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マーダーミステリー気づき⑥ -中国のマダミス定義と無料の中国マダミスシナリオご紹介-

マダミスの定義についてたまに話題になりますが、そもそも私はその内容のマダミスが中国でマダミスと呼ばれていたらマダミスだと思っています。下手にいろいろな名前で区分けするよりは中国から持ってきたものであるなら、そこは中国に則っていいのではと考える派です。(あくまで個人的な考えです!)

なのでこちらに記事というよりは自分へのメモ代わりに調べた内容を残そうと思います。

逆に今後、私の自作したマダミスを遊ぶ場合は、その定義は日本というより中国から輸入してきた系だと考えたほうがいいかもしれません。そもそも『真田幸村は幽世の宿で虚ろな夢を呟く』も中国のマダミスで見た色々な要素を持ってきています。おそらく今後も中国のマダミスで良さそうなところを勉強しては、自作マダミスに反映していくと思います。なので、あまり日本でいわれているマダミスの定義(?)からはかけ離れていくかもしれません。(ご了承ください!)(でも中国ではマダミスだと定義されてるのでマダミスだと名乗ります!)

なお今回の記事は以下のサイトから検索した情報を参考にしております。

1.中国の大まかな分類

実景型:プロの俳優演じるNPCや実際に証拠を探せる部屋が用意されているなど、実際に行動しながら推理していくタイプ。リアル脱出ゲームならぬリアルマーダーミステリー?没入感重視でコスプレすることが多い

卓上ボードゲーム型:ボードゲーム型のマーダーミステリー。お店で公演なども行われる。なんか色々ライセンスの種類があるようだ

オンライン型:オンラインで行われる。初心者用に1人用もある。大体GMレスが多い。無料がほとんどだが良い品質のものは有料だったりなんだり。ただ有料より無料で?公開されているほうが品質が良いとか不穏なことも書かれてあるように見える

※実演公演型、日本に来ませんかね…。かなりお金かかるみたいなので無理ですかね…。中国でも儲けるのが大変っぽいので…

2.中国流最近のマダミス傾向

・殺人者を見つけ出すことに限定されてないよ。キャラクターの感情背景や各陣営の対立や舞台裏で行われたことや陰謀などを暴くことも意味しているよ。一つのタイプだけじゃなく複合的な要素を含んでいることが多いよ

・大体、キャラのほとんどはやばい行為している事が多いけど、自分が犯人なのかどうかは落ち着いて推理することをおすすめするよ。共犯者であることもあるよ

・最近のマダミスのプレイ時間は長いよ。2~5時間かかるね。最近はボリュームや情報量の多いタイプが好まれているね

・ライターの話でいうと短くて2~3ヶ月、長くて一年半くらいシナリオを書く時間を取られるよ。その割にはあまりもうけられなくて困っているよ。最近だと盗作も増えてきて大変だよ

・店舗数は3万店、総プレイヤー数は5000万人、市場規模は100億元を突破したけど良い話ばかりではなく、毎日新しい店が開かれては、毎日多くの店が廃業寸前だよ。業界の競争が激化して客の奪い合いだよ

3.シナリオのタイプ

論理タイプ:どうしてその事件が引き起こされたのかをメインに論理的に推理して、事件を紐解いていくタイプのシナリオ。その殺人が行われた方法は何なのか、論理的な考察によって暴いていくことに焦点が置かれることが多い。プレーヤーは柔軟な思考力と論理的な推理力が必要とされる

感情移入タイプ:殺人に合理的な動機があり、その動機に重きをおいて、プレイヤーがキャラクターたちに簡単に感情移入できるように構成されているシナリオ。他人の人生の追体験をすることで『泣ける』ように作られていることが多い

解読タイプ:いわゆる協力型の推理ゲームなシナリオ。プレイヤーに犯人のいないタイプや、殺人事件と脱出ゲームの要素が組み合わさったものなどがある。脱出目的がある場合は他のプレイヤーと協力しながら各手がかりの答えを得たり、他のプレイヤーたちの中にいる複数の探偵たちと協力して犯人を見つけたりすることもある

派閥陣営タイプ:犯人捜しが目的ではないシナリオ。プレイヤーは他のプレイヤーたちの中にいる隠された同陣営の仲間を見つけ出し、中立陣営とうまく協力して、敵陣営を欺きながら、最終的には敵陣営を倒す必要がある。手がかりの中に必ず同陣営だとわかる目印や特徴があるので、それを見つけ出さなければいけない

