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【本紹介】年齢によって感じ方が変わる短編小説



8月に入ってすぐに読み終わった本は友人に勧められた「月の上の観覧車」



年齢が若い人が見ると、まだ見ぬ果てしない未来のことを、年齢が主人公と近い人が見ると、懐かしく思い出に浸るような作品だと思った。


短編集であるこの小説はそれぞれの主人公の過去への悔いや思い出の振り返りや、たくさんの人たちの人生の一部を見せてもらった。


8作品の中で1番好きだったのは「レシピ」
過去に付き合った人たちを思い出しながら、前向きに未来を見据える主人公の話。

たしかに、誰かのために作ったご飯って時間が経っても思い出されるなあと共感した。
相手のために思って考えて作ったからこそ、記憶に残っているのだろう。


今のところわたしに後悔していることはないけれど、この本を読んでいたら、「もしあのとき」と「もしも」のストーリーを考えさせられた。


きっと、40代、50代、60代…
年齢を重ねれば重ねるほど、この本の内容の捉え方は変わると思う。


その時にまた見ることがあれば、何歳になっても悔いのなかった人生だったなあと思えるように歩みたい。

この作品は「人の死」がキーワードになるような物語が多いように感じた。


人生の大きな出来事をきっかけに過去を悔いたり、思い出したりするのだろうな。

私は思い出した時に笑顔でありたい。
思い出されるときも笑顔でありたい。

悔いなく生きよう、と思うのは簡単だけど、実行するのは難しい。

何歳の人が見ても、いろんな感じ方ができる作品で、おすすめです!

友人は読み終わった後はほっこりしたと言うけれど、私はいろいろ腑に落ちなかった部分があった。
何年ごかにまた、読める日が来れば、また違う感じ方なのだろう。

友人は同い年だけど…。


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