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教員か一般企業か、新卒での選択

最初の投稿に対して予想以上の反響をいただき、驚いています。そして書くことへのモチベーションもさらに上がってきました。

今回は新卒での就職について書いてみたいと思います。


大学生活

 大学では応用化学科を専攻していました。さまざまな材料のもとになる物質に関する学問です。プラスチック、金属、セラミックスなど様々な物質を扱い、就職先としては化学・繊維メーカー、電機メーカー、自動車メーカーなどが多いですね。

 私は高校生の頃から環境に優しいモノづくりに携わる研究がしたいなと思っていました。今でこそSDGs、気候変動、サステナビリティなど一般的になってきましたが、当時(2000年前後)はそのような問題が大きく取り上げられることはほどんどなかったように思います。

 大学での学びは実験も含めてとても楽しかったです。化学の奥深さに魅了され、進路は大学院一択でした。

 一方で大学一年生から始めた塾講師のアルバイト。教えること自体は好きでしたし、楽しそうだなと思って始めました。その時は教員になりたいとは全く考えていなかったのですが、生徒からの評判が良く、塾長からも「教員に向いているのでは?」と言われ、自分の中でも手ごたえがありました。

 大学4年生から研究室に配属になり、研究に専念するため塾講師のアルバイトはここでやめることにしました。進路も大学院一択だったのですが、せっかくだから教員免許を取得しておこうと思い、大学4年生から大学院にかけての3年間で変則的ではありますが、教員免許を取得するための単位を履修することに決めました。

研究室での活動

 研究活動は朝から晩まで没頭しました。そして夜間などに教員免許を取得するための講義を受けたりしていました。これはなかなか大変でした。研究は自分が思い描いていた研究分野ではなかったものの、必死にこなしました。国内外で10回以上発表させていただき、貴重な経験になりました。
 
 ですが、毎日研究室の仲間と話すことはあってもモノや自分と向き合う時間が中心の生活はどこかもの足りない・・・。自分は人と接することも好きなのだと改めて感じました。

就職活動

 就職活動を意識しなければならなくなった時期、一般企業の研究職か、理科の教員かで迷っていた時期がありました。この悩みに的確な助言をしてくださったのが、研究室の教授でした。

 その助言とは、「教員は免許があればいつでも受験すればなれる。企業の研究職をやってみて、それでも教員になりたければなればいいのではないか。一般企業を経験した教員にしか語れないこともあるはずだ。」

この言葉で、私は新卒では一般企業への就職を決めました。

教員か一般企業かで迷っている方へ

 教員か一般企業かで迷っているならまずは一般企業をオススメします。
 理由は、先述の通りです。教員はいつでもなれます。しかも近年は人気がなく倍率も下がっていますし、社会人枠などを設けている自治体も多いです。教員から一般企業は難易度がはるかに高くなります。

 他にも、一般企業は入社後の研修が手厚く、ビジネスマナー、仕事の進め方など基礎からしっかり育ててくれます。ビジネスの仕組みや社会の構造など肌で感じることができます。将来的に教員になることを決めていて、敢えて一般企業で働く期間をつくるのもありだと思います。

 今は教員の世界にいますが、いろんな教員と話していると、新卒からずっと教員の方と、企業勤めの経験がある教員はすぐにわかります。

 企業の経験があると、生徒に語れることが多いですし、説得力も違ってきます。教員あるあるですが、「社会に出たら通用しない」って生徒にいう「社会」を知っているかどうかです。

 もちろん、新卒から教員でも素晴らしい方はたくさんいらっしゃいますよ。でもそういう方は常に自己研鑽をしていらっしゃいます。

次回は、一般企業から教員への転職を決めた理由を書きたいと思います。

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