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ジャマイカの衝撃

この記事はアメリカ旅行記の一部です。

JFKからNYCの中心地マンハッタンへ移動するには、空港の各ターミナルを結ぶ新交通システムAirTrainでジャマイカ駅へ向かい、そこから地下鉄New York Metroか、Long Island Rail Load に乗り換える必要がある。

アメリカの土地を踏んだばかりなのにジャマイカに行かされるとは妙な話である。ジャマイカ駅に着き、乗り換えの電車のホームを探していたら、タクシー運転手が声をかけてきた。私の英語力では彼がなんと言っているかは分からなかったが、客引きには違いないだろう。彼はアフリカ系で、よれた服を身に着け、鼻水を垂らしていた。

その後、彼のようなその日を必死に生きているアメリカ人は何度も見かけることになるのだが、私にとってはこのタクシードライバーとの遭遇がアメリカでの原体験となった。世界一の経済大国の繁栄の陰をリアリティをもって感じた。

心のなかで彼の助けになれず申し訳ないと思いつつ、拙い英語で、電車に乗るんだと告げ、私はマンハッタン方面へ向かうLong Island Rail Loadに乗り込んだ。下車駅はペンステーション。しかし、私の日本語版Google Mapでは正式名称のペンシルバニア駅と記載されており、車内の行き先案内表示の電光掲示板と食い違い混乱した。ペンステーション=ペンシルバニア駅だろうと推測したところで、ペンシルバニアはニューヨークだったのか?という疑問が浮かびググった。私が知っていたペンシルバニアは州の名前で、ペンステーションとは無関係だった。

ジャマイカといい、ペンシルバニアといい、空港を出て経由する駅の名前が他の地名と被っているため、旅行者の混乱を誘う。JFKに初めて降り立った者なら誰もが経験する洗礼である。

(つづく)

📷 Photo: Fujifilm XT-30 + TTArtisan 35mm f/1.4 C 

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