言葉が上手な人っていいなあ、かっこいいなあ。

大人になったらもっと自分でも納得して、しっくりくる言葉で物事や感情を表現できると思っていた。大人になったらできると思ってたシリーズ第◯◯弾……。

映画を観た感想が、「胸がブワーってなった」好きなアーティストのどこが好きなのか、「声がなんかいい感じ」など。これに納得しているわけでも考えるのを放棄しているわけでもない(ちょっと面倒くさいのはある)。ぐわぐわした感じをなんて言えばいいかわからずにもどかしい思いをしている。もっと言葉を知っていればいい話？

幼い頃から本はよく読んだし、今も好きだ。最近母と話していて気付いたが、本の読み方も人それぞれなのだ。真面目に文字を追って、考えながら読み進めるタイプが母。段落や文章の大事そうなところをかいつまんでびゅんびゅん読み進めるのが私(読むのめちゃ早い)。どっちがいいとかいう話ではない。

難しい単語や素敵な文章表現は山のように目にしているはずなのに、さらさらと砂のように溢れていってしまった。自分の言葉の引き出しに入っていない。かろうじて入っていたとしても、いい具合にその引き出しを見つけ出せていないのかもしれない。

わたしはたぶん感覚型だ。ものごとを感覚で捉えるので、言語化して伝えるのが苦手だ。それと言葉が下手なのは結びつくかわからない、けどたぶんそうだ。

それがよくわかったのが楽譜、台本への書き込み。はじめは真面目に書き込んでいたけれど、言葉から読み取れるイメージがその時と異なると同じようになぞることが出来ないからいらいらするし、いつまで経ってもその時の正解には辿り着けないのでやめた。未来の自分に伝えるのも上手くいかない。ていうかなぞろうとしてること自体野暮だ、やーめた。

感覚型と論理型があるとすれば、論理型の言葉が上手な人に憧れる(感覚型の言葉が上手な人と区別はあまりついてないけど、なんとなくのイメージ)。どうやったってそちら側には行けなそうだけど、知りたいし、頭の中を覗いてみたい。

言葉を覚えたての3歳児のようになぜなぜと質問を繰り返して、自分の中の引き出しに目一杯その論理を詰め込みたい。なんなら論理型の人じゃなくてもいい、とにかくその表現に辿りつく過程や理由が知りたい。ここでポイント、知りたい詰め込みたい、だけなのだ。引き出せるかどうかはそんなに重視していない(あれ？)。他人の才能なんてどうやったって手に入りません。

なにが言いたくて書き始めたのかもわからないので先に詰まってしまった。

そういえば、iPhoneの言語設定を英語にしている人はいませんか？(あれを見られるたびに英語出来るの？とか勉強してるの？とか聞かれるのに辟易している、できません)

日本語だとわかる情報量が多すぎて疲れるんですよね、だからよくわかんない英語にしてると、情報量がちょうどいいんです。最近わかってすっきりした。もし英語が堪能だったら韓国語とかなんたら語とかにしてます。たぶん。

無理やり話を戻すと、言葉との親和性をもうちょっと高く出来れば、いいんじゃないかなと思います。どうやってやるかはわかりません。

淡白な言い方をすると単にセンスの有無なのかもしれない。残念、どうにもならない。でもなんとかならないかな、ぼーっとしすぎているのがたぶんよくないのだ、きっとそう。アンテナを張ろう。これは何年か前にもどこかに書いた気がする。アンテナ、あんまり張れてないんだろうな。どうやって張るかもやっぱりよくわからない。

言葉が上手な人、かっこいいよなあ。言葉を紡ぐのが上手な人もかっこいい。切り取る場面がわたしの何倍もはっきりとした輪郭で、色鮮やかで、スローモーションのような……そんな風に見えているのかな、と想像してみたりはする。わたしもいつか自分の言葉で、納得する言葉で伝えられるようになったら、かっこいいじゃない、と褒めてあげたい。