見出し画像

寺田和代「本と歩く アラ還ヨーロッパひとり旅」 第2回 ジョージア篇(0)

ジョージア篇(0)
旅のはじまり


北にコーカサス山脈、西に黒海、東にカスピ海……。
2015年にロシア語由来のグルジアから名を変えた国ジョージアは、国名のみならず周囲の山や海の名にもかなたから夢のように旅情を誘う響きがある。

実際遠い。
日本からの直線距離では欧州の主要都市より近いとはいえ飛行機の便数は限られ、乗り継ぎも悪い。アラ還ともなれば、この人生で一度も見ずに終えることになるものの膨大なリストに収まりかけていた。

それが一転したのは旅をめぐる世界的な状況変化による。

コロナがあり、ロシアがウクライナ侵攻をし、気候変動による深刻な自然災害が世界中で多発した。日本の実質経済は冷え込み、自国通貨の価値は下がる一方。自分ではどうにもならない理由で、渡航旅のハードルは劇的に上がりつつある。

若ければチャンスを待つ時間があるし、資金に余裕があれば円安も物価高も旅をあきらめる理由にならない。
どちらもない初老世代の旅バカに残された猶予はわずか。
発とう。
今ならまだ発てる。
どうせなら諦めかけていた憧れの国へ…。

旅のお供3点セットは、
手作り旅ノート、ガイドブック「lonely planet」web版、パスポート

→(次)ジョージア篇(1)ピロスマニと文学とワインとコーカサス 

←寺田和代「本と歩く アラ還ヨーロッパひとり旅」マガジン top
←寺田和代「本と歩く アラ還ヨーロッパひとり旅」総目次

【編集部より】・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ジョージア篇」全22章((0)~(18)+ブックガイドコラム3本)を、
3回に分けてお届けします! 
前編(2023年12月13日)は、(0)~(7)まで。首都トビリシの散策をおたのしみくださいませ!
中編(2023年12月20日)は、(8)~(13)とブックレビュー本でございます! シグナギ探訪と文学案内をどうぞ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【著者プロフィール】

寺田和代(てらだ・かずよ)
立命館大学卒業後、会社員を経てフリーライター・エディター。
女性誌、文芸誌、総合誌などの取材・執筆、単行本の企画・制作に携わる一方、2000年に社会福祉士資格を取得し、高齢者介護の分野でも取材活動を続ける。
単著に、長年の欧州ひとり旅の経験を元に中高熟年女性が安全・リーズナブル・自分らしく海外ひとり旅を楽しむガイドブック『Soliste[ソリスト]おとな女子ヨーロッパひとり旅』Soliste[ソリスト]おとな女子ヨーロッパひとり歩き』(ともにKADOKAWA)ほか、最新刊『きらいな母を看取れますか? 関係がわるい母娘の最終章』(主婦の友社)

著者(今回の旅ではないです、フランス、ルーアンにて)


←寺田和代「本と歩く アラ還ヨーロッパひとり旅」マガジン top
→(次)ジョージア篇(1)ピロスマニと文学とワインとコーカサス 

*****


このページの文章・写真の著作権は著者(寺田和代)に、版権は「編集工房けいこう舎」にございます。無断転載はご遠慮くださいませ。
もちろん、リンクやご紹介は大歓迎です!!(けいこう舎編集部)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?