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【高校情報2】SNS・ソーシャルメディア/コミュニケーション手段の歴史と多様化(学習3)

授業動画 コミュニケーション手段の歴史と多様化(学習3)

情報Ⅱ動画教科書

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先に問題です。
現在はスマートフォンなどのツールで、遠くの人とも簡単にコミュニケーションができます。
大昔のコミュニケーション手段として、物を焼くことで煙を上げ、それを離れたところから確認することによって、情報を伝達する手段のことを何というでしょうか。
正解は動画内で説明していきます。

今回は、コミュニケーションの歴史、コミュニケーション手段の変化が社会や人に与える影響などについて解説していきます。
 
まず、コミュニケーションというのは、「お互いの気持ちや意見などを、言葉などを通じて相手に伝え合うこと。」

コミュニケーションを成り立たせるためには,情報を伝える側である「送り手」と,情報を受け取る側の「受け手」が存在する必要があります。
送り手は情報となるデータを収集し,相手に伝わるように構造化して,編集し,受け手が理解することで、コミュニケーションが実現されます

コミュニケーションの分類方法として3つのモデルに分ける考え方があります。
「対人コミュニケーション」は、特定の相手を限定した個人対個人のコミュニケーションのことです。

次に、「集団コミュニケーション」は,限定された小集団レベルのコミュニケーションです。

さいごに、「マスコミュニケーション」は、不特定多数に対して行われるコミュニケーションです。
モデルにより受け手の対象規模は異なりますが,どのモデルにおいても,送り手が意図したメッセージを受け手が正しく理解ができるよう,活字などの言語的コミュニケーションや 表情などの非言語的コミュニケーションを用いて工夫して伝えることが重要となります。

コミュニケーションを行う場において,送り手・受け手の間に生じる相互の関係性,それぞれの背景情報となる状況や出来事の関係性をコンテクスト(文脈)といいます。

たとえば、同じ言葉であっても、背景となる出来事次第で,言葉の意味も異なってきます。
逆に背景を丁寧に押さえれば,必要最小限の情報だけで,抜群の効果が出たりもする。
つまり,コミュニケーションとは,送り手は受け手が正しく理解できるように伝えることが重要で、相手に伝わる適切な手段を選ぶことも大切になってきます。

――
今度は、コミュニケーションの歴史 情報技術の発展に伴うコミュニケーション手段の多様化について説明していきます。

大昔は遠くの人にものを伝えるには、口伝えや のろしを利用したものでした。
のろしは、物を焼くことで煙を上げ、それを離れたところから確認することによって、情報を伝達する手段のことです。

その後,文字が誕生し,文字を「もの」に記してやり取りするようなコミュニケーションも行われるようになりました。例えば,メソポタミアでは楔形文字を粘土板に,古代中国
では漢字を木簡,竹簡に記し,相手にそれを届けることで,遠くの者とコミュニケーションを可能としました。
その後,飛脚などを利用した通信が日本を含め多くの国で行われていった。

木簡 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%A8%E7%B0%A1
竹簡 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%B9%E7%B0%A1
飛脚 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%9B%E8%84%9A

日本においては、1800年代後半に郵便が始まり,比較的安価に遠くの者とコミュニケーションが可能となりました。
そして、1900年代に電気信号を利用した通信である電話のサービスがはじまりました。
電話は、全国規模での整備がなされ,各家庭に設置されるようになり,日本中で利用ができるようになっていきました。その結果,遠く離れた人とも声によるコミュニケーションが可能となった。
その後,1980年代後半に携帯電話サービスが開始され、1990年代後半に家庭でのパソコンの利用者が増加し,インターネットによるWebブラウジングや電子メールを利用する者が増え,インターネットを通じたコミュニケーションがなされるようになりました。
その後,携帯電話によるインターネット接続サービスが始まり,個人によるインターネット利用が一層,活発に行われるようになった。
 
また,2000年代になるとカメラ付携帯電話が普及し,電子メールを利用した写真の送受信が行われる機会も増えていき,電子メールは文字列のやり取りだけではなくなっていった。
 
同じ時期にSNSやブログサービスも開始され,電子メールとは違ったコミュニケーション手段として利用されるようになった。
 
 
個人や企業が情報を発信・共有・拡散することによって形成される、インターネットを通じた情報交流サービスの総称をソーシャルメディアといいます。

SNSは、Social Networking Service(ソーシャルネットワーキングサービス)を略したもので、コミュニケーション(人同士の繋がり・関係性)要素が強いソーシャルメディアのことを言います。

ソーシャルメディアの中にSNSが存在するイメージです。
ぐるなびのような口コミサイト、掲示板はソーシャルメディア、双方向性が強いLINEなどはSNSになります。
ただ、私が調べた限り、具体的なサービスの線引きが難しくたとえば、YouTubeをソーシャルメディアに分類しているサイトもあれば、SNSの中に分類して解説しているサイトもありました。
 
 
2018年の世帯における情報通信機器の保有状況を見ると,スマートフォンが最も保有されており79.2%,次いでパソコンが74.0%,固定電話が64.5 % となっています。
 
