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【課題解決】中小製造業の技術経営 MOTで1年目を終えて

今回は、今春から入学した、東京理科大学 大学院 経営学研究科 技術経営専攻(MOT)で学び始め、1年目が終わりましたので、思ったことを述べさせていただきます。


1.経営に理論はある


 最近、同級生との会話において、『経営に理論はあるよね』という言葉がよく聞かれるようになりました。

但し、経営理論が、現状の日本の企業において、充分に活用されているかは疑問です。

経営理論と言うと、自社には特有のやり方があるため、自社の経営に当てはまるわけがないし、経営は理論通りにはいかない と反論されそうですが、では、理論があるのに、何故、その理論を活用しようとしないのでしょうか?

確かに、経営理論は後付けであることが多く、その時点でのいろいろな社外・社内の環境・状況により、理論に沿って実践しても効果はでない というケースもあります。

自分は、製造業・ITベンダーのエンジニアとして30年以上、新商品開発から新規事業の開発に従事してきました。エンジニアは真理・理論を追求するサイエンティストとは異なり、理論・理屈を理解し活用して製品の製造に尽力します。それは、理論の活用により再現性が発現されるからであり、結果、品質バラツキが少ない製品が製造できるからです。

理論があるなら活用しない手はないと思うのですが。


2.会社組織に問題意識あり


MOTの講義において、多くの方々がゲストとして来られ、講演をしてくれます。その講演の内容について、毎回、学生全員がレポートを作成して提出するのですが、提出されるレポートの内容が、組織に関する内容が多いとのことです。

また、『イノベーションを生む組織戦略』という講義において、同級生からの非常に活発な意見が出たことからも、多くの同級生が自社の組織について高い問題意識を持っていることが伺えます。

最近、ある同級生から、『日本の企業は現状維持バイアス病にかかっているのではないか?』と言われました。

『現状維持』、その言葉を聞いて、ITベンダーで勤務していた時のことを思い出しました。
そのITベンダーにおいても、新たなビジネスを検討していたのですが、結局、「自社にはできない」 として外販を断念し、親会社からの受注依頼に注力する方針に戻してしまいました。

ただ、『現状維持バイアス病にかかっている』 と言われても、会社としては認めたくないのでしょうが。

3.まとめ


経営理論も活用できておらず、現状維持バイアス病にかかっているとなると、今後も従来と変わらないビジネスモデルからの、ビジネスシステムによるオペレーションを、続けていくのでしょうか?

そんな中、4月から、論文作成(形式知化)と学会発表に向けての準備が始まります。

益々、社外環境が激しく変化していく中、同級生達が、抱えている課題や関心ごとについて、どんなテーマを選ぶのか楽しみです。

尚、その他にも、この分野においての実践的なノウハウを投稿しています。






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