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激ヤバ運ゲー個別指導塾のリアル。学習塾は大手がいいぞ

今回は私の塾講師としての経験を書こうと思う。


簡単な紹介

私は大学生になってから2年ほど学習塾の講師をしていた。
東進や河合塾などといった大手ではなく、割とマイナーな個別指導塾だ。

小学生から高校生まで教えていたが、メイン層は中学生だった。
基本的には先生1人に対して生徒が2人つく、個別指導塾ではオーソドックスな指導形式の塾である。

これだけ見れば普通の塾だが、講師であった私から見て、正直あの塾に金を払う価値はあんまりなかったと思う。

この記事私が勤めていた塾をこきおろすが、具体的な名前は出さない。
名前を出すと怒られる可能性もあるからだ。
そのため、この記事では私が講師を務めていた塾をK塾とする。

客観的に見てヤバイ点

1.先生の質が超運ゲー

個別指導に関わらず、授業の質は講師によって決まると言っても過言ではないと思うのだが、大手でない塾では講師の質がめちゃくちゃ運ゲーである。
これに関しては具体例を出そう。

私が高校の頃通っていた大手の塾では、アルバイト講師の学歴は最低でも偏差値50後半の大学生だった。
具体的には関関同立以上だ。(関東だとMARCHくらい?)

それに対して、私が講師を務めていた塾の講師の学歴は、最低で偏差値40前半の大学生だ。
偏差値40台の大学名はぱっと出てこないので、気になった人は検索してみてほしい。

もうお分かりだろうが、K塾では講師が偏差値40前半の大学生の可能性すら存在する。
もちろん高学歴と言われる大学に通っている大学生も働いているので、運が良ければその講師に教えてもらえる。

この先生ガチャにおいて、SSRとはいかなくともSR以上を引ける確率には、大手とそうでない塾では大きな差があるのだ。

賢い人(この記事の場合は高学歴の先生)が必ずしも教えるのがうまいわけではないというのは巷でよく言われる話であるが、それは本当である。だが、それはほんの数%に過ぎない。

逆にあまり賢くないからこそ分かりやすく教えられるという論理で話をする人もいるが、それはほぼ成り立たない
よって基本的に講師は高学歴に越したことはない。

2.授業準備は5分

先ほどの話と関わる内容だが、K塾では授業準備の時間に給料は出ない。
そのため、K塾の先生は授業準備をしない。
授業は9割見切り発車だ。
最悪、授業が始まってから10分ほど今日は何をしようかという話をしているレベルだ。

私が教えていた生徒に申し訳ないが、私もそうだった。
授業報告書に授業で何をしたかが書いてあるので、出勤したら前回の分をぱらぱらとみて授業準備は終了である。
この時間なんと5分である。

3.教材の使い方を知らない講師たち

上記で述べた通り、講師たちは授業準備、または教材研究に時間を割かない。授業準備に時間を使わない講師は教材に合わせた授業の進めかたなど考えていないため、教材はゴミになりやすい。

ちなみに私もこのタイプだった。
その時に使っていた英語のワークが、教科書と併用する前提のワークであることに気づき、教科書を併用しながら授業し始めたのは私が塾講師になってから1年経った頃であった。

4.無意味な特別講習

これは例えば夏期講習や冬期講習など、長期休みの期間に行われる講習のことを指している。
これらを無意味と言う理由は次の4点だ。
・無駄に回数が多い
・教材の内容が薄い
・日程を詰め込み過ぎ

無駄に回数が多い
この原因は、苦手な単元の授業を2回も3回も行うからである。
正直、あのやり方で苦手を克服した生徒は見たことがない。

また、K塾において同じ単元を何周もする意味が薄かったのは、担当の講師が変わりやすいという理由がある。
前回の進捗を十分に引き継げていない状態で別の講師が授業を行った所で、1回目のやり直しにすぎないのだ。

教材の内容が薄い
特別講習のテキストは、学期ごとの総まとめであることが多く、数か月かけて学ぶ内容を数十ページにまとめてある。
ちなみに、K塾で使っていたテキストは、1単元を4~6ページにまとめていた。

ある程度勉強ができる生徒があのテキストを使うなら効果はあるのだろうが、もともと勉強が苦手な生徒が、あのテキストで苦手を克服できるとは思わない。

日程を詰め込み過ぎ
生徒は特別講習の期間、1日に1~4コマの授業を受けることになる。
難易度の高い学校への受験を目指しているならともかく、K塾は学校の授業についていけないような生徒にまで1日数コマの授業を取らせていた。

勉強が苦手な生徒に対して、これは明らかに悪手だと思う。実際、1コマ目は何とかなっても、2コマ目以降は明らかに集中できていない様子の生徒が多かった。

ここからは個人的にヤバイと思う点

1.宿題が極端に少ないorそもそもない

宿題の良し悪しについては、人それぞれ意見があるだろうが、私は”塾での”宿題は必須だと思っている。
なぜなら、週に1~2コマ(=90分~180分)では、学校のペースについていけるわけがないからである。

勉強にはインプットとアウトプットの割合が重要とはよく言われているが、塾で取るべきはインプットの時間だろう。
そして家でアウトプットの時間を取ってきてもらう。これが塾の本来の役割だ。

だが、K塾では先生によってはほとんど宿題を出さない先生も少なくなかった。
なぜなら、1コマの間に、宿題を見る・学校の授業に間に合うように単元を進めるということをどちらもするのは極めて厳しいからである。

2.生徒の質が終わってる

K塾では勉強が苦手な生徒をターゲットにしていたのか、それとも個別指導塾にはそのような生徒が集まりやすいのかは分からないが、とにかく生徒の質が終わっていた。

誤解のないように書くが、この記事では
勉強が苦手な生徒=質の低い生徒ではない。
明らかにやる気がない生徒=質の低い生徒である。

勉強の苦手な生徒がいるのは良いのだ。塾とはお金を払ってそれを改善するためのサービスを受ける場所であるのだから。
だが、そもそもなんのために塾に来たのか分からない生徒が多かった。

例えば、
90分虚空を見つめている。
講師の声掛け、説明を無視する。
実際に問題を解く際に、こっそり答えを見て写す。
などである。

こういった生徒たちは、そもそも塾以前の問題だと思う。
正直大学生のアルバイトが何とかできるレベルではない。

さいごに

もう塾講師はやめてしまったが、得られたものはあった。
この記事を読んでいる大学生がいたら、一度塾でバイトをしてみることをおすすめする。
合わなければ1週間でやめればいいのだ。

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