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ZettelkastenをNotionでやってみたら

興味を持っていただいたそこのあなた。
ありがとうございます。

こちらは「Notion 大学 Advent Calendar 2023」の 12月12日 の記事です。

このアドベントカレンダーは、本家Notionアドベントカレンダーがあまりにも速攻埋まってしまったので、Notion大学というコミュニティでも、有志でアドベントカレンダーをやってみよう!ということで始まりました。

前回はToshi@yaminabeさんの「半年やって感じたZettelkastenのすごさ」でした。
Zettelkastenを知っている人も知らない人も、ちょっとやってみたくなるような内容でしたね!!


……。

…………。


すみません私の記事です。
2日連続で書くため、昨日の記事が紹介されないとさみしいなと思ったので自分で紹介してみました。

昨日の記事でZettelkastenのコミュニティに参加していただいたり、Notion大学内のZettelkasten部に入部宣言していただく方もいてうれしかったです。



今日はいよいよZettelkastenの使い方を紹介します。

ZettelkastenをNotionで作ろうと思ったきっかけ

わたし、Toshi@yaminabeが、NotionでZettelkastenの仕組みを作ろうと思ったきっかけは、以下のお二人です。


もともと読書は好きな方だったのですが、記録は特にしておらず、あれ何かの本に書いてあったな……。と思い出せないことが多々ありました。

その後、Notionに出会って読書記録のテンプレートなどをみて、いつかやりたいと思いつつ、なかなかしっくり来てませんでした。
そんな中、短い独立のメモを作り、これをリンクするZettelkastenという概念を知りました。
これがすごくしっくりきそうな予感があり、実際に自分で作りながら運用しながら改善しながら…と今に至ります。

結構ガラパゴス化しているという自覚はあるので、この記事で説明しているうち、どれか1つでも参考になれば幸いです。

質問がある方は、ぜひZettelkasten部、もしくはZettelkasten研究所(仮)まで!
(ここのコメントかXでも大丈夫です。)
※コミュニティ招待 リンクは1週間限定(~2023/12/18)です!


この記事をおすすめしたい方

  • Zettelkastenについて詳しく知りたい方
    →メモを活用したい!
    →沢山アウトプットしたい!

  • Zettelkastenの利用方法を見直したい方
    →あまりうまく活用できている気がしない……
    →メモは貯まるけど見直せてない……

こんな人に読んでもらえると嬉しいです。


Zettelkastenの基礎知識

ノートの種類

Zettelkastenでは、それぞれのメモ(もともとは1枚のカード)いくつかの呼び名で読んでいます。

・ 一時的なメモ(Fleeting Notes)
・ 文献メモ(Literature Notes)
・ 自分の知識メモ(Permanent Notes)
・ 執筆作業メモ(Structure Notes)

私が使っているNotionの中ではこの様になってます。

情報源(Source)データベース
 → 一時的なメモ(Fleeting Notes)
 → 文献メモ(Literature Notes)

知識メモ データベース
 → 自分の知識メモ(Permanent Notes)
 → 執筆作業メモ(Structure Notes)

さらにここに2つののデータベースを作っています

知りたい事(Resource)データベース
自分の興味の範囲を管理することで、何でもかんでもメモを保存しないようにする。

つながりデータベース
知識メモ同士のつながりを記録する

詳しい使い方は後ほど説明します。


Zettelkastenの流れ

Zettelkastenは使う場面が3つあります。

  1. 情報源の登録と思考過程のメモ記入

  2. Permanentノートを育てる

  3. Structureノートで1つのモノを書き上げる

しかし、これらをやる前に少し 準備がありますので、準備と上記 3つの段階 をそれぞれを説明していきます。


0.使い始める前の準備

私が最初に作ったZettelkastenでは、この準備を特にせずに始めました。
そうすると何が起こったかというと、全く読まない「後で読む」が大量にできてしまったのです。

