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【113】「今」を大切にする心:試練を乗り越えて見えるもの

人生には、時に自分の意志とは関係なく、難しい状況に直面することがあります。例えば、仕事の都合で家族と離れて暮らさなければならない時もあるかもしれません。そんな時、私たちは「今の状態が早く終わればいい」と強く願うことがあります。しかし、時間が経ち、状況が変わると「今の状態が長く続けばいい」と変わることもあります。

私は10回以上の転職を経験しましたが、その過程で何度も単身赴任を経験しました。家族と1,000キロ以上離れていることで、時には寂しさに耐えられず、毎日布団の中で泣いて過ごす日々もありました。しかし、「今の状態がいつまでも続くはずがない」という微かな希望の光が、私の心の支えとなっていました。でも、今は家族(妻)と一緒に暮らすことができています。だから、「今の状態が長く続けばいい」と心から思っています。家族との絆を大切にし、安定した生活を築くことが私の願いです。

人生は時間が経つにつれて、見方や考え方が変わります。最初は困難と感じたことも、乗り越える過程で新たな学びや成長があったことに気づきます。特に大きな失敗ほど、あとで笑い話になったり、懐かしい思い出と感じることがあります。そして、それが新たな価値観を生み出し、かつては耐えがたいと思っていた状況さえも、「あんなこともあったなあ!」という大切な経験として受け入れられるようになります。

「今」を生きることの難しさを感じる時、それを否定するのではなく、その時をどう乗り越え、自分自身を成長させるかを考えてみましょう。否定から肯定へと変わるこの過程は、私たちにとって貴重な学びの機会です。今に集中し、一つ一つの瞬間を大切に生きることで、将来振り返った時に、「あの時頑張ってよかった」と心から思える日が来ることでしょう。

これを伝えるときに、私は必ず「登山」の話をします。山に登る過程では、色んな困難が待ち受けています。でも、山の頂上からの下の景色を眺めたとき、「これまで無駄なことは何一つなかったんだなあ…」と気づくのです。
そしてまた、「今度あの山にも登ってみようかな!」と思うのです。一つの山を制覇したことが自信となり、新たなことにチャレンジしたくなるのです。その時の気持ちは、もはや「過去」ではなく、「未来」に向いているのです。

私たちは、困難な状況に直面した時、それを乗り越えることでしか得られない「何か」があることを知っています。その「何か」は、自分だけのものであり、他の誰もが代わりに得ることのできない、かけがえのないものです。だからこそ、今を生きることの意味を見出し、一歩一歩を踏み出していくことが大切なのです。

生活の中で、どんなに小さなことでも良いことを見つけ、それに感謝することで、今を生きることの価値を見いだすことができます。困難な状況でも、そこから何かを学び、自分を成長させるチャンスと捉えることができれば、生きることの喜びを感じることができるでしょう。

★ワンポイント

今の瞬間を大切にすることで、困難な状況も必ず乗り越えられると信じてみてください。今が辛ければ辛いほど、それを乗り越えた時の気持ちはひとしおです。一つ一つの経験が、未来の自分を形作る貴重な糧となります。


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