2008年は、 固定電話が90.9%,パソコンが85.9%となっており、スマートフォンの普及に伴い固定電話の普及率が年々減っていっていることがグラフより読み取れます。
 

https://www8.cao.go.jp/youth/youth-harm/chousa/net-jittai_list.html
令和3年度(2021年度)の内閣府の資料を基に、青少年のインターネット利用状況について見ていきます。
令和3年度のインターネット利用率は、小学生96%、中学生98.2%、高校生99.2%
と、ほぼ全員がインターネットを利用しています。
また、青色のスマートフォン利用の推移をみると、高校生は98.7%がスマートフォンでインターネットを利用しており、小学生、中学生も年々増加傾向にあります。

令和3年度⻘少年のインターネット利⽤環境実態調査 調査結果(速報) (cao.go.jp)
https://www8.cao.go.jp/youth/kankyou/internet_torikumi/tyousa/r03/net-jittai/pdf/sokuhou.pdf

青少年の平日1日当たりのインターネット利用時間は、高校生約5時間31分と前年に比べて1時間も増加しており、全世代で増加傾向がみられます。

内閣府の令和三年度 主なソーシャルメディア系サービスなどの 利用率の表になります。
全世代において、YouTubeで動画を視聴している人、LINEで連絡を取り合っている人の割合が非常に高いことが分かります。

000831290.pdf (soumu.go.jp)
https://www.soumu.go.jp/main_content/000831290.pdf
表 5-1-1【令和3年度】主なソーシャルメディア系サービス/アプリ等の利用率

また、インターネットの利用内容として注目したいのは、勉強で利用するという割合が年々大きく増加してきています。
Google検索での知りたい情報の検索、このYouTube動画の活用など勉強スタイルも近年大きく変化してきていることが伺えます。

https://www8.cao.go.jp/youth/kankyou/internet_torikumi/tyousa/r03/net-jittai/pdf/sokuhou.pdf
令和3年度⻘少年のインターネット利⽤環境実態調査 調査結果(速報) (cao.go.jp)

ソーシャルメディアは、私たちの生活でなくてはならないものになっていますが、しかし、人間関係でのトラブル・悪意を持った者による犯罪が行われていることも事実としてあります。
メッセージを疑問形にするはずが、はてなを付けないだけで肯定系になってしまい、仲間はずれになった。

写真を送ったら態度が急変して、脅迫された

ネットで知り合った相談相手に会いに行き、そのまま連絡がつかなくなってしまったなどがあげられます。

【引用】総務省 インターネットトラブル事例集
https://www.soumu.go.jp/main_content/000707803.pdf
. 日ごろよく使うSNSの“プライバシー設定”を行い
・SNS利用の範囲を明確にする
・インターネットだけに頼らずに、家族や先生心を許せるリアルな友人に相談するなど
自分自身を守るためにできることを行うことも重要になってきます。

総務省のインターネットトラブル事例集 
https://www.soumu.go.jp/main_content/000707803.pdf
000707803.pdf (soumu.go.jp)

このようなSNSを利用した犯罪に対する法律も時代の変化に合わせて制定されて行っています。
・ストーカー行為等の規制等に関する法律は、2000年5月24日に公布されました

・インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律(通称:出会い系サイト規制法)は、出会い系サイトなどによる年少者福祉の阻害の防止の法律で、2003年6月13日に公布されました

・青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律(通称:青少年インターネット環境整備法)は2008年6月18日に公布されました。

・私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律(リベンジポルノ防止法)は、2014年11月27日に公布されました。

今話してきたように、コミュニケーションの方法は時代の流れと共に変化し、インターネットの普及とともにより早く多くの人と手軽にコミュニケーションをとる方法が生み出されてきています。
デジタル社会を生きていく上で、それらを安全に活用していく能力の向上も同時に求められます。

今回のコミュニケーション手段の多様化の単元は以上になります。
最後までご視聴ありがとうございました。

【キーワード】

コミュニケーション、コンテクスト(文脈)、狼煙(のろし)、SNS、ソーシャルメディア、出会い系サイト規制法、青少年インターネット環境整備法、リベンジポルノ防止法

【引用・参考文献一覧】

文部科学省 教員研修用教材
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/mext_00742.html
https://www.mext.go.jp/content/20200609-mxt_jogai01-000007843_002.pdf

出版各社 情報Ⅱ検定教科書(キーワードを抽出)

木簡 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%A8%E7%B0%A1

竹簡 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%B9%E7%B0%A1

飛脚 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%9B%E8%84%9A

令和3年度⻘少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報) (cao.go.jp)
https://www8.cao.go.jp/youth/kankyou/internet_torikumi/tyousa/r03/net-jittai/pdf/sokuhou.pdf

総務省 表 5-1-1【令和3年度】主なソーシャルメディア系サービス/アプリ等の利用率
https://www.soumu.go.jp/main_content/000831290.pdf

総務省のインターネットトラブル事例集 
https://www.soumu.go.jp/main_content/000707803.pdf

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