これは皆さんも経験があるかもしれません。
後で読もうと思って登録し、読まないまま どんどん 登録数が増えていく……。
すると、その「後で読む」たちがどんどんプレッシャーをかけてきて、どんどんその一覧に手を付けられなくなってくる……。

そんな恐ろしい事態にならないためにも、この準備をしてからZettelkastenを使ってみてください。

知りたい事(Resource)を書く

もったいぶりましたが、その準備とは知りたい事(Resource)データベースの作り、中身を登録することです。

このリソースという名前は、PARAメソッドから来ており、「継続的に関心のある興味の範囲」のことというイメージです。

このデータベースに自分の興味のあること、特に調べたいことを1つか2つ登録してみてください。

私のResourceに入っているフレーズ

できれば1つのフレーズとして登録して、自分がしっくりくる名前になるよう、何度も何度も書き換えてみてください。
知識のメモが増えていくにつれて、名前を情報にあったものに変えていくことで、ほんとに自分が知りたいことが明確になってきます。

すると 自分は実はこんなことを知りたかったんだ、ということを自分で理解できるので、さらにZettelkastenを使うのが楽しくなってきます。

ここに登録するフレーズは、今まで興味があってなんとなく インプットしていたこと、つまり、前提となる知識が少しあってもう少し深掘りたい、というものを設定すると、自然とインプットしたくなる気がします。

フレーズを書き直すタイミング

このフレーズは情報源(Source)や知識メモとリレーションさせて使います。

このリレーションをつける際に、今書いているものと、リソースの名前がしっくりこないという違和感を感じることがあります。

こういった時は書き換えチャンスですので、逃さず書き直しをするようにしています。

こうして、何度も書き直しをしていると、自分がこれを知ることでどういう風になるか、という ビジョンが見えてきます。

このビジョンがだいぶ 固まってきてしまうと、絶対そうなると言う確信を持った状態になり、そこに向かって行かないと気が済まないようになるそうです。
ここまで来ると放っておいても自然とZettelkastenを使うようになれるかもしれませんね……。
うらやましいです。

余談ですが、こんな風にビジョンにリアリティを感じている状態のことを エフィカシーを抱くと言ったりするそうです。

1.情報源の登録と思考過程のメモ記入

ここからは、実際に日常でどういう風にZettelkastenを使っているか、を説明します。

まず最初にするのは、気になった記事、本、動画などの情報を情報源(Source)に登録することです。

ここで大事なのは、「後で読む」ではなく、「今読んだ」もの、特に「メモを作りたくなった」ものを登録することです。

先ほども少し話が出ましたが、「後で読む」には何でもかんでも入れたくなりますし、そのまま読まない、読んでもなんだか期待外れということが多いです。

つまり、今、読んでいないということは、そこまで興味をひかれていない、将来も読まないもの、ということなのです。
(もし 読みたくなったらすみません。また探してください。)

こういったものは、おそらく直感でいらないと判断しているんだと思います。


例外として、私は途中まで読んでメモをしたくなったものを登録し、読んでいる途中、メモを書いている途中というステータスをつけるようにしています。

それでもこの状態のメモを読み返すことはかなり 稀です。
思い切って 途中まででやめてもいいかもしれないですね。

便利な Chrome 拡張機能

情報源(Source)を登録する時に私が使っている、おすすめの拡張機能を2つ紹介します。
ブラウザからNotionへ保存する「save to notion」と次のページをつなげてくれる「uAutoPagerize」です。

「save to notion」はいろんなところで紹介されているので 割愛しますが、「uAutoPagerize」もかなり重宝しています。

よく Web の記事なので複数のページに記事が分かれているものがありますが、これを「save to notion」で保存しようとすると、1,2,3など複数に分かれたページをそれぞれ登録することになってしまいます。

