予測しやすさのせいで実は大して安全ではありません。ジャンプした段階で相手はSRを待ち受けているはずなので、ラピッドモーション中を狙い打たれる事もありますし、そこを凌いでも必ずその着地を狙われます。
攻撃がバレている以上、ここではSRが表の択です。

で、SRが表なら86は裏の択となります。ジャンプして相手が寄る気配が無かったならば一旦降りてから低空空横CWか、そのままゲージ60まで二段ジャンプで引き伸ばしてからの空横CWトリガーです。ハウス攻めからこの状況に入ったならば相手が近場にいるはずなので、ここから空横CWを出せる程度に距離が離れているというのは(それでも中距離程度でしょうが)、ハウスを使って上手く距離を離せたパターンかと思います。
しかし相手に寄る気配が無くても、問題はこの時の相手はSRを見越してこちらのラピッドモーションを取る為の何かを狙ってくるはずなので、この距離なら安心と思い空横CWを放ったとしてもちょうどそこに飛んできた「ラピッドモーション狙いの攻撃」が当たります。例えばサイファーやシュタインの立ちCWなどです。バルのジャンプ機動ではこの強誘導を振り切れず大抵被弾、大ダメージかつ仮にここでラピッドを撃っていたとしても相手は回避が簡単に間に合うので相打ちも出来ません。
なのでここではまず「二択をどうかけるか」より先に「相手がそこを狙ってくるかどうか、来るならば避けるか続行するか」という判断をしなければなりません。
判断基準としては発射タイミングで相手がこちらを正面に捉えているかどうか、立って待っているかどうかです。
このゲーム、相手に狙いすまして攻撃を当てる時は大抵立ち止まって相手を正面に捉える必要があります。逆にジャンプ段階で相手がこちらを正面に捉えていなければそのままラピッドを撃ってもただちに反撃は来ないと判断出来ます。
一方、やっぱり降りるというパターンです。相手が立ち止まってこちらを見ており、さらに強い攻撃を持っているならばそのまま上昇中降下からの着地回避をします。安全策をとって86連携からは外れますが、幸いハウス足ERLが帰還するまではまだかなり時間があるので空中設置腕の「護符効果」はしばらく続きますし、相手がこのあと近寄ってきたらその後SRを撃つという判断でいいでしょう。

もし、相手からの「ラピッドモーションを狙った迎撃」が来ないと感じたり、来ても避けられるという判断でいけるなら、相手が近いならSR、遠ければゲージ60を待って空横CWを放つという判断でいきます。
空横CWはこの場合、降下中の回避力を高める為になるべく一段ジャンプの頂点くらいの高度は欲しいです。またはSRを撃たない判断をしたら素早く二段ジャンプを入れて高空から撃つなどしたいです。
または、SRを撃たないという判断をした時点で急速降下から着地をしてしまってもいいでしょう。足元の壁に入り、最低空で空横CWです。若干操作が忙しいですが、相手と距離が離れており、相手が壁を越える攻撃を持っていなければ安全策となりえます。この着地を狙って相手が向かってきたならそのままSRが狙えますね。ジャンプ上下動で相手の行動を誘いつつ、こちらの狙いを差し込むというムーブはこういう時でも活かせるという事です。

ただ、どうしても最低空空横CWについては、壁裏で放ったとしても「壁を超える攻撃がちょうど重なって大ダメージを受けるビジョン」が思い浮かんでしまうので自分は苦手なのですが。

このように二択のジャンプからは「相手が遠距離の時はSRではなくゲージ調整60バルカン」という基準で考えると動作が上手くいきやすいです。ここからの大技連携はCWゲージ80くらいまで色々出来るし、そもそもハウスが帰ってくるまでならいつでもSRが撃てるのでSRの方には困らないからゲージ調整60バルカンの方を基準に連携を考える、という事です。
SRからの大技連携はジャンプタイミングによって出せる攻撃が変わるので、それも後に公開いたします。

(※ 以降しばらくこの「2択をかけるのはいいが、そもそも空中行動中をしっかり狙われたらどうにもならない」という、バルの仕組み上どうにもならない答えの出ない問題をどう対処するか、どう誤魔化すかという話がしばらく続きます。)

・空横CWの危険度再確認

ではここで空横CWというもの自体の解説を挟みます。

ちなみに今更ではありますが、この辺はちょっと戻りリフレの撃ち方というよりは個人的な使い方の解説になってしまってます。これはもう86については縛りが多くてはっきりと危険度が高いから書かずにいられない、というのが理由です。まず80ハウスをしっかりタイミング取らなければならないのと、次にある60空横CW。こちらは60のタイミングは少しだけ緩いんですが、ただ空横CWというもの自体が意外と物凄く隙だらけで危険というのはバル使いはよく知っていると思います。使いこなせば強いんですが使いこなすまでが本当に長いのです。これを相手に攻め立てられている状況で差し込むのはかなり腕が要るし、高空から放って降りるのが一番安全とはいえ、高空行動は着地を取られるかどうかは結局相手の腕と運次第なところがあって、そういった不確定要素を連携の中に混ぜるのは少し連携の運用目的から外れてくるかと思うのです。なのでここでは空中設置腕の「護符効果」を最大限利用して、空横CW自体の危険性をSRによって覆い隠そうとする形となります。逆に言えば空横CWとはそこまでしなければならないほど危険な行動ということなのです。

・空横CWという行動

次はゲージ調整60バルカンの準備をします。このバルカンについてはCW80ハウスよりはまだタイミングがゆるいのですが、せいぜい58~62程度の範囲と思っておきましょう。
空横CWを出すならば、これをどのようにかして安全にこなさねばなりません。

その前にここで空横CWの危険性の解説からしておきます。
空横CWは空中D攻撃である都合上、出すまでは簡単です。一度ジャンプが始まってしまえば、「飛んでから頂点に届くまでの間」はかなり安全に過ごせるからです。しかもこの時、ハウスと空中設置腕があるので相手はラピッドを警戒せざるを得ません。相手はこちらから距離を取るか、ラピッドモーションに各種D攻撃を合わせてこようとするはずです。
このゲーム、特別に対空能力の強い攻撃または相手が直下からしゃがみ系の攻撃でも撃ってこない限り、ジャンプの上昇中というのは「半無敵」と言っていいくらい被弾率が低いのです。

なので86におけるゲージ調整バルカンにおいてもそれが利用できます。
初手80ハウスのトリガーからそこそこ早いタイミングでジャンプをし始めても、ゆっくり長めの二段ジャンプをする事でゲージ調整60バルカンのタイミングまで空中で間に合います。勿論空横CWを撃たずにそのままSRも撃てます。

ただ、安全なのは「上り」まで。「下り」は無防備となります。SRならば着地直前までレーザーが自動攻撃をしてくれますが、空横CWの場合は着地にバルカン発射が間に合いません。つまり、空横CWを安全に出すことと引き換えに、相手に一番強い攻撃で着地を狙わせるチャンスを与えた事になります。
これはバルだけでなく、オラタンのほとんどのVRのジャンプ行動が同じように危険となっています。しかしバルについては「空中の機動力が大して高くない」「装甲があまり厚くない」「空前CW以外の主なジャンプ系CWは着地するまでに攻撃開始が間に合わない」、つまりこの状況においてバルはかなり弱い方のVRなのです。

自分が開幕からの立ち上がりにラピッドではなくこの20式から始めるのを勧めるのもこれと同じ理由です。「空中設置は輪をかけて丸裸」だからです。ただし、設置は分類上「単発攻撃」と呼べるのと、トリガー後に比較的すぐ降りられる性質を持っており、更にほぼ無音なので、空中設置は実はジャンプ行動の中ではまだ降り方に工夫が効くものになっています。これは空横CWもそうで、どちらも特徴的なERL射出モーションが終わればすぐ降りられるので、相手の視界外や硬直中に出す分にはそれなりに安全ですし、空横CWはフォロースルーがほぼ無いのでモーション中に高度が下がらずに済むので降下中の横軸移動量も確保出来、空中D攻撃の一種なのでトリガー直後から着地まで相手をターゲットロックしたまま降りられます。ここを利用したのが次の回避ムーブです。

