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インバウンド100 Vol.11 HOME HOME NIIGATA 駒形舞子~新潟インバウンドカレッジ編

こんにちは、インバウンドプロデューサーの木立です。
新潟インバウンドカレッジの修了生の第4弾紹介していきます。インバウンドって誰かの「普通」が誰かの「特別」になるところが一番面白いところです。
ということで新潟の中でも日本の原風景が残り地域の結びつきも強い十日町で着地型の旅行会社であるHOME HOME NIIGATAの駒形さんに話を伺いました。

駒形さんの普段のお仕事を教えてください。
普段のお仕事ですか?土着型旅行会社で地域に伝わる伝統的な手仕事体験、棚田トレッキングのアレンジ、アテンドと1棟貸し古民家の運営管理をメイン業務としている。

古民家は約70年の地元の農家をやられていた方の持ち物だったのですが、高齢になってそこには住まなくなってお子さんたちも関東や他の町に出て行って住む人がいなくなってしまいました。とても景観が良くて、リノベーションをした状態から引き受けてスタートした一棟貸しの宿です。

宿は色々な人が泊まってくれます。関東圏の方や都会暮らしで田舎を知らない方が6割くらいですかね。コロナが終わってボーダーが開いてから外国人旅行者が泊まってくれるようになってくれます。

外国人の方の反応はいかがですか
可愛いって言ってくれますよ。建物の周りがほぼ田んぼ。目の前に車も走ってない。
三階以上の建物がない日本の原風景にと楽しんでいる。建物も景色を楽しんでくれていますね。日本人と比較すると2泊以上してくれる方が多いですよ。

ご飯とか移動はどうしていますか?
送迎はしているのですが、滞在中は自分たちでレンタカーを用意していたり、タクシーを使う人もいますよ。外国人の人は歩くのが好きなので古民家から歩いて20分のスーパーやレストランに行っていますね。そこまで辺鄙ではないんですよ。
こっちが苦に感じてしまうことも、苦に思っていなくて、歩いている時間を楽しんでいますね。

この前、ちょっと小雨が降った日に、夕飯どうするの?って外国人に聞いたら、歩いて20分くらいのレストランに行きたいと。歩いたら20分くらい。店主たちも外国語を十分に話せないんだけど、ご飯食べた後も雨が降ってたので、店主が車で送ってくれたそうです。ちゃっかり地元民と交流してるやんって感じでした。

この前インド人の方をアテンドしたんですよ。最初は十日町なのでへぎそば食べてほしくて、蕎麦屋にしようと提案したら。そばは嫌だ。ライト過ぎる。普通のなんでもいいんだけどさ。って言うから定食屋に連れて行ったんですよ。そしたらドハマりして、生活感ある店内とスタッフのホスピタリティと、洋食・和食・中華なんでも出てくるオールジャンル感が面白かったようです。「あの人が食べているあれはなんだ。」っていってメニューを選んでた。

十日町のおもしろいところはなんですか
私が面白かったり、好きなのは、四季の移り変わりがはっきりしているところ。春夏秋冬の中で、そこにある自然を住んでいる人たちが楽しんでいる。春は山菜、夏は暑い暑い言うてるけど、夏野菜。みんな野菜を育てていて、お互い作っている野菜を誰かに送り合っているのでどんどん蓄積される。夏は夏野菜に追われますね、キュウリ、トマトに終われて、秋は紅葉、雪に追われています。

あと十日町の人は地域や祭りを大事にしています。祭りをするのに準備が大変だから、止めていこうかって地域が多い中、十日町の人たちは止めようじゃなくてどうやって次世代に繋いでいこうってなるところです。魚のつかみ取り大会を再開させるために河川を修復していこうねって行動にしていて、これからにつなげている。未来につながる取り組みをしています。

機会を設けることによって生まれるものがある。

インバウンドカレッジみたいに、個人でやろうとおもったらできるけど、場を創ってもらうことで知らない人たちと関わり合えてハッピーになれることに似ていますね。なんだかんだいって人とのつながりが大事。

インバウンドカレッジで学んだこと
それはユスさんが言っていることとモロ被りですけど、色んな人に合えたのは最高です。生徒たちだけでなく講師の人たちの話も聞いて、私たちがインバウンドでやろうとしていること、向かおうとしていることが間違いではなかったという確認になりました。
インバウンドで上手くいっている人たちが考えていることがわかって、それが同じ方向性だった。

地域が元気で、楽しくやっていると、旅行者も付いてくる。
一番最初に来てもらったお客様に違う季節の話をすると、その話を覚えていてくれてその時期に来てくれますね。冬場に予約が入って冬にスキーが来る人に、夏は景色が全然違いますよっていったら夏に来てくれる。十日町はこの季節のメリハリが面白いところなので、その変化がみられるのはラッキーですよ。

この後チャレンジしていきたいこと
古いお家をリノベーションしていこうという取り組みをしています。それを軌道に乗せていくには、お金の問題、地域の問題があって、しかも一棟だけじゃなくて何棟か増やしていく計画なんです。

私たちは地域に根差した型の旅行会社なので十日町というエリアに限定はされてしまうけど、将来的には、もう少し広い視野で他の地域や企業との関連したツアーとかを組めたらいいなぁと思っています。

今回のインバウンドカレッジで繋がった人たちと連携したツアーもしたいし、新幹線があるから新潟の移動は便利です。ローカル線を使えば車窓の景色もいいので体験になります。

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取材後記
駒形さんも、インバウンド観光の最前線でツアー販売とガイドの仕事をされていています。私もたまにツアーアテンドに見学させてもらいますが、外国人ゲストを相手にしている方の話は聞いていてとても学びがあります。
十日町に訪問する旅行者はローカルや人との関わりに興味がある人が多いので都市部での価値の訴求とローカルの訴求ポイントは違うんだなってことを教えてくれます。
DIY好きの私としては古民家を改装して宿にってロマン詰まり過ぎなので、いつか仕事をやり切ったらHOME HOMEさんにお世話になろうかとすら考えてしまうくらい素敵な仕事をされてます。

インタビュー・木立徹
ソリッドインテリジェンスのプロデューサー。これまで手掛けたインバウンドの公共事業は180以上。仕様書を読むのと革細工とHIPHOPが趣味。インバウンドの専門家のコミュニティの運営をしている。
大阪府出身、さいたま市在住

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