そこで、この拡張機能を使うと、 ページ1~3を1枚のウェブページにすることができ、記事全体を登録することができるんです。

皆さんも是非 使ってみてください。

情報源(Resource)とメモを同時に記録する

私は「save to notion」で情報源(Source)に登録するとき、こんな感じでメモも一緒に追加できるようにしています。

実際に登録するところ

さらに、リソースも選べるようにすることで、自分の興味に沿ったものかどうかも確認すると、改めて何のために読んでいるかということが意識出来、メモの方向性もきちんと固まっていく気がします。

このように、読んでいる途中でも、メモを取りたくなったらその場でメモをする、それがそのままNotionに記録されるようにすることで、自然な流れでメモと情報源(Source)を取ることができています。

これは私が実行している一つの例で、誰しもが この方法でうまくいくわけではなく、使っているブラウザ、ツールなどによって、個人個人が動きやすい導線があると思います。

すでにある程度使っている動線を利用して、どういうルートで動けば自然に、流れるようにメモが登録できるか、ぜひ考えてみてください。

自然に流れるとは、画面の移動や気がそれるものを見るなど、行動をせき止めるような作業がないというイメージです。

たとえば、記録するためにデスクトップ画面に移動して、別のアプリを開かなければならない、となると、メモの内容とは関係のない行動をとることになりますよね。

こういう「やると決めた行動のために準備が必要」という状態は、行動が自然に流れているとは言えません。

この導線についても、リソースと同様、日々Zettelkastenをやる中で、めんどくさいと感じた時に、よりやりやすい方法がないか考えてみるといいかもしれません。

何を読んでメモを作ったか、まで記録する

私は、なにげなく記事を読んでいるとPermanentノートにしたいメモが結構出てきます。
おそらく、先にこういうことを知りたいという全体像があるので、意識がそういう記事に行きやすくなっているんだと思います。

しかし、人は一度に一つのことしか出来ません。
思考を書き出しながらメモを整理し、きちんと読みやすいように構成するのは至難の業です。

一番最初に取るメモは、あとで整理するつもりで、その時に思ったことをとにかく全部書き出すことに集中してみてください。

また、どの部分を読んでそう思ったのかも、引用としてコピペしておくのがおすすめです。

私がやっている引用の記録方法

それらをこのように取っておくと、後からメモを見返した時も、なぜこのメモを取ったかを思い出しやすくなり、メモを構造的に整理する手助けになります。

2.知識メモ(Permanentノート)を育てる

こうして取ったメモは、いうなればPermanentのプロトタイプです。

私はこうしたメモをProtoノートと呼んでいます。

このProtoノートを見返す時間を、読書とは別に取ることで、permanentに育てていくことができます。

しかし、この見返す習慣はなかなか一人ではつきません。

私は、コミュニティでの投稿を自分で義務付ける、だれかと一緒にやる時間を取るなどしてなんとかほぼ毎日出来ています。

しかし、それでもまだ仕事や育児で忙しい時などは何日間かやらなくなってしまうようなことも起きるので、継続的にコミュニティで取り組みたいと思っています。

こうして書き直したメモのビフォーアフターを見てみましょう。


ビフォー
アフター

私はこういう感じで書いていますが 皆さん 自分が分かりやすい書き方を探してみてください。

ただ タイトルだけはすごく重要なので、メモに書いてある中身の結論部分を、タイトルに持ってこれるようにしてみてください。

私は次のつながりを作る工程で、主にこのタイトルしか見れませんので、特に注意してタイトルをつけています。

知識のつながりを見つける

いよいよ、Zettelkastenの一番の特徴でもあるつながりの作り方です。

最初の方でもお話ししましたが、私はつながりを別のデータベースで管理しています。

これは、元々のZettelkastenのやり方で「リンクの意味を書いておく」とあったからというものです。

この意味を持ったリンクという部分を再現しようとすると、私には 運用できないくらい めんどくさいものになってしまいます。
そこで私は参照する側される側を、つながりデータベースにリレーションすることで データベース自体をリンクとして取り扱うことにしました。