・一般的な空横CWによる回避ムーブ

一般的に空横CWは、相手が接近してきた時に緊急退避する為のムーブとしてよく使われます。

相手が至近距離に来た場合、相手の押し付け前ビが避けられないと悟ったら基本は二段ジャンプから最高度に到達するまでゆっくり時間を使ってジャンプします。相手を直下に置く事で相手はこちらの動きを完全には把握出来なくなり、かすかな画面の揺れや視界の端に移るこちらの姿をヒントに着地を取ろうとしてくるはずです。大きな攻撃のチャンスを持っているのは足元の敵側ですが、上空にいるこちら側はここから行動の選択肢が割と幅広く、降り方次第では無傷で降りる事も大きな攻撃を避けつつ反撃に移る事も不可能では有りません。
1つ目に急速降下です。
「ジャンプの上昇中」までならばトリガーを入れずにそのまましゃがみ入力をする事で一気に急速降下でき、着地硬直もほぼゼロです。相手がこちらの空中行動に集中して何かの迎撃を狙っていたとしても、急速降下に対する反応がすこしでも遅れればまず着地を取られませんし、硬直が無いので再度ジャンプも素早いです。この状態で真っすぐ降りるのはかなり度胸がいるのですが、降りる姿を見られなければ結構通せます。しかし降りる姿を一瞬でも見られるといかに急速といえど見越しでトリガーを引かれるので、相手が前D中で怖いと思ったら降りない方が良いです。
2つ目に空中Dです。
相手の頭上を越えるようにDします。そして相手の雰囲気を見てそのままターボボタンを再度押してDをキャンセル、緩急付けて降ります。直上で相手からは視界が激しく揺れて軽く混乱させられるのと、相手がジャンプキャンセルしてこちらをロックしようにも頭上でターンすれば再度視界外に行く事が出来、再度撹乱出来たりします。
そして相手が状況がわからないままに自動ロックに頼って前Dスラ攻撃を放ってしまうと、こちらが緩速降下中だった場合に弾がかなり当たりづらくなり、しかも相手自身の前Dのおかげでこちらと距離が一気に開きます。このゲーム、ジャンプ上昇中が半無敵といいましたが、ある程度敵と距離が取れていれば緩速降下中もそれに匹敵するくらい被弾率が低いです。多分、このゲームのほとんどの攻撃は横に誘導が強く縦誘導は弱いからだと思います。しかし地表から1キャラ分くらいしか離れていないくらいの高度になるともう横に向けて弾が出ているのと変わらず、着地硬直もあるので被弾率は激増します。あくまで高空から中空くらいにいる時の話という事です。ある程度高度が下がったら急速降下に切り替え、着地近接キャンセルから回避を続けるとよいでしょう。
そして最後に空横CWです。
二段ジャンプ頂点まで引っ張るまでは一緒です。そして空中Dを始めるとほぼ同時に空横CW。あとは他と同じく緩速織り交ぜて着地です。しかしこちらは空D攻撃なので、降りるまで相手を自動ロックし続けます。横にレバーを入れ続ければ相手の弾に対して90度の移動方向を確保出来るだけでなく、相手が至近距離ならば着地に必ず近接が出来る事を意味します。おそらく相手はこちらの着地と近接に音に気付き、かならず近接迎撃の攻撃を出すはずなのでそれを見越しで近接キャンセルジャンプでそれをかわし、相手の硬直を利用して体勢を立て直しましょう。
以上が高空空横CWによる回避ムーブです。他にはジャンプから設置ERLからの各種攻撃を出して降りるのもいいでしょう。バルの設置攻撃はその仕組み上、地表近くにERLを置いておけばこちらが直上高空にいても真下を攻撃できるのが便利ですね。
この状況では使えませんが、真下の敵をディレイ込みで狙い撃ってノックバックを取るには鬼マインも向いています。また少々弱いですが空前CWも着地に攻撃開始が間に合うので着地を守る事が出来ます。

近距離退避からの降り方、空横CW、空前CW、そして設置攻撃との二択、鬼マイン等。急速と緩速を織り交ぜて着地タイミングをごまかしつつ、着地をリングキャンセルや近接キャンセルですぐ回避に移る。鬼マインや空前CWなどは二段ジャンプ頂点でDからすぐ撃てば着地に相手への攻撃開始が間に合います。鬼マインはノックバック値がそこそこあるので着地に相手のノックバックが重なって安全に退避できる可能性が結構大きいです。

ただ、これらには大きな欠点があります。「結局相手次第」なのです。相手がこっちをしっかり見て狙い撃ったり、または勘で着地ポイントに向かいつつで前D攻撃を放って当ててくる、など不確定要素が強く、空横CWから着地して動けるようになるまでの時間を無傷で過ごすのは結局のところかなり運任せとなります。運も味方に付けるほどのフィジカルがあればそれなら、といった感じです。着地近接キャンセルの動きを磨きましょう。
しかし、第一こういう時は相手からすると、「なりふり構わず最速ジャンキャン→前D→最速ジャンキャン→前D…」の繰り返しだけで空中にいる相手の真下を維持できるので、そういう相手を前にした時の着地の危なさはもうどうしようもありません。
しかし出来るだけ策によって動き、運の介入する余地を減らしたい。そう考えた結果が「バルカン受け」なのですが、86中はバルカンを先に送っていないのでここでバルカン受けをしようとするとハウス攻めにバルカンを重ねる事になり連携外の動きとなります。
このように、相手の接近に対してCW系をあらかじめ用意出来ずに居るとこのようにままならない状態となってしまうのです。

86にSRが必要と書いた理由はここで、相手が近ければSRを撃ってしまうのが結局一番いいのです。しかし、ラピッドというのはかなり察知されやすい攻撃です。相手がラピッドモーションを狙い撃つ動きをしてきた時、こちらがラピッドと空横CW2つのうちいずれを撃つにせよその弾で同じように撃墜されてしまいます。折角86は察知されづらい事が利点の1つなのに、これでは台無しです。①で戻りリフレ連携はリフレを警戒されてからがスタートだと書きましたが、こちらも同じようにラピッドをフェイントにして86の戻りリフレ連携を成功させるのが連携の有効活用といえるはずです。

空横CW自体の話はまだまだ続きます。
「高空で空横CWをしたあと、どのように降下する事で相手の撹乱&回避が出来るか、そして着地からの回避ムーブをどうするか」についてしっかりと書こうとすると文字数がいくらあっても足らない上に多分答えが出ません。なのでここでは1つだけ工夫を紹介します。
空横CW後、硬直が解けた瞬間にしゃがみ入力で「思っていたよりは早く」急速降下を始められます。
この話は前述の「ジャンキャンは最速でやるとかなり早く動き出せる」という話と似ています。空横CWの隙が大きい事はどうしても仕方がない事なので、こういう細かい部分を工夫し、安全に済む確率を少しでも上げるしか方法がありません。
これは中距離で相手を目の前にして空横CWを放った時、降り方に緩急を付けたい時に結構使えます。やり方としては、空横CWはトリガーすると攻撃モーション自体はすぐに終わるので、その行動不能時間が終わってからすぐしゃがみボタンを押して高速で降下するというだけです。
しかし忘れてはならないのは、空横CWは大抵は進行方向側のハーフキャンセルで出している事です。地味に操作が忙しくなり、難易度が高いです。しかも空横CWはクォーターキャンセルまで効きます。少しでもトリガーを離すタイミングが早いとキャンセル操作が狂ってしまうので、モーションが終わるまでしっかりトリガーを引き続けるしかなく、それでいてモーションが終わり次第即座にしゃがみ入力を入れなければなりません。しかし成功すれば行動不能時間中の移動速度の遅さと急速降下が始まってからの速さで移動速度にかなりの緩急が付けられ、安全とは言えないまでもいい感じのフェイントとなります。そこそこの距離が離れていれば両レバーを同方向にいれながらしゃがみボタンとする事で漕ぎ的に降りられるので、そこそこ高度の高い空横CWであれば結構速い速度で降りられます。ただそれをしようとすると操作がまた1段階難しくなるのですが。

二段ジャンプ空D攻撃からの二段急速降下。
コツは攻撃の硬直が切れる一瞬前に先行入力でしゃがみ(ジャンプキャンセル)ボタンを押す事。横軸移動量の為に両レバーをしっかり同方向に入れ続ける事。先行入力でしゃがみを入れるので先行入力の分の急速降下時間が消費されてしまうので、空中でしっかりめに「ボタンの押し直し」が必要になる事。このゲーム、というか次作のフォースもですが、一度ボタンを押したら約半秒ほど「ボタンが押された状態」が続き、それ以降はボタンを押していても押されていない判定になります。なのでその時間を過ぎたら押し直さねばなりません。ボタンを押してもう一度押す事になるのでその押し直しを一瞬で行わないと空中で止まってしまう時間が発生するし、先行入力が早すぎるとその分、降下時間が取れないので押し直しをしたとしても地上に素早く降りられない場合があります。更に着地で正確に立ちRWを撃つ為には着地タイミングを把握しておかねばならず、歩きに化けないようにし、そしてしゃがみRWにも化けないようトリガーの瞬間はしゃがみキャンセルボタンを離すか、離さないにしてもボタンの持続時間が過ぎるのを待ってからRWトリガーをする等の工夫が要ります。更にキャンセルジャンプで少しでも素早く移動する為に両レバーを横同方向にしっかり入れてからジャンプなど、VRの機動は単純ながら操作はなかなか複雑となっています。

そしてこのゲーム、「しゃがみボタンを押したままレバーを内側に入れる等の操作をしても、後の分の操作は反応しない」という仕様があります。2つ以上の操作が共存しないのです。タニタスティックでしゃがみボタンを設定すれば、どちらかでジャンプキャンセルしたままもう片方の操作でジャンプキャンセル操作をすれば操作ミス無く二段急速降下が出来るんじゃないの?と思ってもこの仕様のせいで出来ません。同様の理由でボタンとレバーを併用した即ジャンプキャンセルも出来ません。ボタンの素早い押し直しを練習しましょう。
ただ、レバーを両方横にいれながらしゃがみボタンを押すと両レバー移動操作としゃがみボタン操作が最速で入れ替わるおかげでかなり素早く移動しつつ降りられます。方向は前後左右どれでもいけます。使いましょう。

