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油森家の珈琲ライフ【焙煎編:失敗】

久しぶりのコーヒートークです。今日はコーヒー愛好家が一度はやってみたい自家焙煎について……のはずが、いきなり「失敗」て。
焙煎の様子をnoteにしたためようとしたのですが、noteに書くぞ〜と思いながら作業したせいか、調子が狂ってしまいました。


真っ黒ピカピカの豆、ガツンと深い苦味のあるコーヒー。みんな大好きKALDI(カルディ)の豆でいうと『マンデリンフレンチ』『リッチブレンド』あたりの、深煎りの豆が私の好みです。
(焙煎度合いの解説は、UCC上島珈琲さんのサイトが写真付きでわかりやすいので興味がある方はどうぞ。)

自宅でもグイグイ深煎りしていくのですが……やってしまったんですよ、火を入れすぎて焦がしてしまいました。

コーヒー豆の焙煎は、やめどきの見極めが難しいです。1ハゼ、2ハゼという焙煎の目安になるタイミングがあるのですが(成功編で詳しく説明します)、2ハゼまで焙煎が進むと、そのあとは秒単位で豆の状態が変わっていきます。うっかり焙煎しすぎると黒コゲ。でも、悩ましいことに、早く引き上げすぎると「深煎り」にはならないのです。私は深煎り豆でコーヒーを飲みたぁい。

深煎り愛好家の自家焙煎は毎回がチキンレース。引き際が早すぎては中煎りで終わり、遅すぎては豆が焦げる。そして今回、私は切り上げどきを逃して豆を焦がしました。しょんぼり。

煎り上がったコーヒー豆たちです。

失敗しても焦げた豆と浅煎りすぎる豆を除けばいいんです。
※ 失敗豆は工事現場の石ころに見立てて、子どもたちのミニカー重機遊びに楽しく使わせていただきました。

写真左の山が飲めそうな豆、右端が炭と化した豆、真ん中が火が入りきらなかった浅煎りすぎる豆です。

浅煎りすぎる豆が混ざったままコーヒーを淹れると青臭くなってしまいます。茹でる前の枝豆がコーヒーに混じってた、みたいな。不味そうでしょう。
浅煎りすぎる豆、再度焙煎すれば黒くなります。しかし、以前浅煎りすぎる豆を集めて再焙煎してみたところ、風味が抜けて残念な味になったため涙をのんで廃棄します。ごめんなさい、コーヒー農家さん、商社さん、運送業者さん。あなた方が頑張って私の元に届けてくれたコーヒー豆の一部を私は捨てます……。

そして、焦げた豆よりも浅煎りすぎる豆の方が多い。なぜかというと、火力を上げるタイミング(成功編で詳しく)を間違えたんですね。ちょっといつもよりあせって、フライング気味に高温で火を入れてしまったため幅広くムラがある仕上がりになってしまいました。
ちなみに、私は焙煎を家庭用ピザ窯で行なうという自己流のトリッキーな手法をとっています(成功編で詳しく)。なので上手くいったときでも、コーヒー焙煎機や手網を使って焙煎するよりムラが多くなります。

さて、今回の失敗コーヒー豆、2日寝かせて最初の一杯を淹れました。(煎りたてのコーヒー豆からはガスが出るので、ガスが出切った2〜3日後の方が味が落ち着きます。)
最初の一杯は、何も手を加えないシンプルなエスプレッソで。


… …

美味しいやん!!
中煎り寄りのコーヒーですね。深煎りの味じゃないけれど、全然アリ。飲み始めに感じる透明感のある爽やかな酸味(薄茶色の浅煎り豆)、ふわっと鼻腔に広がる甘み(高温で一気に火を入れたから)、そして余韻としてじんわりとした苦味(焦げる寸前の豆だな)。
これを再現しろと言われたら難しいけれど、今まで焙煎した中でも有数の美味しさに仕上がりました。

失敗は成功の母である   by エジソン

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