つながりのページ

リレーションをつける時は、データベースのチェックボックスとボタン機能を使って、以下の流れで行っています。

  1. 参照したいものをチェックボックスで選ぶ

  2. ボタンを押すと、今書いているノートとチェックボックスで選んだノート、2つのリレーションがついたつながりのデータができる

  3. そのデータに繋がりの意味を書く

実際につながりをつけるスペース(メモページ内に同期ブロックで作成)


また、ノートが増えてくると繋がりを作るのも大変になって来てしまうため、そのノートが「どれだけ引用されているか」というのを集計することで、自分にとって有益なノートがわかるようにしています。
つながりを作る時は、有益なものから見ていくようにすれば、つながる確率が高いというわけです。

I.F(インパクトファクター)が引用された数(最近引用されているかの補正付き)

ここで紹介したのは、あくまでも私のやり方です。
つながりはリンクとして取り扱ったり、もしかすると知識メモと同じデータベースの中で作った方がいいかもしれません。

別のやり方をしてる人は是非教えていただけると嬉しいです。

まずは、とにかくProtoノートに入れ、どんどん つながりを作ることで、たとえ最初は完成度が低くいメモでも どんどん ブラッシュアップされてきます。

思いしなかった「つながり」が見つかることもあり、新たな発見があるのもZettelkastenの面白さです。

これからZettelkastenをとしている方は是非、最初のうちは完成度を気にせずメモを作っていき、どんどん 種まきをしてみてください。

そして、水やりをするようにそのメモを少しずつ育てていってみてください。

もし間違ったPermanentノートが入っていても、それによってZettelkasten自体が壊れたりすることはないですし、考えがどのように変わっていったかを見たり出来るので、削除せず取っておくのも面白いと思います。

前回のNoteでも話した頭が勝手につながりを作りはじめる感覚をぜひ体験してみていただきたいです。

3.Structureノートで1つのモノを書き上げる

Structureノートは、論文、ブログ記事、セミナー資料などある程度まとまった形で発表する時に作ります。

今まで書いてきたPermanentノートを参照し、章やパラグラフの形である程度まとめることで作成します。

これは正直、まだ手探りのため、やり方を試行錯誤している段階です。

ただ一つだけ言えるのは、Structureノート 書こうとすることが思ってたよりも大事だということです。

どこかに発表するためには、改めて知識を整理する必要があり、さらに話の流れを作る必要があります。

そうすると その過程で、流れに足りていない部分が見つかります。

そういった 足りない部分は、知るべきだったが今まで気づかず、知らなかったというところなので、自分にとってより価値の高いインプットになると感じています。

また、実際にこの記事と前回の記事はStructureノートをつくって書いたのですが、書き始めると次から次に書きたいことが出てきます。

おかげでこの長さになってしまい、1つの記事にまとめるのが大変でした。

Zettelkastenをはじめにやっていた社会学者の方も、おそらく たくさん書こうと思って本や論文を書いていたわけではなく、次から次に書きたいことが出てきてしまうので、仕方なく書いていたのかなという気がしています。

皆さんもPermanentノートを 書くことに慣れてきたら、ぜひStructureノートを書こうとしてみてください。

Zettelkastenが、またさらに面白く感じられると思います。



アドベントカレンダー、明日はつぶあんさんの 「Notionがエモくなる」です!

私のNotionにおそらく一番足りていないのがエモさだと思いますので、私も楽しみです。

みなさんもお楽しみに!



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下のDiscordコミュニティにて、明日、12月13日に私が使っているZettelkastenのテンプレート配布と説明会を開催します。
アーカイブも残りますので、ぜひコミュニティに参加していただけると嬉しいです。

※コミュニティ招待 リンクは1週間限定(~2023/12/18)です!



さいごに

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

noteでは、Notionの関数やZettelkastenについて、読みたい本などの発信をしています。
NotionやZettelkastenの運用に興味のある方も、ぜひやってみたいという方も、なんならZettelkasten部やコミュニティに入りたいあなたも、スキ、フォローしていただけると、とっても嬉しいです。


最後までご覧いただきありがとうございました!



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