余談ですがフォースではこの仕様(多分)を利用する事で、ティグラのように着地硬直が無いVRであっても着地ターボ回り込み近接が可能ですが、実用性はありません。

・中距離中高度空横CWは危険

この高空ムーブが機能するのはこちらが相手の高空頭上にいる時です。相手が思うように動いてくれず、150よりも遠くに行ってしまったりするとこちらの姿も丸見えとなり、かなりまずい事になります。空横CW自体の行動不能時間が長く、攻撃モーション中の横軸の移動量も移動速度も低い事が災いして空横CWのモーション中に置きレーザーや強誘導の弾を重ねられるとあっさり被弾します。

勿論、高空からの空横CWが駄目ならば中くらいの高度なら、とはなりません。中くらい、一段ジャンプの中腹くらいの高度で放つ空横CWが一番危険です。上で「出すまでは簡単」といいましたがそれは「近距離高空二段ジャンプ」だけの話で、しかも「トリガーした瞬間から危険になる」ので相手と大して仰角が取れてない程度の高度でうかつに空横CWを撃つと相手がレーザー系の攻撃を持っていた場合確実に被弾する、しなかったら運が良かっただけです。空横CWのトリガーの瞬間、ほとんど隙が無いように見えますがトリガータイミングで近距離からレーザー等を重ねられるとほぼ確定ヒットする程度には行動不能時間が長いのです。これは不思議なのですが、現実的に空横CW時に置きレーザーや強誘導攻撃を撃たれて当たる事が非常に多いので受け止めるしかありません。その上、全身を伸ばすモーションのせいで余計に被弾しやすい。
これは多分、トリガーからERLを放つまでのモーション中のバルの移動速度がかなり低い上に、モーションが派手なので相手が非常に気付きやすく、さらにバルは空中D中に相手を見失った時、再ターゲットロックの為に安易に空横CWを撃ちがちな事が知られ尽くしているので、相手からすると空中D中のバルを見かけたら空横CWをトリガーする見越しで攻撃を出しておけば当たる、という形で既に対策が済んでいるからと思われます(この見越しを逆利用して回避に入るのもフィジカル次第ですが、だいぶ習熟度の要る話です)。しかもモーション自体を凌げたとしてもその後に着地硬直が待っている。1段ジャンプ程度の高度だと着地点をズラす事も出来ず、着地硬直がだいぶ取りやすくなります。
空横CWというムーブは「相手を視界に捉えやすく、ジャンプ上りの間は安全でいられるが、攻撃モーション中から降りるまでの時間が完全に無防備かつ察知されやすいので非常に危険」
という事です。

特にライデンからすれば「バルの足元に入り、ジャンプさせて空中Dを確認したらジャンプキャンセルから少し旋回を入れてレーザー」この動きで撃つ側だけに一方的に有利なギャンブルを仕掛けられるので絶好の狙い所なのです。これもバル対策の1つです。このギャンブルにだけは乗ってはいけません。しっかりと逃げましょう。バルの「大きな被弾を受けて負けの起点になっている行動」をランキングにした時に恐らくトップ3に入るのが空横CWなのです。

動画はごく簡単なバル対策をイメージした動きです。

具体的な動かし方の紹介は専門の方にお願いしたいですが要はこういう事です。バルは接近してジャンプさせ、そこを取ります。バルの攻撃はノックバック性能が低く単発ダメージもあまり高くないという弱点を突き、被弾覚悟で突っ込んでこられるとバルは非常に困ります。真っすぐ寄って足元をボムで占領し、ジャンプさせて相手が接近から逃れようとして空D攻撃を放ったら軸の後ろに入りこんで強力な攻撃を当てます。動画はテムジンですが、ライデン使いの場合はここから更に「レーザーが当たらざるを得ない状況」をどういうわけか上手く作り出して押し付けてきます。それでも100%レーザーが当たるわけではないのですが、こちらは全力で回避機動を取る事を前提として、ある程度以上の使い手になるとCWレーザーは実質ほぼランダム攻撃となるので完全回避は難しく、1セットに数回これをやられると勝率がどうしても安定しません。私が「オラタンの大会は結局は強いライデンに勝てるかどうか」と言い続けている理由です。で、このランダム攻撃がちょうどバルの空横CWに刺さるのです。他VRでも同じようにこの突撃からの押しつけで細かくダメージ勝ちを重ねられるのがバルの負けパターンです。

ウメハラ氏が「バルログはヒョーだけやってろ」と以前語っておりましたがそれに少し似たところがあり、バル戦は変に丁寧にやるより適度に大胆かつ乱暴に動いた方が勝率が上がります。

ハウス攻めは「相手の移動方向をCW攻撃で固定し、その瞬間に相手を飛び越す事で相手と距離を離す」という行動です。なので固定の瞬間、つまりCW攻撃が開始される瞬間の直後や直前に相手に激しく前後に動かれると思い通りに位置関係が作れなくなります。相手からすると「CW攻撃が開始される時間帯で激しくジャンキャン→前Dを繰り返して足元に張り付く」が攻略方法というわけです。なので相手を通り過ぎる時間帯は特に丁寧に処理するしかなく、CW攻撃の攻撃が開始される瞬間に「ジャンプ」「空前D(攻撃)「着地」などの動作をコンパクトにまとめ、空前D攻撃もフォロースルーの長い空前RWではなく弾一発分で降りられる空前LWに変えるなどの工夫が要ります。
ハウスの攻撃判定抜けが発生すると致命的な状況というのもこういう事で、簡単に足元を占領されてしまい、ハウスで相手の姿が隠れている上に相手は至近距離から旋回レーザーが撃てるので最早フィジカル以外に対抗策がありません。

そしてこの状況から出す空横CWがいかに危険か、という事です。
空横CWの利点といえば「空中D中に相手が真後ろにいても相手を再度ターゲットロックしつつ素早く降りられる事」ではありますが、遅いフォロースルーと着地硬直までセットで考えての空横CWではあるので、実は相手からするとかなり狙いやすい瞬間なのです。近距離戦における空横CWは相手のD攻撃に後出しで、絶対に相手の攻撃が当たらない状態で相手と硬直を合わせるように撃って始めて効果的に使えるものです。

なので、近距離戦をSRを使わずに空横CWで解決しようとするならば、
「相手に一度接近されたら空横CWに二段ジャンプ頂点から以外の出し方は有り得ず、そうでなければ必ず相手との硬直合わせで出すべき、距離が取れているならば出来る限り身を守り、壁の後ろで最低空で撃つもの」という事になります。

以上から、「いかにバルカン受けは近距離回避の苦肉の策として無理矢理ひねり出したものか」が伝わるのではないでしょうか。この空横CWという「使いやすいけど危険度が高い攻撃」を使いこなすにはもはや「バルを理解し、丁寧にプレイする」という、まるでスローガンのような解決策しかありません。
連携上、ゲージ調整60バルカンとの二択でここにSRを配置出来たのは奇跡だと思います。困ったらSRを撃つ、SRのモーションに相手が何かを重ねてきたらしっかり見て急速降下回避、という至極当然かつフィジカル頼りな答えとなります。そのあとは片手を置けばDRに入れますし、再び大技連携にも入れますし連携上は特に問題が有りません。
これ以外は、ハウスを送ってからすぐ右腕でマインを一気に吐き出し、相手がこちらに向かってきてもそれらマインにこちらの着地をカバーさせるとか、もうそういう基礎の部分でやるしかありません。

・ここで一旦、86における空横CWのまとめ

なので86においてゲージ調整バルカンは、ある程度は被弾を覚悟をしつつ、最大限SRと三つの壁を利用して少しでも安全に放つ。となります。
無理矢理戦術プランを作るならば、CW50過ぎ辺りでのジャンプならばキャッチタイミングまで少し時間があるので上下動フェイントをかけられます。「CWゲージ50時点でSRをフェイントにジャンプ上昇を見せ、すぐ降りて低空空横CW」などの動きです。ジャンプ上昇に反応した相手が攻撃を撃ち、それを降りで回避、あとは着地から空横CWを即座に撃つなり相手を迎え討つなり、です。相手がジャンプ降りの着地を狙ってD攻撃をしてくれるならそれをかわしつつ硬直合わせの動きで空横CWも放てるでしょうが、ゲージを60に合わせねばならない関係上、そこまでは上手くいかないでしょう。

3:空横CWから戻りキャッチまで

で、ようやくですが次のゲージ調整60空横CWを放つという話にいきます。空横CWという択を選んでいるという事はある程度距離が取れている状況であるはずです。
こちらには既にSRがあり、ここから相手が接近してきたとしてもラピッドが簡単に当たるような迂闊な行動はしてこないはずです。おおむねこちらのジャンプ上昇に合わせて対空の牽制攻撃、または早めの斜め前スラ攻撃などになるでしょう。こういう「相手が中距離で明らかに強攻撃を狙っている時」は「ジャンプの上下動で反応待ち」が基本です。例えばテムがブルースライダーを狙ってきているような状況です。誘って撃たせて避けて取るのが一番確実なのです。上下動を続けていると相手がそのまま寄ってきたらすぐ足元に入られてしまいますが、それならばSRを撃ちましょう。
必要と感じたら若干の被弾は覚悟です。ただし「キャラ1つ分の隙間を作る」は最低限ここでも守りたいです。近距離での回避は相手と1キャラ分でも距離が離せればその差だけで回避の成功率がかなり上がると既に書きましたが、高空空中行動後の降り移動でも同じ事が言えます。相手と少し距離があるならば、相手がこちらの着地に真っすぐ向かってきたとしても「真っすぐ後ろ」にレバーを入れながらしゃがみボタンを入れて若干漕ぎ気味に降りるという、「覚悟の後ろDの空中版」みたいな降り方も結構効果的な時があります。
ただ、これは二段ジャンプ頂点から降りて初めて真価が発揮されるムーブでもあるので、大技連携との二択ではいまいち活きづらいです。

