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「ぱんじゅう」をめぐる冒険。〜「それは別件で起こす」・その5

といふことでついでですけど、
ぱんじゅうは広辞苑の初版に載って
いる単語です。

パン-じゅう
パンとまんじゅうを折衷した菓子。
大正末期に流行した。

広辞苑(初版)一七七六頁

(ちなみに看板はようやく一度
だけ行けたお世話になってる
小樽の酒屋ですが、仮置です。
いい写真があれば差し替えるかも→差し替えました)

 今では本州だと三重にしか散見
されないと云われるぱんじゅうは
多くして小樽の名物になっている
ことで北海道内では有名ですが、
私の「ぱんじゅう」をめぐる冒険は
言われてみると札幌狸小路六丁目
からスタートしたのでした。

当時の日記には「ぱんじゅう(300)」
としか書かれていませんが、これを
買ったのは当時狸小路六丁目にあった
「十八番」。

これを買って同じ六丁目にあった
無認可校へいそいそと行き、声優
タレント科の連中とぱんじゅうをツマミに
しながら話したり、大塚康生氏が
麻薬Gメンだった頃の話を聞いたり、
アスベルだけが別日録りだった映画
「風の谷のナウシカ」のエピソードを
聞いてから、アフレコ実習のときに
島本須美さんの生クラリスが聴ける、
なんてことがあったのが私の
「ぱんじゅう」をめぐる冒険のはじまり。


その後普通に小樽の「桑田屋」、
底の生地が結構厚めなのが特徴・
夕張清水沢のぱんじゅう、札幌市の
南区から焼き手が移住してつどーむ
の近くで焼かれていた「もいわ
ぱんじゅう」、そして「十八番」が
閉店して空いていたテナントに
入ったベビーカステラ屋が継承した
「正福屋(後に小樽へ移転)」と
順調にぱんじゅう遍歴を重ねて、
ようやく最後に訪れたのは小樽の
「西川ぱんぢゅう」でした。


 ここも焼き手が実質一人で高齢
なのでおじさんの体調が悪ければ
即アウトな店。それでも以前よりは
丸くなった感じで応対して貰った
ような記憶が。味は繊細方面では
なくあくまで素朴、あくまで実直。

西川のぱんじゅう

鉄板文化圏から大きく離れた
北海道では個人店主レベルで
ぱんじゅうを焼いているケースが
多く、量産的かつ銅版でぱんじゅう
を焼いているのは「桑田屋」くらいの
ものですが、味わいはそれぞれに
個性的。

といふことで「それは別件で起こす」
・その5は「ぱんじゅう」を
めぐる冒険について語ってみました。

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