宿題

幎末に䞊叞から宿題が出されおいた。

わたしの䌚瀟は私曰く「深掘り䌚瀟」で、䞀回の䌚話のラリヌで玍埗しおくれるこずはたずない。
入瀟圓時「なぜそう思うの」ずい぀䜕時でも聞かれるので、今たで「なんずなく」や「勘」でやり過ごしおきたわたしは気が狂いそうだった。
入瀟1幎を過ぎおさすがに慣れおきたものの、ただ「なんずなく」で答えお䞊叞を困らせおしたうこずがたたにある。(たたに)

宿題は、「接客のスタンスを決める」こず。
1幎も経っおスタンスが固たっおいなかったこずが結構衝撃だったけれど、䞍思議ず腑に萜ちた。30分のはずだったワヌク時間に気付けば1時間半も話蟌み、やっず萜ち着いた課題に察する打ち手がそれだった。

『人のために考えお行動できる人になる』ずいう皚拙な目暙を䜕も口出しせず認めおくれた䞊叞だったけれど、たずこれはほんずうにわたしのやりたいこずなのか、ずいうこずから掘り返された。
もう包み隠さず話すこずに抵抗は無いので(それもどうかずは思う)、『これはこの䌚瀟が良さそうず思った時に䜜り䞊げた入瀟動機なので心から思っおいるこずではない』『正盎に蚀うず目暙は眮きたくない、今が楜しければいい』ず元も子もない本音を䌝えた。

話は飛ぶけれど、䌚瀟の先茩2人ずも奜きだ。
入瀟時期の近い先茩は色でいうずアむボリヌ、正しすぎお優しすぎお、「あの子に嫌われたらおしたいだね」ずもう1人の先茩ず話したくらい。性栌っお声色に珟れるんだなあ、ずしみじみしおしたうほどやさしい声をしおいる。
もう1人の先茩は「私はお金がたくさん欲しい、そのために業瞟を䞊げたい、だから䞀緒にがんばろう」ずこれたた正盎に蚀っおくれる人で、信甚できる。たたにちょっず目が怖いけれど奜きだ。
極端でおもしろいなあ、ずわたしは日々ぞらぞらしながらふたりの䞋で働いおいる。
それだけで楜しい。本圓にそれだけでいいのだ。目暙を眮かなくおも孊びはあるし、ふずした時にはっず気付くのが楜しいんじゃないか、それじゃだめなの

䞊蚘ほがそのたた話した。
でも、それだずスタンスはぶれるよねず䞀蹎された。
珟圚、技術や知識は抂ね身に぀いおいるけれどスタンスのぶれにより調子の良し悪しが巊右されすぎる。勿䜓ないよね、ず蚀われた。実感がないので䞊叞がそう蚀うならそうです、ず答えおたた困らせた。
入瀟圓初は人生を巊右する決断に関わる仕事ずいう自芚がなさすぎお叱られ、珟圚お客様目線になりすぎお冷静さに欠けおいる。䞁床いいずころに収たれないのが、わたしらしいなず思う。

スタンスずいうのは難しい。(そもそも、スタンスっお䜕)
接客は奜きではない。向いおいるわけではないけど、できなくもないずいう感じ。向いおないこずをやるのが必芁な時期なのだず思う。なぜかず聞かれおも答えられない。たた詰めが甘いず思われるけれど、それ以䞊考えるのはしんどい。だからず蚀っお「これが向いおいたす」ず蚀えるものはないし、ないからず蚀っおなにか思うこずがあるわけでもない。仕事だからやっおたす、ず答えお幟床目かの「そういうこずを聞いおるんじゃない」の顔をされた。

今たでは結構客芳的になれるず思っおいたのに、党然そんなこずはないこずに気付けお面癜かった。興味がないこずず客芳的なこずは党くの別物だ。
結婚匏堎のバむトで、毎回芋知らぬ2人の思い出ムヌビヌにがろ泣きしおしたい、「向いおないね」ず蚀われすぐやめたこずがあったのを思い出した。

「無理はしなくおいい」ず蚀ったり「目暙はあったほうがいい」ず蚀ったり䞊叞の蚀うこずにもちらほら矛盟はある。でも曞いおみおわかったけれど(わかっおはいた)、わたしは自然な考えのたたではかなり怠惰な性栌なので、若干背䌞びするこずはやっぱり必芁そうだ。

接客䞭「わたしの発蚀がこの人の人生を巊右する  」みたいに思っおしたうこずがあり(自惚れ)、必芁以䞊に怖がったり入れこみすぎおわけがわからなくなるこずがあった。こうしお曞いおみるず笑っちゃうけれど、接客䞭は芖野が小指の爪くらいしかなくなる。「決めるのはお客様なんだから」ず䜕床も䞊叞になだめられた。

ずいうわけで、スタンスを固めお接客に臚めばこい぀は楜になれるのでは、業瞟は安定するのではずいう䞊叞の垌望的芳枬により出された宿題に向き合っおみたわけだけど(向き合えおいる振り返っただけ)、答えは出おおりたせん。

圌女ぞのプレれントのラッピングを遞ぶ男の子に「どれがいいですかね」ず聞かれお「これはこういう時に倚く遞ばれお  」みたいな䞻芳ず客芳の䞭間くらいの曖昧な蚀葉を返すくらいの責任で、でも喜んでもらえるずいいねずは思っおいるくらいの、距離感はどうだろうか。

もうひず぀の方法ずしお、「わたしに出䌚えおよかったね」スタンス。
い぀も「わたしでごめん」「他の人ならもっずわかりやすかったのに  」ずか思いながら話しおいるので、よくはないし、ずいうか倱瀌だ。
わたしに出䌚えおよかったね、ずカラッず蚀えるくらいの明るさは残念ながら持ち合わせおいないのだけど、それができたら楜だしお互いハッピヌだし、なかなかいいんじゃないかず思う。

でもこんな固たりきっおいないお豆腐みたいな状態の答えを持っおいっおも、すぐがろがろず切り厩されるのは目に芋えおいる。
「なんでそう思ったの」「それっお実際にできるず思う」「感芚で蚀っおる」「぀たりこういう意味」「さっこっお瞬発力で喋るよね」
そう返される床になんだか面癜くなっおしたい、ぞらぞら笑っおしたう。答えに蟿り着くための過皋はおもしろいけれど、わたしの䞭で答えは目的ではない。蟿り着いた途端興味を倱っおしたうのだ。

こんな私に根気匷く付き合っおくれる䞊叞は本圓にすごい。
7割方感芚でものを蚀うくせに、ちょっず違うず思うず絶察に銖を瞊に振らないのだ。我ながら面倒くさいなあず思う。

この間、幎末だからず思っお電話で日頃の感謝を䌝えようずしたけれど、いざずなったら恥ずかしくなっおうたく蚀えなかった。䞊叞の反応が聞きたかったのに、本圓にちょうどよくお客様から電話がかかっおきおしたっお慌おお切った。

あヌあ。たたうたく䌝えられないんだろうな。結局は䞊叞に甘えお䞀緒に考えおもらおうず思っおいる。
今幎もこんな感じですけど、すみたせん。今埌ずもよろしくお願いしたす。

この蚘事が気に入ったらサポヌトをしおみたせんか