もちろん「三つの壁」も忘れてはいけません。特に設置腕というものは相手側からすると近くに置いてあるだけで予想以上にストレスがかかるものでして、そこからの使い方次第で実際のスペック以上に効果を出すこともあります。この場合では設置腕は空中設置腕なので猶更プレッシャーが強いですね。

・ラストラン

そして60バルカンが攻撃開始しました。バルカンは相手を加速させます。相手は走り始め、こちらも一気に地上Dで下がります。バルカンはその場ジャンキャンを強く阻害し、基本バルカン発射が始まると相手のカメラ方向(軸)はほぼ固定されるという特徴がありますので、とにかく近距離での即出し前ビだけはそれを目安に軸を確認しつつなんとか回避します。粘ります。斜め後ろDからターンを駆使して相手の突撃を受けつつ、バルカン発射が終わって一瞬待ったタイミングでCWゲージが90になるのでここからジャンプ。相手との位置関係を確認しつつ、壁も見つつ長めの二段ジャンプ、頂点付近に行く直前辺りでゲージをちらっと見て100を確認し、戻り直上リフレ。これで86成立となります。ここまでをプランに忠実にこなせたならば、もうやるべき事は全てやったと言えるでしょう。

ついでにこの時、DRまで発射可能です。リフレは2発当たればDRよりダメージが高いので出来れば戻りリフレを撃ちたい状況ですが、相手の位置次第ではDRの方が有効な事もありますし、戻りリフレを察知されているなら今度はDRが裏の択になります。地上D粘りが危なくなったりしても、即座にDRを撃って離脱してしまいましょう。
そして油断してはいけません。リフレは安全に降りるまでがリフレです。相手の方向にT旋回してなるべく状況を目視しつつ、壁裏に降りる事だけ考えましょう。

・86戻りキャッチタイミングの目安

で、ここでも注意点。86の方は戻りキャッチの為の二段ジャンプをするタイミングが「バルカンが撃ち終わって一瞬待ってから」ですが、108が「バルカンを撃つ前~バルカンの4~5発目」」なので86はバルカン時間におけるジャンプタイミングが一番遅いという事になります。バルカンで相手が加速してるというのに長い時間を逃げ続けさせられるんです。これも86の事故の原因の1つです。

もう一つ。バルカンを「ハウス攻め」のように使えるかどうかですが、バルカンはハウスと違い単発ダメージはそれほどでもなくダウンもしないので無視する気になれば無視出来ます。なので迂闊に空前DRW等を撃つのは非推奨で、モーションを相手に見られてしまうとジャンキャンから軸に入られて着地に大ダメージを受けてしまいます。相手の死角からならばいいとは思いますが、しかし86の場合はキャッチジャンプ開始がバルカン撃ち終わりと遅いので、バルカン射撃開始に空前D攻撃を合わせる事が出来ればフォロースルーの長い空前RWであっても着地からすぐ再ジャンプで高空キャッチが間に合います。なので強気でいくのもいいかもしれません。ここは86の利点です。

結論として、やっぱりこのように86は連携としては事故の起きる要素がちょっと多すぎるのであまり無理には使わない方がいいです。基本は108を待ちます。せめて86なら相手が遠くにいる時にしたいですが、ただCWゲージ80からリフレ連携に入れるので相手に近距離で追い立てられてリフレが撃ちたくなった時についつい入りたくなる連携ではあります。その時はもう覚悟を決めて集中して最後まで連携を一つ一つ丁寧にこなしましょう。
しかしこれは同時に、86を流水で完全にミスなく使いこなせた時、バルが全距離で出せる火力としても最早それ以上は無いという事だと思います。私は未だに20式でミスをしますが、練習に値する価値があると思っています。

そもそもなぜここまで戻りリフレにこだわるかといえばそこで、86が自在に使えればそれだけ、実戦的な動きをしながら連携の幅を広げられるからです。86は特に大技連携とも絡むので、ここを覚えれば特殊攻撃連携を二択で出せるようになります。二択がかけられれば相手は対処が一気に難しくなります。そして20式はハウスサイクルという形でその状態を維持出来ます。
86は「リフレ流水」を目指す上で、無くてはならない技なんですね。

・③まとめ

以上が主なリフレ流水における20の撃ち方です。ちょっと独自の用語が多いのは申し訳ないのですがそもそもこのレーザーにすら正式名称を与えていなかった開発側にも問題がありますのでご容赦ください。オラタンアーケード時代はもちろんのこと、フォースでようやくそれっぽい名前が冠されたのですがそれも最低限という感じでした。一応このレーザーは「リフレクションモードver.〇〇」みたいに名前がついてるらしいです。リフレクトレーザーと呼ぶよりはリフレクションモードの方が個人的には格好良いので好きなのですが、今度はラピッドの名前をどうするかとか芋づる式に表現方法の問題が噴出してくるのはオラタン解説関係でよくある事ですね。

◯おわりに


・戻りリフレを当てた
とりあえずここまでで、腕設置1つからの戻りリフレのおおまかな解説は終了となります。いかがだったでしょうか。
①の冒頭での「なんでわざわざこんな撃ち方を?」という疑問の答え、なんとなく伝わるんじゃないかと思います。楽しいから、だけでなく、「リフレは元々こういう使い方を想定されていたんじゃないか」と思うほどバルを使う上でこの連携がしっくりくるからです。リフレを使う事自体がバルを効率的に、スペック通りに忠実に扱うことに繋がるように自分には思えましたが、これを見て下さった方々はどう思われたでしょうか。

私はバルの基本の動かし方はそのままに、バルが持つ本来の火力を振り回せるこの連携が好きです。強くて格好いいからです。バーチャロンは格好いいロボがショーマンシップの下に激しく戦い合うゲームです。高火力のレーザーを使いこなすバル、実に華があると思いませんか。

バルの技というのは実用性が無いものばかりと思われているかもしれませんが、20式も含め、中には実戦的なものも多く存在します。自分の記事では対戦でも真面目に使える効果的なものに限定し、今後またいくつか紹介していきたいと思います。
しかしなぜそんな面倒な事を?私がやりたいからです。多くのバーチャロンファンが、このゲームを残していく為に努力しております。私もこの青春のゲームの為に、自分の役割を果たしたい。

というわけで、戻りリフレ連携についての解説紹介はここまでといたします。
ご感想、お考えや内容についても、ぜひコメントでお聞かせくださると嬉しいです。

・予告

今回は20のリフレのみ紹介となっていますが、何度も言いますがリフレが撃てるという事はデルタやBHも出せるという事です。デルタとBHは基本相手が遠距離にいる時、または相手が踏み込んでこない事の見越しで放つもので、更にそれ単体では攻撃力は発揮しないものなので、連携全体で見てこれらを放つ為には前提として連携中に被弾がほぼ0でなければなりません。よって使い方はリフレとはまた別種の難しさがあり、今回意図的に除外しています。ただ、20におけるデルタ、108の場合は左腕の変形デルタ、いわゆる左腕の影縫いと呼ばれるものですね、86は通常のデルタを発生させられ、特に108の方の左腕影縫いは相手を拘束するだけでなく単純な攻撃方法としても優れているので、近距離のリフレ、遠距離のデルタとして戦術分けが出来ます。それらも実戦で使うに足りる性能を持っている…はずです。

最後にあくまで予定ですが、今後出してみたいバル技解説を列記しておきます。
・20における通常デルタと左腕変形デルタ
・片ハウス連携と片足変形デルタ
・空中設置腕からのラピッドとデルタを組み合わせた大技の連携
・こまごまとしたフィジカル関係
これらです。また、以上を動画として再構成できたらとも思っています。
特殊攻撃については今回のようにゲージ目押しや使い方のコツなどもあわせて紹介しますので、これを見たら確実に使えるようになると思います。
お楽しみに。
それではtomy2lawでした。

◯おまけの解説

大技連携

上の解説では「とりあえずSRまで」となっていますが、ここから更に 「片足変形デルタ」「設置足からの片足戻りリフレ」に入れます。自分の解説では、特殊攻撃を2つ以上組み合わせた連携を大技連携と呼びます。基本的にハウスからのSRで入っていくので準備が重く、連携運用が主となります。重いので狙ってこれを使う事はあまりなく、相手がたまたま大技連携の通る動きをしてくれた時にようやく入れるレア技と位置づけています。

また、ゲージ量との関係で出せる技が変わり、使い方次第でラピッド中のデルタ(ラピッドデルタというそのままの名前で呼ばれているらしいです)も出せます。一度の空中設置で2回ラピッドが撃てるのでお得です。
下の動画は86タイミングで入れる大技連携の例です。このパターンでは空中設置腕と初手80ハウスの組み合わせで連携に入っているので、最初に80ハウスを出すためにLTCWを撃ってゲージを調整しています。

ちなみに、大技連携(この名称は私が解説用に此度用意したもので正式名称ではありません)に入ってからの「延長デルタ」や「連続での影縫いに入る技」などについては、近い形で他の方が既に動画にされておりましたので、自分からは今のところ、それらについての解説や紹介をしないつもりです。(凄まじいレベルで調べておられました)あくまで入り方と、連携への入口となるラピッド、更にそこからのリフレやデルタ関係の一回目辺りまでの紹介とします。これは今後書くつもりの片足変形デルタ(片足影縫い)についても同様のつもりです。

