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【イギリス生活】Evening Standardを読んでみよう

こんにちは。
お読みいただきありがとうございます。

ぼくは、ロンドン在住の弁護士です。滞在歴は1.5年ほどです。

以前、電車代が高いという単なる愚痴に3000字以上を費やした記事を書きました。過去最高に内容の薄い回だったと思います。

このように、ぼくは、いつも苦々しい思いで運賃を払って地下鉄通勤しているのですが、駅に置いてあるフリーペーパーは、割と気に入っています。

そこで、今日は、イギリスの日刊フリー新聞であるEvening Standardを皆さんと一緒に読んでみたいと思います。

イギリス人が日頃どんなニュースに触れているのか、その一端を知って頂くことで、イギリス生活のイメージを膨らませて頂きたいという趣旨です。

では、始めます!


Evening Standardとは?

Wikipediaを貼っちゃいます。

なんと1827年創刊とのことで、日本だと文政10年、シーボルト事件が起こる前年です。歴史のあるタブロイド紙ですね。

夕方、帰りのラッシュアワーになると、駅の構内で、こんな赤い箱(たまに黒や青の箱)に山積みになっておかれています。

こちらのニュースサイトから画像を拝借しました。

体感では、Tubeの乗客の30人に1人ぐらいが読んでいます。

2024年1月25日のEvening Standard

では、さっそく中身を見ていきましょう。ちなみに、なぜ1月25日を紹介しているかというと、この記事を実際に書いた日だからです!!

1面:London’s Lime bike epidemic

ロンドンに住んでいるとよく見かけるこの黄緑色の電動自転車、Limeという企業が運営しているシェアライディングに利用されています。これが、至る所に乗り捨てられている問題を扱った記事です。

1面のほか、4面に小さな記事、12‐13面を利用して詳しい説明があり、16面には社説が掲載されています。

こちらは、12‐13面。

本当にざっくりまとめると、市が不法に乗り捨てられている電動自転車を撤去するのに十分な権限が与えられていないため法改正が望まれていることが書かれていました。

2面:Knife crime surge

ナイフクライムは、イギリスで社会問題になっています。

KNIFE crime in London leapt by more than a fifth in the last year with nearly 40 offences a day, offical figures revealed today as politicians clashed over zombie knives and crimes of dithering in tackling the problem.

この書き出し、そのままIELTSのWiritingのPart 1に使えそうですね。

3面:Butter fingers! TikTok chef caught chatting on his phone at wheel by cyclist

有名TikTokerである料理人のトーマス・ストレイカー氏がポルシェ911の運転中に携帯電話で通話しているのを通行人に目撃・通報されて、交通裁判を受けているという話です。

その右には、ニコール・キッドマンが蛇を体に巻き付けてVOGUEの表紙を飾った話、さらに右には、ハリー・スタイルズのファンの女性が、ストーカーの罪で起訴された話が載っています。

まさに、三面記事といった感じですね。

5面:'Unimaginable suffering': Cameron in plea for more aid and pause in conflict

パレスチナの問題、おそらく日本よりも数段、市民の関心が高いです。ロンドンでは割と頻繁にデモが行われており、ぼくたちも治安には注意しなければいけません。

8面:PM 'must bow to Euro judges over Rwanda'

PM=Prime Ministerということでスナク首相のことですね。

ドーバー海峡を越えてきたルワンダ難民の送還計画に対して、欧州人権裁判所が出した命令に関する記事です。

10‐11面:'My biological age is beyond that of my years'

Podcastの紹介記事です。なお、画像は10面のみです。

一応読んでみたのですが、ちょっと何が言いたい記事なのか、内容が分かりませんでした。IELTSのReadingの問題をやっているときの気分でした。

14面:A purist’s nightmare but Austen's romance pulses with passion

舞台の批評ですね。
イギリスでは、舞台がとても盛んで、このような批評もそうですし、至る所で舞台の広告を見かけます。

19‐20面:Common people! Working-class cosplay on TikTok

ぼくみたいなアラフォーの男性には、ちょっと聞きなれない単語が多くてちゃんと理解できているのか不安なのですが、おそらく、TikTokで流行っているロンドンの若者のファッションの良さが理解できないという皮肉の記事です。なお、画像は19面です。

21面:Puzzles & Games

先ほど30人に一人の割合で、電車の中でこの種のフリーペーパーを読んでいると書きましたが、読んでいる人のうち4分の1ぐらいは、このパズルコーナーに夢中なお年寄りです。

数独パズルは、SUDOKUとして、イギリスでも人気です。スーパーマーケットにいくと、冊子が売っているほどです。

この画像だけは解像度を落としていません。ぼくは眠くなってしまうので解いていませんが、英語に自信がある方は、クロスワードなどにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

22面:Foxtons says start of year is busiest since pre-Covid

22面と23面はビジネスですね。
ぼくは、仕事に疲れた状態で電車に乗っているので、いつもは、このビジネス欄は飛ばしています。

住宅用不動産の市場が好調という記事でした。

26‐27面:Stokes to the rescue once again

スポーツ面です。クリケットの試合が見開きで紹介されています。

ちょっとどういう記事なのか英語を読んでも頭に入ってきません。中央の写真の左側のプレイヤーがバッター(?)の後ろで見慣れないポーズをしていますが、これどういう状況なんでしょうか。

最後:Tescoの広告

最終ページは、イギリス最大のスーパーマーケット、Tescoの広告でした。

1.5ポンドのチョコエッグが、会員カードを使うと1.2ポンドになるそうです。1.2ポンド≒222円ですが、果たして、"The Power to Lower Prices"と言えるほど安いのでしょうか。スーパー玉出を見習ってほしいですね。

おわりに

いかがだったでしょうか。
いつもは流し読みしているEvening Standardですが、がっつり読むと、意外と読みごたえがありました。

ぼくだけかもしれませんが、こっちにただ住んでいるだけでは、一体どんなニュースがイギリスを騒がせているのか全然分かりません。情報が入ってこないんですよね。

なので、ぼくは意識的に、ニュースを見たり、このようなフリーペーパーを読むようにしています。

もし、イギリスに来られたときには、一度、手に取ってみるのも良いかも知れません。

ここまでお読みいただきありがとうございました。
このエントリーが豊かなロンドン生活の一助になれば嬉しいです。


このほかにも、イギリスでの暮らしのあれこれを書いています。
よければ、ご覧ください!


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