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【112】「成功の多様性」:大富豪と漁師の物語から学ぶ

私たちの周りには、さまざまな人々がいます。それぞれが異なる価値観や目標を持って、日々を生きています。中には、「成功」という言葉を聞くと、莫大な富を思い浮かべる人もいれば、心から満足している生活を思い浮かべる人もいます。では、本当の「成功」とは何でしょうか?大富豪と漁師の話から、成功に対する見方を探ってみましょう。

ある大富豪は、莫大な富を築き上げました。彼にとっての成功とは、好きな人と好きなことをして、にぎやかに過ごすことでした。彼はその富を使って、自分の夢や望むものすべてを叶えました。人々は彼を見て、「これぞ成功だ」と言います。

一方、海辺の小さな村に住む漁師がいます。彼の生活は質素で、莫大な富など持ち合わせていません。しかし、彼にとっての成功とは、家族や友人と過ごす大切な時間でした。彼は、日々の小さな幸せを大切にしています。彼の周りの人々もまた、彼が本当に幸せであると感じています。

この話の最後では、どちらも「好きな人、大切な人との時間を大切にする」という共通点がある、という結論に至ります。大富豪も漁師も、行きつくところは大体同じようなものなのです。

この話から学べることは、「成功」の形は人それぞれ違っても、行きつくところは「誰もが世界平和を望んでいる」ということです。もちろん「私利私欲」で生きる人たちもいます。実はこの私も、私利私欲オンリーで生きてきました。10回以上の転職を繰り返し、社会の嫌な部分だけを見てしまい、ついには「人間不信」にまで陥りました。でも、それは多くの人たちが経験すること、人として自然なことではないかと私は思っています。

ただ、「私利私欲」の先に目を向けてみて、「今の自分はどうありたいのか?」という視点で見たときに、かすかに見えてくるものがあります。それは、「お金に困らない暮らし」「心身の安定」「平和な暮らし」などを望んでいるのではないかと思ったのです。

「成功」を追求する過程で大切なのは、周りの人々との関係性や、日々の小さな幸せを見つけ出すことです。莫大な富を築くことも、貧しい中で大切な人と時間を共有することも、どちらもそれぞれの価値があり、それぞれの幸せがあるのです。もちろん、私たちもそれぞれの幸せがあります。地球上の80億人が、80億通りの幸せをもっているのです。そして、その誰もが「平和に暮らしたい」と願っているのではないでしょうか。

私たちはしばしば、社会的な成功の象徴とされる物質的な豊かさや地位に目が行きがちです。しかし、外からの評価や他人の基準に囚われていたら、はっきり言ってキリがありません。80億の他人を見て羨むより、まずは自分自身にとっての成功を見つけ出すべきです。その上で、他人の成功をも尊重することが大切ではないでしょうか。自分自身が心から満足し、幸せを感じる生き方こそが、「真の成功」と言えるのだと私は思います。

★ワンポイント

成功とは、外から見た豊かさだけではなく、自分自身が心から満足し、幸せを感じる生き方のこと。大富豪も漁師も、それぞれに成功の形があります。大切なのは、自分にとっての幸せを見つけることです。

★金子みすゞさんの詩

『私と小鳥と鈴と』

私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面(じべた)を速くは走れない。

私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように、
たくさんな唄は知らないよ。

鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。


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