バルカンチャート

ゲージ調整バルカンのトリガータイミングを感覚で掴む為に結構重要な情報として、「108で初手ハウスをトリガーしてからCWゲージが80に回復するまでの時間」と「86で初手ハウスをトリガーしてからCWゲージが60までに回復するまでの時間」は同じです。どちらもハウスが展開する「にゅ~ん…」という音が聞こえてから1秒くらいですね。
ちなみにバルカンについては、バルカンがどの状態にある時、CWゲージ量は今どのくらいあるか、を出来るだけ把握出来てるとよいです。不意のバルカン受け等が成功するかどうかに関わって来ますので。前述にもありますが、もう一度まとめて書きます。

・CW100から立ちCWを開始した時、
→ERLの移動開始で75程度。
→ERLのバルカン攻撃開始で90程度。
→ERLの攻撃終了直前で100程度。

まずはこんな感じです。また、「CWトリガーから場にERLが出現するまで」がCWゲージ回復時間で2程。それ以降、「場に出たERLが移動を開始するまで」「ERLが相手に向け移動開始してから到着するまで」「攻撃開始から攻撃が終わるまで」「攻撃が終わってから本体に収納するまで」すべて15程です。
正確な数値は自分では調べられないので、なんとなくの数値となっています。

86を使う上では最初の「ERLが移動開始する時で75程度」というのが使えます。ERLが相手に向かって移動を開始した一瞬あとに78になります。これは初手80CWの目安として使えます。なのでバルカンの動きを目の端に置いておけば立ちCWから86初手ハウスまでをゲージを見ずに処理出来るのです。これは②の火力連携の動画で同じ事をやっています。

リフレ流水における2段ラピッド

108から空中腕設置をして二段ラピッドにつなげる場合です。(←①でざっくり解説したもの)


空中設置からそのまますぐ降りてもう一度ジャンプする事でDRにつなげる事が出来ます。いわゆる二段リフレですね。リフレの回避中は前に高速で抜けていく必要がある故、相手がバルを目視出来ない場合があるので運が良ければ空中設置が見逃される事もあり、割と通りやすくはあります。もちろんここから更に各種特殊攻撃に繋げられますが、ただ三段目以降は相手からすると察知が簡単すぎるので基本冨二郎は非推奨です。
(というか二段ラピッドでさえ、リフレ初撃への反撃として遅れに遅れて撃たれた弾が二段目のモーション中に当たってしまうパターンすらあるので回避力観点では本当に使いづらい代物です。)

しかし、リフレ後の着地から追加の設置行為がいらないのと、全てのERLがバル周囲に集まっている状態からDRが発射されるのでこれも発射音からレーザー着弾が極めて早いという利点があります。空中腕設置から着地の安全を確保し、更にそれでも相手が近場にいる状態ならば遠慮なく撃ってしまいましょう。
コツとして、リフレをジャンプの頂点近くでトリガー出来れば成功率が高まります。基本、設置から最速で降り、即座にジャンプしなおしてトリガーで発射されますが、タイミングは結構シビアです。壁の上に降りられるなら結構簡単に成功しますが、壁が常にあるわけでもないのでまずジャンプを工夫します。まずリフレはジャンプの頂点近くでトリガーします。リフレ後に空中腕設置する時、設置は通常のジャンプ行動となるので一度頂点に到達してからでないと設置モーションに入れず、ここが時間的ロスになるからです。更に、地表からの距離が遠いほど成功率が下がるので、長めの二段ジャンプからではどうしても失敗します。二段ジャンプからだと急速降下しても途中に減速がかかり、最速で降りてもラピッドが間に合いません。

しかしリフレを撃つ時はなるべく直上高空で撃ちたいです。素早く出来るだけ高空まで上昇しつつジャンプ頂点でリフレを撃とうとすると、操作は次のようになります。
まずジャンプは入力し始めが最も上昇速度が速いです。なのでジャンプタイミングをCWゲージ92~93くらいからにして、ジャンプボタンを素早く二回押す形にして素早く二段ジャンプ、するとジャンプ二段目が頂点に到達する付近で戻りキャッチのタイミングとなります。少しジャンプタイミングがシビアになりますが、これにより素早く、出来るだけ高空に、それでいて最速着地から再ジャンプでギリギリラピッドが間に合う程度の高度で、ジャンプ頂点付近で戻りリフレが撃てます。正確に計測は出来ていませんが一段ジャンプから撃つよりもVRひとつ分くらい高くなっています。リフレモーションから設置モーションにすかさず繋がっているようならほぼ成功です。このあと最速で降りつつ着地、すぐラピッドを撃ちなおしで二段ラピッドの完成となります。
ここでは出来るだけ高度を取りたいという理由で二段ジャンプにしていますが、一段ジャンプ頂点でもいいなら二段ジャンプの操作無しでもいけます。しかし一段ジャンプだと相手の一段ジャンプからの攻撃で撃ち落とされがちなので、出来れば二段ジャンプ推奨です。

ただこれ結構シビアなのと、二段ラピッド自体に相手を誘引する効果が無いので当たるかどうかは相手次第です。せっかくの空中設置腕をこのように消費するよりは護符効果と戻りラピッドで利用し尽くす方が効果的な場合もあるでしょう。

ちなみに水中だとバルの機動性能が変わるので、ジャンプに気を使わなくても適当な二段ジャンプからでも大抵の場合はすぐ降りれば成功します。なので水中では頻繁に狙ってもいいでしょう。
ラピッドは水中だと戻りで使えなくなるという欠点があるのですが、代わりにリフレ後空中設置からは繋がりやすくなるという利点があるのは豆知識ですね。

BH

BHについては場にERLが4つ出ていてCWゲージが100あれば戻りなど意識しなくても適当に出せるので、戻りリフレ連携を流しているならば最早いつでも出せるレベルの技になります。毎セットの勢いで出せますが物凄く隙が大きいので、コツといえば「被弾しないように撃て」の一言で終わりです。ただ被弾せずにBHを撃てるタイミングってごくわずかなのでそこを見極められるならしっかり強いです。基本は超遠距離、壁を相手といくつも挟んでおり、相手が次の瞬間に踏み込んでこない事を読めてもいなければなりません。
デルタと同じく、ノーダメージでノックバック性能の強い弾を相手が撃って来たならば敢えて祈祷中に受ける事で無傷で祈祷モーションをノックバックでキャンセル、すぐ動けて得です。

効果はシンプルに「弾を全て吸う」事。近接や特攻系は問題なく使えるので注意。デルタもそうですがBHを出した後に重要なのは「一旦落ち着く」事。不思議と慌てて無理に攻撃を重ねたくなる誘惑があるのですが、ひとまず相手の距離を見て相手の突撃に備えるのが先決です。つまりBHがあろうがなかろうが同じ動き、ワンツーからのCW差し込み、下がりつつ位置取りをして相手の突撃見込みのタイミングで100ハウスからの戻りハウス連携。結局やる事は同じです。ちなみにこちらに「なぜか一気に攻撃したくなる誘惑」があるのと同じく、なぜかデルタやBHを使われた側も「なぜか一気に突撃したくなる誘惑」が湧き上がります。多分これも同じく「どこにいても不利なのだからバルの近くが一番安全な気がしてしまう」からでしょう(普通のデルタの場合はERLが4つともデルタで使われて本体が裸になるので実際バルに寄るべきなんですが)。相手がその誘惑に負けて大きな隙を晒しながら雑に飛び込んできてくれる場合さえあるので、そこをしっかり返しましょう。
ちなみにデルタ後の相手の接近に対してもっとも強く対応出来るのが108からの左腕変形デルタです。

仕組み上、ダメージ勝ちした状態でタイムアップ間際に出せると反撃を封じられて強いですが祈祷硬直に被弾したら意味が無いので基本は「安全に出せる時だけに出す」のみに留めましょう。

他、リフレやデルタとBHを合わせた大技連携利用も出来ますが実戦で使うほどのものでもないので(仕様へのかなりの理解力が必要なので使えたら凄いといえば凄いですが、大した戦術効果は望めません)、BHの解説についてはこれで終わりです。

相手の接近に備える際の最小構成

特に起き攻め。上のBHの解説中に「結局やることは同じ、戻りハウス連携」と書いてありますが、相手が接近する時にハウスが用意出来ない場合があったり、起き上がり無敵などでハウスやマインウニ等を全て無効化されたりしてしまう場合は別の手を取った方が効率的です。基本的には「壁に入る事」や「腕設置」で待ち受けるシーンですが、相手と近すぎると取れる行動の幅も少ないし壁にも入れない場合があり、そのままボーっとしていると相手は起き上がり無敵を利用して強く寄ってくる事がほぼ確定な、なかなか悩ましい状況となります。
相手のダウン中にバルが取れる一番の選択肢は空中腕設置です。しかし距離が近かったり、相手のダウンタイミングに被せるように早いジャンプが出来なかった場合はやはりどうしても着地が危険となります。

