VRChatでお悩みを聴いてみて
「お悩み相談室」を始めて半年ほど経過したので、ここまでの振り返りをしてみたいと思います。相談は週に1件あるかないか程度。依頼はTwitterのDMで受け取ります。大半が”人間関係の悩み”なのは実社会と変わりません。
基本的に「話を聴く」だけ。アドバイスはしない、というかできません。ただ、疑問に思ったことは質問してみたり、自分だったらこう考えるかも。僕にもこういう経験があります、くらいは話します。
相槌を打つ暇もないくらい、堰を切ったように話してくれる人もいれば、ぽつりぽつりと、雨どいから滴る水のように、ゆっくり話してくれる人も。相談者がどんな人でも、耳を傾けたい。そう思いながらも、やはり難しいと感じることもあります。
稀に、トラブルの原因は相談者本人の言動では?と思ってしまう場合も。とは言え、指摘したところで、それはただ相手を傷つけるだけ。あくまでも耳を傾けることに集中します。
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時間は、短くても”1時間”は聴きます。最長で”4時間”ほど聴いたことも。時間が長ければ、相手は勿論、自分も疲れます。それでも、話したいことがなくなるまで付き合いたい。プロカウンセラーではないので、時間だけでも満足してもらいたいと思うのです。
カウンセラーの資格も取ってみました。民間資格なので、さほど難しくはありません。様々な理論やアプローチを知るのは勉強になります。ですが、知識の多寡より、目の前の相手にどこまで寄り添えるか。そちらの方が大切なのかもしれません。
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そもそも悩み事は、身近な信頼できる人に相談できれば理想的ですよね。でもそう都合よく、いつでも頼れる人がいるとは限らないし、VRならではの難しさもあるようです。
VRChatの”文化”や、実際にプレイしないとわからない”感覚”もあります。悩みを話したとしてどこまで伝わるか。「ゲームの話でしょ?」みたいに、あしらわれてしまうことも。
それならプレイヤー同士、自分のフレンドに話せばいいかもしれません。でもフレンドには負担を掛けたくないとか、相談することで別のトラブルに発展するケースを恐れる人もいます。
悩みを聴いてほしい。VRChatのことを知っていて、フレンドでもなくて。プロカウンセラーじゃなくてもいい。そんなニッチな需要に応えられたら。言ってみれば、”すき間産業”みたいなものなんです。
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誤解を恐れずに言えば、僕は多分、悩みを抱えている人が”好き”なのだと思います。悩んで、苦しんで、それでも何とか前に進もうとする人に魅力を感じてしまう。応援したくなる。
その気になれば「悩まないこと」だって選べるのに。相手のせいにして、自分は悪くないって開き直ってしまえば楽だろうに。そうわかっていても、それができないから悩むのでしょう。
悩みを聴くことで、その人の荷物を少しだけ持ってあげたい。自分自身、悩みがないわけじゃないけど。むしろ、悩んでいるのは自分だけじゃない。そう感じることで、僕自身が救われているのかもしれません。
*現在もお悩み相談は募集しております。どうぞお気軽にご連絡ください。
撮影ワールド:とらおのお悩み相談室 -Torao's Consulting Room-
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