※派閥陣営タイプのマダミスはまだ日本に存在しない……? 私はあまり見たことないですね。もし実はもう日本に存在するよ!という形でご存知の方は教えてください

4.プレイヤーのタイプ

パイナップルヘッドタイプ:あまり物語に没入しないタイプ。ほとんど感情移入しないため、感情の振れ幅が少ない。たとえ他のプレイヤーがわんわん泣いても、それに引っ張られることはない

ブルドーザータイプ:基本的に推理に集中して犯人を見つけ出すことに重きを置きたいタイプ。感情移入することや、物語に没入することは重要なことではなく、それよりも速く事件を解き明かしたいと考えているようだ

蛇口タイプ:すぐ感情移入してしまうタイプ。すぐ感情的になってしまい蛇口を開いたかのように泣いてしまうため、蛇口と呼ばれるようになったらしい

※勘違いしてはいけないのが決して悪い意味で上記のように分類しているわけではなく、最近のシナリオでは自分がどのタイプなのか特性を見極めることが自分にマッチしたシナリオやプレイヤーを選ぶことの役に立つそうです

5.マーダーミステリーの紹介方法

・中国のマーダーミステリーは以下のようにレビューがついていたり、コンポーネントを画像つきで紹介しています

・以下のように作者のQ&Aがある場合も!

・コンポーネントすごい綺麗ですが、この立体素材は何に使うのだろう…

・密室要素をあえて提示してくれていることも!

さて、ここまで中国のマダミスで作家へのQ&A、レビューを載せたり動画つきでコンポーネントを見せたりするなど事前情報明記する形が一般的なのは、おそらく日本と違って最近の中国マダミスはネタバレ(レビューなど事前情報明示)ありきでシナリオが練られているからではないでしょうか。あとはお店が大量に存在するため、お店に買わせる目的もあるのでしょう。ネタバレにこだわるよりは情報を多く出して他の競合作品に負けないように買わせようにしているのと、おそらくここ最近の中国のシナリオはネタバレに強い(少々情報が露出したとしても面白さが損なわれない)のではないのかなと考えています。

このネタバレに強いシナリオになっているかどうかの認識の違いは日本と中国の『マーダーミステリー』(もしくは中国の場合は『スクリプトキル』)のwikipediaを参照すればわかります。日本はわざわざ『ネタバレ厳禁』と記載ありますが、中国のマーダーミステリーのwikipediaにその記述はありません。なぜならすでに中国は『マーダーミステリー』ではなく『スクリプトキル(剧本杀)』と呼ぶようになっています。『スクリプトキル』とは広義の『マーダーミステリー』を意味します。つまり中国はもう独自のマーダーミステリーとして、その国の文化に合うように流行とともに皆の手に取りやすい形として姿を変えたということなのでしょう。

日本もどちらかというと個人的には(あくまで個人の意見です!)中国のようにネタバレに強いシナリオが増えてほしいなとも思いつつ、同じように結構情報を出してくれているユウグレノートさんのこちらのシナリオが気になります。

もしかしてこちらの作品とかもネタバレに強いんですかね……?

しかし本当にネタバレに強い中国のシナリオが増えているのかその真実を確かめるために、中国のシナリオを大量に購入することにしました。

次回は届いた中国のシナリオを紹介しようと思います。コンポーネント含むネタバレ全開になるので今以上に注意が必要かも。注意書きかきますね。

6.おまけ(中国で無料で公開されているシナリオ)

有料よりも無料で公開されてるほうが面白いシナリオが多いという一文を見つけて、ちょっと無料のシナリオを見つけてきました。

https://www.murdermysterypa.com/thread-4400-1-1.html

ざっと中身を見ただけなのですが、内容量も多いし、トリックもかなり凝っているし、完全にトリック重視で作られているのもわかるし、すごいです。製作者さんの思惑をちょっと見るに、MMPというフォーラムを盛り上げるために、最初から無料で公開する目的でなるべくみんなが楽しめるシナリオを作り上げたようです。コスト的な面もあるので、なかなかそういうことを普通できないので、マダミスを盛り上げるために色々工夫しているんだなあと思いました。

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