なのでそういう時、意外と「右足設置」が使いやすいです。設置後は一気に後ろに下がりつつ壁に入ります。これだけでは対応策としては不十分ですが、そもそも十分な対応策の取れない状況で最低限のものを選ぶとしたら自分はこれです。起き攻めの他には86に入るタイミングで相手が遠めにいる場合等ならまずは足設置から入ったり、場合によっては足設置連携、すなわちそのままウニ発射から片ハウスを飛ばしたりと意外と汎用性があります。

右足設置の特性として下RW(M)で一気にウニを大量に任意のタイミングで撒けます。ERLと相手が近いとウニが直接激突するので、FPSゲームによくあるC4爆弾、ボンバーマンにおけるリモコン爆弾のように使えます。つまり、相手の起き上がり無敵が切れてから撃てば無敵で消される事もなくしっかり火力貢献をするのです。もし直接当たらなくても相手の背中を大量にウニが追いかけてくる事になるのでこちらは下がり続ける事でかなりのダメージが期待できます。更にここにバルカン受けなどを足せばバルの起き攻めとしてはなかなか安定し、個人的にはかなり好きな形です。また戻りリフレ連携を使っていると横スラCW等と同じように足設置も普段やらなくなってしまうので、起き攻めなどの機会であえて足設置から入る事で戦術の幅を確保出来て良い感じです。

忘れていません ゴム紐

ちなみに起き攻めにゴム紐を重ねる場合はしっかり近距離から放ち、しっかり相手の背中側からゴム紐が追いかけてくる形を作れない限りはほぼ無意味、ゴム紐を出すモーションの分、足が止まってむしろマイナスです。ゴム紐からの戻り特殊連携は確かに使えるシーンは多いですが起き攻めにはあまり向いていません。
相手は起き上がりでは起き上がり無敵を利用してほぼ確実にバルに向けて接近する動きを取ってきます。なので起き上がりにマインやゴム紐を重ねたとしても、相手からすると起き上がりから前Dしてバルに近づいていく動きのついでに全て処理出来てしまいます。マインもゴム紐も相手に向けて飛ぶので余計に消されやすいです。つまり、バルの動きが止まるだけで利点がありません。

また戻りリフレ連携を習熟するとハウス中のゴム紐があまりにもったいなさすぎて本当に使う機会が無くなります。火力が激しく減るだけなので存在価値がだいぶ怪しくなります。

ではゴム紐は要らないのか。いや要ります。やはり当たればデルタ確定は強いのでゴム紐を使うなら必ずデルタの準備はしておきたいです。具体的にはゴム紐と一緒に最低限腕設置は1つ済ませておくこと。先に両腕を置いてしまうと明らかにデルタ等特殊連携を狙っている事がバレバレなので片腕でいいです。で、ゴム紐を凝視。相手にゴム紐がヒット「しそうな」タイミングでもう片方の腕を設置。ヒットしたら戻りでデルタ。これでいいです。

では、戦闘中に撃つタイミングはいつか。これについては撃てる機会はだいぶ少ないです。たとえば戻りリフレ使用後、早めに降りた場合にERLが無くて何も出来なかった時、かつ安全に出せるならば、申し訳程度に撃ちます。ただしこの状況だと戻りタイミングにCWが100に届かないので確定デルタが使えないのが痛いです。この状況ならLTCWの方がいいかもしれません。

他には遅延的な使い方です。相手からリードを取ってタイムアップまで逃げ気味に動きたい時など、ダメージよりも相手のダウンで時間を稼ぐ為にゴム紐が使えます。または開幕状態などでまだリードが生まれていない時、たまたま何かの流れでゴム紐が安全に出せてしまったなら初手の攻撃としてはだいぶ悪くありません。セット始めに得られる小さなリードはそのセットを有利に進めるきっかけとなりますので。

他にはもはや裏技的ですが、ERLに弾消し性能があるのを利用してスペの大玉を消したりする動きです。出来ると面白いです。ただこれ、もし自分がスペだったらバルが大玉をゴム紐で消す瞬間に鎌を重ねます。このようにムーブに対して簡単に強い対抗策が用意出来るものは自分としては推奨出来ません。この場合ハウスでも弾消しムーブが出来るので、やるならば全体の硬直が比較的小さく連携に使える分そっちの方がまだいいです。それでも自分がスペなら鎌を重ねると思いますが。

戻りリフレを撃つかどうか悩み続ける

戻りリフレを撃つかどうかの判断、この悩みは尽きることはありません。ここでは気が向く限り、考えを書き残しておきます。

相手との距離感は相手を直接見るだけでなく、目の周辺視野で判断する事も出来ます。こちらが上空、相手が地面にいるならば相手の動きに合わせてカメラが大きく上下に動くからです。相手が接近してくるならカメラが激しく下に動くのでそれで接近を判断できることもあります。
オラタンはこの辺のカメラ処理が自然なので普段はっきりと意識しないのですが、無意識の部分でかなり「今、カメラが下向いたな」というのは割と察知出来ているはずなので、そこの感覚に意識的になれば利用できるはずです。

ボムも苦手です。テムはバルに寄って一度飛ばし、立ちボムで足元を制圧してからこちらの着地を狙ってくるムーブがバルに対して非常に強いです。戻りリフレに気付いていようがいまいがこれでレーザーを消される可能性が高いです。他キャラ、シュタインなども似た動きをします。ライデンはしゃがみLTボムが対空としてそもそも強いです。こうなるとまずはボムを避けるなりゲージが無い事を確認するなり、何らかの対処をしてから動く事にはなりますが、しかし今度はボムがいい具合にこちらの姿を隠してくれた結果相手がこちらのリフレに気付くのに遅れてヒットという状況も起こり得ます。ボムを避けられないと思ったらもう食らいながら強気で撃ってしまうのもアリという話です。

・近距離で力比べは避ける
地上D粘りの際、バルも相手の寄りに対してバネ(前スラリング)などで対抗すればいいのでは?相手が前D攻撃などを押し付けようとしてきているなら、同じ条件下ならバルもそれをやればいいのでは?とお思いかもしれませんが、バルのバネは密着距離で判定が抜けるという欠点があり、ダメージも他VRの前D攻撃と比較するとかなり低く、単発で、おまけに誘導しません。弾の判定は意外と大きく、転倒性能もなかなか高いのでしっかり硬直を取れるなら案外使えるのですが、近距離で前D攻撃の火力をぶつけ合うような状況だとほぼ確実に撃ち負けます。誘導しない特性上、相手の静止状態をしっかりと捉えたり、相手のD攻撃の軸に入って狙いすまして撃つという過程が必要であり、
更にライデンの前スラバズなどは攻撃中に転倒耐性が上がるので(姿勢を低くしているので見た目にも転倒しなさそうに見えます)、迂闊に近距離でバネで取ろうとすると大きな反撃を受けます。前スラバズのダメージが20程、バネが10以下。また相手には強いキャンセル攻撃がある。他VRでも大抵このくらいの差で負けてます。

ただし近距離戦ではバネを針の穴を通すように狙う事で危機を脱せる局面が少なからずあります。硬直を取るというよりは、バネの利点を活かしつつ奇襲的に狙うのがいいでしょう。バネは単発なので軸から硬直を取るのも難しいのも有利に働きます。

ただ火力が低いのもリカバリが効かないのもどうにもなりません。これには、バネに限らずそういった「飛び込む系」の攻撃の前にはあらかじめ何でもいいのでCW系を放っておくのが最低条件のように思えます。やはりバルって本体だけで戦おうとするとあらゆる状況で力負けするので、です。バネなら右足を使うので、それ以外のERLをバルカンか横スラCWで放っておけば相手がバネの硬直を取ろうとしても結構守ってくれます。特に相手の大きな硬直を近接で取ろうとする際には出来ればハウスを出しておくとかなり強いです。というかこれはそのままハウス攻めの動きなので、なんとでもなります。

空中Dはかなり危険

108から空中設置をして着地、相手が接近してきたので86を考えるが、相手の寄りが強く初手80ハウスを被弾0で出すのは無理、と思ったら素直に回避行動をしましょう。連携失敗ではありますが、フィジカル任せの普通の戦い方にシフトするだけですので特に問題ありません。この辺は20の強みです。20はあくまで「バルの通常の戦い方を妨害する事なく付け足されたもの」だからです。で、回避をした場合。
大抵かなり厳しい状況なので地上D粘りも既に不能、よってジャンプ回避をしてると思います。ハウスが出せていないのでラピッドも撃てず、だいぶまずい事になっています。近距離戦ではこちらが回避ジャンプした時は「ジャンプしたのではなくジャンプさせられた」という意識が重要です。大抵相手はそのジャンプを狙っています。そのジャンプから低空空前RWなど撃とうものなら確実にその着地硬直、またはテムジン等ならこちらの空前RWに高度を合わせて空前RWを空中で直接当ててくる事もあります。テムジンについてはむしろ近距離戦でのメイン戦術にしている場合もあるでしょう。

