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学びのサイクルはどのようにしてつくれるのか?

今日は市内で一緒に研究をしている先生の授業を見に行った。
僕らの研究テーマは「つくり手を育てる授業づくり」。
具体的には作家の時間を始めとするワークショップ授業に取り組んでいる。
今日は5年生の社会科を見させてもらった。
授業者は6年目の若手の方。
ワークショップ授業は僕が紹介して取り組み始めた。
『社会科ワークショップ』の本を渡し、そこから自分で考え実践した。


あすこまさんのブログで紹介されていたのでリンクを載せておく。


僕は社会科ワークショップは以前オンラインの学習会で学び、実践は1年間だけ取り組んだ。
それも自分の中ではあまりうまくいったっ手応えなかった。
そんな中で他の人が行う授業を見ることで、何を考えられるのかとても楽しみにしていた。

5年生の情報を単元で取り組んでいた。単元の初めに、今回学ぶトピックを伝え、自分が興味があるところを選択し、調べていくと言う形の進め方だった。
先生の方で押さえてほしいとのキーワードを事前に出しているワークシートを用意していた。
子供たちは既に3単元ほど自分たちで調べて学びを進めると言う形を経験していた。
そのため、多くの子供がパソコンでスライドをまとめている作業をしていた。
子供たちの会話を聞いていると、どうやって発表するのかということを中心に話し合い、検討しているように見えた。

あるグループに聞いてみた
「今回調べているので、情報は扱うときのマナーやルールだったよね。それ調べていて何かわからないとか疑問に思ったことってあった?」
いきなり質問され戸惑っていたが、少しすると
「ウィルスって結局何なんだろう?」
と、1人の女の子がつぶやいた。
そのつぶやきでから他の子も、
「確かにそれわかんないよね。」
と言うような反応を見せ、一瞬盛り上がった。

僕はこの場面に学びのサイクルが回るヒントがあるように感じた。

授業終わりの協議会では、先生の教え方ではなく、どのようにしたら子供がより学べるようになるのかと言う視点で議論をしていた。
子どもの姿としては、プレゼン方法に力を入れているように見えて、テーマ自体を深掘りしていくようにはまだ見えなかった。
しかし、僕らとしてはこの授業の形をチャレンジしている途中として捉えて、話し合うことができた。
子どもたちがより学びのサイクルを回せるようになるためには、どのような選択肢を用意すれば良いのか?どのような関わり方をすれば良いのか、どのような環境をデザインすればいいのか?
これらを考えていくことがワークショップ授業を深めていくヒントになるのではないか。

また、授業者が
「結局、自分が今できるのなんてそんな完璧なものができているわけないし、そこをいろんな人に見てもらってああだこうだ言ってもらえるのが、今すごい自分が伸びている感じがする。それを子どもたちにも感じてほしい。」
と言っていたのが僕の中でのハイライト。
授業者自身が授業について試行錯誤していることを楽しんでいる。
それを子どもたちにモデルとして見せていくことが、子どもたちがよりよく学んでいく姿につながっていくんじゃないかな。

今年度は研究の1年目。
2・3月で成果・課題を整理し、来年度へ向けて問いを立てていきたい。

何より市内の公の研究でワークショップについて考えられていることが嬉しい。
自分の外での学びが、中にもつながってきた。

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