「副」大統領候補ディベートまとめ〜何が語られ、語られなかったのか

1度限りの副大統領候補ディベートが先ほど(だいぶ前)終わりました。
明日マイアミに来るはずだったオバマ大統領が、なんとハリケーンのせいで来れないことになり、少しショックを受けていましたが、ディベートが面白かったので、気を取り直して…。

おまたせしました。どこよりも速い(というより誰もやらない)「副」大統領候補ディベートのまとめです!やはり、今回の選挙は候補者にトランプさんがいらっしゃるということで、なんだか副大統領候補のほうがちゃんと政策の話をしてくれました。少しスライドが多くなってしまいまして、すみません。
最後に今回も所感を書かせていただきました。よろしければお読みください。


<所感>
ディベートはおそらくペンス氏の勝利

あ、この話するまえに、実は前回の「大統領候補のディベートまとめ」記事を書いた際に、「どうして赤い衣装を来ていたヒラリー側が青色のスライドで、青色のネクタイをしていたトランプ側が赤色のスライドなんですか?」というご質問をいただきました。
これはですね、民主党(ヒラリー側)のイメージカラーが青色、共和党(トランプ側)のイメージカラーが赤色だからなんです。衣装は毎回色が変わってしまう可能性があるので、党のイメージカラーをスライドにしています。
(が、今回も民主党のティム・ケインが赤色のネクタイで、共和党のマイク・ペンスが青色のネクタイしてきやがったので、なんかもう辛かったです。)

さて、ディベートについて。おそらくディベートは共和党ペンス氏勝利とみた人が多かったと思います。政策論争は正直五分五分かなぁという印象なのですが、何より民主党ケイン氏がどんどんペンス氏を遮って入っていくんですね。
大人げない議論の形が時折見受けられて、「どうした、落ち着け」とこちらが思うことも。
あれー、ティム・ケインってすごい有能な実務家と聞いてたのに…。

と思ったら、どうやら作戦説…

しかし、有識者の多くが討論後クビを傾げます。
「普段のティムではなかった。普段はあんなふうに話さないよ。」
「トランプ氏の発言をかなり攻撃的に繰り返して取り上げていましたが、ティムらしくはないですね。」

ほう、どうやら普段はもっと温厚な人らしい。とそこにネイト・シルバーが意味深なTweetを…。

「変な夜だった。ペンスはディベートそのものに勝利するよう準備したのかもしれないが、ディベート後のディベートには負けるかもしれない。」
というような意味ですね。

そう、これどうやら民主党の用意周到な作戦だったかもしれません。実はティム・ケインは事あるごとに過去のトランプ氏の失言、暴言や過激な政策に言及し、「ペンス、お前はこれをどう擁護するんだ」と迫っていました。ところが、ディベートを聞いている限り、そして全文書き起こしを読んでいても、そのほとんどの場面でペンス氏は擁護に失敗していたんです。

おそらく民主党はこの言質を取りたかった。なぜなら、そもそも有権者はいろんなことを忘れてくれるので、ティムが攻撃的だったこともすぐ忘れてくれます(副大統領候補ならなおさら)。さらに副大統領候補のディベートをしっかり見ているのは、両陣営の支持者と無党派層の中でも一定のリテラシー層が中心です。彼らはペンス氏の「擁護できなさ」を感じ取ったでしょう。

ネイト・シルバーが「ディベート後のディベートに負けた」というのは、これから行われる2回の討論会と選挙キャンペーンを指しています。民主党陣営はペンス氏がうまく立ち回れなかったことを鋭く追及し続けるでしょう。
これが有識者らの読みでした。


彼らはディベートをしながら外交をしていた

二点目。これは今回の安全保障のトピックで感じたことなのですが、彼らは確かに国内向けにディベートをしているのですが、同時にアメリカを支える政治家として国外に向けて外交をしているんですね。
決してロシアや中国、ISISや中東に緩んだ姿勢を見せず、同盟国に対してもメッセージを送り続ける。アメリカはこれからもどんどん強いままだぞという強烈な印象を与えていました。
これは党首討論を聞いていても感じなかったことです。大変勉強になりました。

さて、今週末10月9日(日)(現地時間)には2回目の大統領候補討論会が行われます。その頃には副大統領候補のディベートなんてアメリカ人ほとんど忘れているでしょう。
が、両陣営は今回のディベートを徹底的に利用するはずです。
またまとめますので、ご期待下さい!

以上、現場からでした。@マイアミ(現地は間もなく朝)

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