こういう時、ジャンプから焦って低空空中Dをしてしまうと一番状況が悪くなります。基本はジャンプ上りで一旦相手の状況をよく見つつ二段ジャンプの頂点付近を経由した高空軌道からごまかしきるのが一番期待できる動きで、そこに地上の相手から何かしらの攻撃がきたら初めて回避の為に空中Dするという手順が効率的なのですが、そのジャンプ上りでの「受け」を飛ばしてすぐ空中Dしてしまうともうどうあがいても相手からすれば着地タイミングがかなり限定出来てしまいます。空中DはD中に緩やかに下降しながら移動しており、バルの空中Dも別に横軸の速度は大して速くはないので追いつかれやすく、実質ゆっくり降りているのと変わらないからです。更に空中Dを長く続けると最終的に地上から1キャラ分程度しか高度がなくなるので、こうなってしまうとここからどう動いても着地狙いの攻撃はほぼ回避不能となります。せめて着地キャンセルからの回避を頑張れば、となりますがそれにはかなりのフィジカルが必要となるでしょう。
せめてその空中Dからターンで相手の頭上を越えていく動きが出来ればいいですが状況は最悪に近いので、ならば空中Dから攻撃せず、漕ぎを混ぜつつ降りを選択した方が状況は結果的にまだ良くなります。この場合空中D攻撃しないわけなので相手を再ターゲットロック出来ず相手を背中側に置いてしまう事になりますが仕方ありません。空中D攻撃をするなら最低限ノックバックが期待出来る撃ち方が出来る時のみに限りましょう。あとは壁に入るように降りてなんとか凌ぐしかないです。

まとめると、「相手に近距離で飛ばされ、相手が足元にフリーで陣取っており、自分は空中Dをし始めてしまった場合」はほとんどの場合で「速攻でターンを入れてちょっとだけ方向にフェイントをいれたらすぐ降りる」が最適解になります。どう動いても危険なので空中D攻撃せず降りる事が結果的に最も「比較的」安全となります。空中後ろDリングとか撃ちたくなるかもしれませんが基本的に至近距離戦ではノックバックが取れる見込みが無いままに撃つD攻撃系は全て危険度最大レベルです。自分より強い相手に勝ちたいならば避けたい選択肢です。

(バルの空中後ろDを長く続けてから本体から空後ろDリングを撃つことで1枚のみリングを撃ち、着地による強制モーションキャンセルですぐさま動くというムーブがありますが、相手の猛攻を抑えきるには空後ろリング1枚ではだいぶ頼りないと思うので自分は使えません。更に空中Dのモーションを相手に見られるとそこから強く寄られて強攻撃を複数発押し付けられてしまうのでやはり無理と思います)

空中D回避はジャンプ回避の利点を使い切ってから

一方、ジャンプの上り中は「半無敵」と言っていいくらい被弾率が低い状態ですし、空中D攻撃をするにしても二段ジャンプでしっかり頂点まで到達してから高度を維持しつつD攻撃をすると攻撃後の降下距離を大きく取る事が出来、空D攻撃をしつつも降りで緩急と降りで縦軸だけでなく横軸の移動量も付ける事が可能となります。他にも高空に行く事で回避力に様々なバフが付くので基本近距離回避では長いジャンプが推奨なのです。

なので、相手が密着距離に飛び込んで来たならばまずは長いジャンプで相手の攻撃を上下動によって処理します。で、この上昇の動きとジャンプキャンセルによる下降の動きだけでは相手の攻撃が処理出来ない場合、始めて空中Dに入ります。こうして長めのジャンプで足元の相手を確認しながら前後左右に振りつつ降下速度も揺らし、まずは降りタイミングを撹乱して降りていく、となりますがジャンプ行動にも欠点があります。空Dより横軸移動量が激減するので、多用すると簡単に相手に足元に張り付かれます。しかもこれは「飛ばされた」状況ですので、大抵はボムを張られて足元に張り付かれ、完全に相手に有利な状況となってしまいます。ジャンプは上りの間は最強の回避行動ですが、それは降りに入ってからの危険と引き換えに得られるものなのです。なので、至近距離での空中退避というのは「回避の最終手段」でなければなりません。

ゆえに、地上Dで粘らなければならないのです。
地上での射撃戦を回避で制する為の「地上D粘り」という考え方は、それだけが回避力を高める行動であるだけでなく、「そこからのジャンプ回避の着地を少し安全に出来る」効果があります。出来るだけ地上Dで回避をし続ければ、バルならば自然と横軸移動量がほぼ最大値になります。いざジャンプした時の減少分を、その前の地上にいる段階で先に回収しておけるのです。
更にもう一つ、長い時間を地上のみで回避出来るようになれば、戻りリフレ連携において「戻りキャッチジャンプを最適なタイミングまで凌ぎ切りやすくなる」という重要な目的も達成します。
このように地上D粘りは戻りリフレ連携において様々に回避のシナジーを生み出す行動です。そしてこれをこなす為には「軸」の意識によって回避力と距離調節をする能力が大いに役立つという事ですね。

と思えば、近距離戦ならば相手が何かをする前にさっさと暴れ行動で返してしまえば相手も反応が間に合わず場を凌げる事もあります。それらは双方のフィジカル次第、更に運次第でもありますので、プランの上では出来るだけ運には頼らず、それなりの対策を取れるよう頑張りたいです。

キャラ対策と、軸に関わるフィジカル戦闘

相手から下がりつつ少しでも回避力を高め、相手と距離を取るには斜め後ろDから相手と向かって左右逆方向にターンする動きがいいと書きました。
この逆ターン、特にスペ戦で重要です。近距離の斜めスラ鎌を回避するには「些細な隙間」が本当に重要です。相手は近距離から斜め前歩きで少しずつ距離を詰めつつ、即出しで斜めスラ鎌を放ってきます。相手は歩きなので一瞬でも速く斜め後ろDを開始出来ればそれでかなりの隙間を作れます。大事なのはこの後です。まずこの斜め後ろDですが、相手の正面の軸を出来るだけ意識しつつ、まず軸から離れる方向に走ります。相手が斜め方向にDをし始めた時(これは読みが必要ですが)、向かって逆の左右方向にターンをする事で回避をします。回避には相手を中心として円状に回避をする必要があり、その為に若干難易度の高い斜め方向へのターンの入れ直しも必要となります。実際、一つ一つの動きが早すぎて毎回それが出来るかというとかなり疑問なのですが、スペ戦においては集中力と意地が何より大事です。絶対勝ちたいなら絶対避けるつもりでいきましょう。
(スペ戦においては斜めスラ鎌の被ダメージは必要経費と割り切ってウニを撒きまくるのが有効なキャラ対策なのですがそれはまた別の話です)

この軸意識、バルの着地回避においても重要です。こちらが空中行動をして今から降りようとする時、大抵相手は地上でDで寄りながら着地硬直を取りに来るはずです。相手次第の不利な状況ですが、着地時の回避を高める為にはやはり相手の軸から少しでも離れる事が重要です。
相手が前Dを始めたと思ったら、そのレーンから離れる方向に動く。着地タイミングを揺らしつつ、かつこちらの近接RWの距離ギリギリとなるあたりの目算をつける。相手はこちらの近くを通り過ぎる形になる為、近接を出せるようにする為にT旋回で若干相手の方を向きつつ、相手が近接範囲に入ってきたら、すぐ降りて着地。キャンセル近接即キャンセルQSで相手の軸の背中側に入る方向に移動。相手はいずれかのタイミングで前D攻撃を出してくるはずなので、上手く行けばこれにより着地QS回避が成功、となります。
着地硬直を取られる時は大抵相手の軸に乗っているはず、そして軸を取られやすい時は大抵、一段ジャンプ中腹くらいからの空中D攻撃の後なので、このような状況がいかに危ないかは感覚的に伝わると思います。

ちなみに着地QS回避にはいわゆる「スギハラキャンセル」というものもあり使いこなせば効果的なのですが、ミスするとバルのRTRWという、近距離で暴発すると反撃確定となってしまう隙だらけの攻撃が出るので基本は相手の行動不能時間でのスギキャン確定ポイント以外ではスギキャンは使わずに近接RWキャンセルを主に使った方がいいと思います。

軸に敢えて寄る動きもあります。相手のD攻撃を回避しつつ軸の「相手の背中側」に乗りに行き、そのままこちらもD攻撃を放つ事で確定でヒットさせる動きです。おおむねお互いの前Dが交差しつつ、高速ですれ違って離れていく形になるので「交差法」などと呼ばれるオラタン基本戦術です。バルならば空斜め前リングが使いやすいのでそれで軸に入りつつ敵弾回避、リングを当てます。サイファーの空前CWのフォロースルーに全弾叩き込む事が出来れば40%くらい減ります。
軸の「相手の正面側」に乗りに行く事もよくあり、それはD攻撃の硬直を近接で狙う場合です。この場合高確率で相手のD攻撃硬直、または攻撃中を斬りに行けるため、、バルのかなり強い動きです。おおむね相手のD攻撃を空中Dで避けつつT旋回も併用して着地、すぐさま近接で斬りに行きます。通常近接、QS近接、そして判定発生の早いガードリバーサル近接など、状況に応じてしっかり使い分けましょう。

というか近距離では相手が視界から消えやすいので、バルを使っているとその後ろ方向のDの速さに甘え、D攻撃する相手の軸に斜め後ろDでランデブーするように近寄っていきまんまと被弾する、というパターンがよくあります。これは相手のD攻撃にゆっくりまっすぐに当たりに行っているのと同じなので厳禁です。おそらく相手の姿が視界外に消えていくのを本能的に嫌った結果そうなるのですが、こういった場合、前述の通り軸から離れつつ円状ターン回避、ジャンキャンで有利フレームが取れるので、そこからワンツー差し込みからのハウスが安定します。
相手から離れるようにDするとどうしても相手が視界から外れるのですが、常にD中にターボ旋回を忘れずにいればある程度はカバー出来ます。そうして相手を真正面に捉えられている状況ならば、相手の攻撃がそのまま来ても即座に横ターンを入れることで弾から垂直に動け、実質横D回避となって高確率で回避出来ます。

