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【課題解決】中小製造業の技術経営 マーケティングは企業と顧客の相互理解のプロセス

中小製造業の商品開発を伴走・支援 TECH-TOSHIです。
今回は、東京理科大学 MOT(技術経営)における 経営戦略とマーケティングに関連する講義から、『マーケティング戦略』について、ご紹介します。


1.ポイント


内容は、『マーケティングは企業と顧客の相互作用』でした。

マーケティングの定義(企業と顧客の相互作用)
 マーケティングを、企業と顧客の相互理解のプロセスと捉える

 1)「人間や社会のニーズを見極めてそれに応えること」(Kotler & Keller 2006)

 2)「顧客に向けて価値を創造、伝達、提供し、組織および組織を取り巻く利害関係者を利するように、

  顧客との関係性をマネジメントする組織の機能および一連のプロセス」(アメリカ・マーケティング協会)

 3)「マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視点に立ち、顧客との相互理解を得ながら、

  公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である」(日本マーケティング協会) 

 いずれも、マーケティングを『企業と顧客の相互作用』としています。

 尚、講義においては、『市場は同質ではない』という背景を元に、

 マーケティング戦略を『同じようなニーズのセグメントの中から、目標のターゲット市場を探り出し、ターゲットに影響を与えるために、コントロールできる変数を組み合わせる活動』と定義していました。

 企業側からはターゲットの顧客に対し、良い影響の作用を与えられるか ということです。

出所)網倉、新宅、『経営戦略入門』、P126-129

2.講義からの気づき


講義から気づいたことは、『お客とのコミュニケーションによる相互理解がマーケティングプロセス』ということでした。

当たり前のことなのですが、意外とできていないことかもしれません。

コミュニケーションができていなけば、相互理解のプロセスであるマーケティングには、なりようもありません。


3.現状


以前、勤務していた製造業の企業において、顧客とのコミュニケーションがうまく取れていない社員がいました。

顧客へのヒアリングに同席するものの、ほとんど喋らない とか、
顧客とのヒアリングから、「顧客は大変興味を持っている」と社内報告したものの、その後、顧客からの進展がない、

また、「顧客はこの商品のことをわかっていない」と発言する などです。

顧客の本音を聞き出すことは、なかなか難しいことではありますが、
顧客と会話ができていなければ、真の課題を認識することはできないですし、ヒアリングの状況により、例えば酒の席での『リップサービス』を、顧客のご要望と解釈してしまうこともあります。

 <参考>




4.解決策


顧客ヒアリングにおいて、こちらの商品の良さの説明に終始してしまうことが、商品開発担当者にはありがちです。

開発した商品の機能や特性が、現時点における顧客のご要求にフィットすることはまれです。

まず間違いなく、チューニングが必要となりますので、現時点における顧客のご要望とのギャップを、顧客からいかに聞き出すことができるかどうかです。

そのためには、ヒアリングの準備段階で、できる限り顧客側の置かれている状況を予想しておくことが重要です。

5.今後の課題


顧客のご要求は? 企業の商品コンセプトは? など。 

コミュニケーションからのお互いの理解により、この2つのギャップを埋めるための課題を、ヒアリングから明確化できるかどうかです。

今回は、東京理科大学 MOTにおける 経営戦略とマーケティングに関連する講義から、『マーケティング戦略』について、TECH-TOSHIよりご紹介しました。

尚、その他にも、この分野においての実践的なノウハウを投稿しています。

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