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ドライブレコーダーが「ピーッ」という恐怖

昨年の春、車を買い替えました。
毎日車がないと困る生活をしているので、ひと通り車の機能が理解できたら、細かいことは気にせずに運転するようになりました。
とりあえずエンジンがかかって、アクセルとブレーキが踏めたらそんなに困ることってないのではないかな、と。
と思っていたのですが。
車に乗り始めた最初の日から、走っていると急にどこかから警告音のようなものが鳴るのが聞こえてくるのです。

ピーッ

こわい。なに。
音は鳴れど、他には特に何事もなく、連続してずっと音が鳴るわけでもないので、たまにあのピーッというアレ、なんなんだろう?と思いながら時が過ぎていきました。

しばらくすると、ピーッの規則性に気がつきました。
近所に舗装の悪い道路があって、そこを通るたびにピーッというのです。
車がゴトンゴトン!となる時に、ピーッがくるのだ、ということ。

調べたらやっぱり思ったとおりでした。
ドライブレコーダーが衝撃を感知すると録画をはじめます、という意味のピーッだったのです。

「それにしても、わりとピーッの感度が良いな。
普通に走っているのにゴトン、となるとピーッと鳴るのはドキッとするな。」
原因が分かると、なんだか…、なんだか、私の運転ってちょっと感じが悪いのかな…、と思えてきます。

それからの私は、ピーッに備えて、「ここは来るぞ」という「ここぞの時」、なるべくゆっくりふんわり運転しようと試みるようになりました。

でも、やっぱり、前の車と同じスピードで橋を渡るだけで、橋の継ぎ目にさしかかると、「ピーッ」「ピーッ」と鳴ります。
前の車も私のドライブレコーダーにかかれば感じが悪いスピードということなのかもしれません。
いいえでも、みんな同じようなスピードで走っているのに、とちょっと不貞腐れたような気持ちにもなります。
なんせ多分感度が良すぎるのです本当に。


私は今日も、「ピーッ」に備えて、なるべくゆっくりふんわり、ドライブレコーダーに「とり子さん、今日はとても感じが良い運転ですよ」と思ってもらえるよう、何かあればすぐに飛び立てるすずめのように、怯えながら暮らしています。


ありがとうございます!