基本は、相手の前D軸の前方側に近づく動きをしたならば、そのあとは必ず近接で取りに行くものだと思っておきましょう。

回避練習を兼ねた、軸に入る練習の紹介です。なるべく相手から下がる行動はせず、回避はその場でなんとかする。相手がD攻撃をしたらその「軸」に出来るだけ入りにいき、確定で攻撃を当てる事を目標に動きます。軸の「相手の背中側」に入ったら各種射撃攻撃、「前側」なら立ち攻撃、または各種近接攻撃を当てます。背中側であっても相手に追いつける位置であれば近接で追いかけ、ノックバックが取れたら確定DRW近接までいきます。近接で追いかける時は最速ジャンキャンから相手の方向をカメラが向くより早く近接トリガーをするのがコツです。
出来るだけノーダメージでやっていますがよく当たっています。特に1つ目のラストは自分が解説で何度も書いている「相手の軸に近距離で乗っている時は即出し前ビが回避不能」をやられています。テムジンの立ちRTRWのように本体から真っすぐ飛ぶ攻撃を見ると相手の正面の方向を見る練習にもなります。
相手の軸にしっかり乗っていれば、バルのバネのように射角補正のみで誘導の無い攻撃でも、動く相手にしっかり当てられます。

ゲージでキャッチタイミングが見られる故の無理あるリフレタイミングの実現

ゲージ調整60バルカンを撃った後に超小技があります。
とりあえず空横CWを高空から放つ事までは出来たとします。自然とそのあと、着地を強めに狙われるのはもう仕方がありません。なので着地をキャンセルしてすぐにもう一度長めの二段ジャンプで上空に退避します。しかしこのタイミングでのジャンプだと、そのままジャンプを引き伸ばしても戻りキャッチタイミングまでは滞空時間が足りません。なのでこういう時は覚悟を決めて上昇中ジャンプキャンセルによる直下降りで一気に降りてしまい、着地から更にもう一度すぐジャンプをして戻りキャッチをするのです。これなら確かに戻りリフレは撃てますが、やっている事はごく単純だし、着地の隙が1回増える上に横の移動量が少ないので相手に足元を陣取られてかなり危険なはずです。しかしこれ、バルの動きとして見ると本当に変な動きになっていて、大抵の人は戻りリフレに反応出来ません。多分バル使いでも、というか紹介している自分でも無理です。普通、キャッチタイミングの直前に1回降りてからもう一度ジャンプして戻りリフレという撃ち方を狙ってやる事はあまりありません。キャッチまでに余計な動作を加えるとタイミング感覚が狂い、ミスを誘発するからです
これが特別強い動きというわけではないですが、動き全体での硬直量はかなり少ないのと、上下方向に見かけの移動量が大きいので理屈の上ではこの状況ならそこそこ強い動きという事になっちゃってます。こういう撃ち方が出来るのは、ゲージ目視で戻りキャッチタイミングが把握出来る事、それに伴い、どんな状況であっても「なんとなくこの辺のタイミングでキャッチだろう」と目処が付けやすくなるが故です。これら細かすぎる具体例にはなってしまいますが、実戦で使う時はこういう細かい工夫をする事で更に当てにいきやすくなる、という実例の一つですね。まあ対戦においてこういう細かい工夫でなんとか有利を作ろうとしても、なんとなく撃たれた相手の強攻撃に力だけで押し潰される展開もよくある話です。そういう時はあまり気にしすぎてもいけません。失敗例は次に繋がると信じて策の精度を高めていきましょう。

Dキャンセル時の横移動回避について

オラタンをプレイしているとたまにターボボタンを連打するようにしてダッシュ開始、ダッシュキャンセルを繰り返しながら移動するタイプのプレイヤーがいると思います。自分も割と多いのですが、この動きにもちゃんと意味があります。煽りではないです。
地上空中問わず、D攻撃をした後はすぐに止まるのではなく攻撃後もしばらく同方向に進み続けてから止まって硬直するのですが、この「しばらく同方向に進み続ける」、この状態をフォロースルーと呼びます(地域差アリ)(私はセガBBSから)。このフォロースルー、実は攻撃によって移動速度が細かく違っており、ほとんどの場合で攻撃中から既に、微かに減速が始まっています。だからバルのハウスはD攻撃中に展開するとほぼ確定で当たるのですし、逆にサイファーの空前CW等は攻撃中からわかりやすく加速しているのがわかります。仮にバルの空横CWもフォロースルーが速ければもっと使いやすかったんでしょうが、現実にはかなり減速する形になっており、これも危険性の原因の一つになってます。

で、これはどうも地上Dキャンセル時にも発生しているらしいです。地上D中にターボボタンを押すと、直前にレバーを入れていた方向にフォロースルーで少しだけ動くのです。これ、詳しい仕様はわからないのですがとりあえずバルに限っていえば「一瞬だけDが継続していると言える程度には速い」っぽいので、相手の攻撃を一瞬だけDして躱しつつ再び立ち攻撃に移るみたいな動きが出来る程度には信頼出来ます。しかも直前に入れたレバー方向に動くので実質ボタンによるバーティカルターン制御としてもある程度機能します。

動画はDキャンセル時にレバーをDと別方向に入れたりしてフォロースルーの出方をいくつか表したもの。

以上は「仕様的にはそうらしい」という話でしかないのですが、実際プレイしているといつの間にかこの地上Dキャンセルフォロースルーを常用している程度には細かくDキャンセルを使っているはずです。バルは地上立ち攻撃が強いので自然とそうなるはずなのですが、もし意識した事が無かったなら、とりあえずDキャンセル時は追加で移動距離を少し稼ぐつもりで必要な方向にレバーを入れながらターボボタンを押すように習慣づけてみると、今までより若干細かく動けるようになり火力にも少し寄与するはずです。バルでいえば常に壁を経由しつつ下がっていく動作が多いので、壁裏に入る為に細かく位置調節をする時にこれを意識しておくと、結構いい感じに動けます。些細な部分ですがオラタンはこういう部分の積み重ねで強くなるものと思います。
ちなみにDキャンセル時の硬直はDの自然切れの時より大きくなるっぽいので、Dキャンセルが必要ない状況であったり、相手に追いかけられている時に牽制を挟むならば、敢えて自然切れを待つのもいいと思います。

ハウスによるバルカン受け

前回の②ではバルカン受けの初手で立ちCWを使っていますが、これはハウスでも構いません。しかしハウスを紹介しなかった理由は2つあり、実は攻撃の横方向への範囲はハウスよりバルカンの方が広い関係上、ハウスはあまりバルカン受けで使った時に効果が得られないこと。そしてCWゲージ量の関係で(空横CWは最低ゲージ量40でバルカンが放てる)、CW100のハウスならば攻撃展開前の瞬間に空横CWによるバルカン射出が余裕で間に合うが、86の為にCW80がしっかり出来ているハウスだとCWゲージ回復が間に合わない為そもそも使えないからです(逆に間に合ってしまうとおそらく86も失敗する)。

ハウスとバルカンを比較した時、大抵はハウスの方が効果が上なのですがバルカン受けのパーツとして見ると意外とハウスの弱い点が見えてきます。バルカンはERLが相手の頭上で固定されてから8発分の弾が連射で継続して相手を追い立てるわけなので、展開の瞬間が最も強いハウスは「相手を(強く)動かす効果」を持つのに対しバルカンは「相手を(弱く)動かし続ける効果」を持っているとも言えるわけです。この点のみバルカンの方が強いので、これがハウスによるバルカン受けは紹介していなかった理由です。

なのでバルカン受けっぽいムーブも出来るという意味でまた「108の方が使いやすい」みたいになるかと思いきや、CW100からは肝心の戻りリフレ連携に繋がらない関係上あまり意味がありません。それならばハウス攻めの方が強いからです。なので空横CWが連携パーツにある86なら、と思えば前述のとおりCW80からは展開前に空横CWが間に合わないので着地をカバーさせる効果はありません。
86の空横CWをバルカン受けに使いたくなる状況というのは相手がハウスを遠距離処理した後で突撃してきた時だと思いますがこの状況だとハウスがそもそもバルから遠い場所にある為、相手の直上でハウス展開に合わせて空横CWを出すということも出来ません。

なので結局のところ「20式は遠距離と近距離の切り替えに弱点を持つ」という話に行き着きます。
遠くの相手にCW系を放つ時は次の展開を予測し、とりあえず最低限、設置腕を近場に用意してから放つか、または引き付ける段階においては汎用性の高い横スラCWをメインで使うか、そもそも遠距離ではハウスを使わず、中距離ではバルカンを使わずに戦うか等、するといいです。壁裏で身を守る時は「しっかり壁に密着する」事が意外と大事です。ステージ四隅まで下がったら一旦壁裏にしっかり入り、密着しながら壁抜け攻撃をしゃがみ受けするつもりで強気で横スラCWを出しつつ、ハウスは「一度相手を近距離で凌いで、しっかりと相手の隙を見つけてから」出すというのが一番上手い使い方なのかもしれません。

ちなみに「では片ハウスならバルカンは間に合うか?」という疑問への答えは、ハウスも片ハウスも消費は同じでありCW80ハウスで展開前に40まで回復が間に合わないので同じ事です。

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