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【パワーリフター向け】トップシングルの必要性と実践

初めに

この記事はパワーリフターを対象としています。

すでに3種をそれなりにやり込んでいる選手でも参考になる内容となっています。

さて,海外選手のSNSを見ていると,today’s single, today’s top single という表現が頻繁に出てくると思います。
トップシングルそのものに関しては,それなりに高い強度で1レップ行う という単純なものです。

しかし,プログラム全体で見たときのトップシングルはそんなに単純なものでありません。

何のためにトップシングルを行うのか,どの程度に強度を設定するのか,頻度はどのくらいが良いのか,そもそもトップシングルを行う必要はあるのか,など,実際にトップシングルを取り入れる際に考えなえればならないことは多くあります。この記事ではこれらを説明します。

私は,トップシングル,またはそれに類似するものをすべてのパワーリフターが取り入れるべきだと考えています。

"すべてのパワーリフター"なんて言いすぎだ,と思うかもしれませんが,トップシングルを取り入れるメリットは多くある上に,現在のプログラムやメニューを大きく変えることなく組み込むことができるので,取り入れない理由が見当たらないかな,と思います。

この記事を読めば,トップシングルやそれに類似するものの目的と必要性を理解し,自分に合う形でトレーニングに組み込めるようになり,プログラムが確実にレベルアップすることでしょう。

なお,この記事ではRPEの基本的な内容を理解していることが前提で話が進みます。RPEよくわからないよ,という方は【RPEを使い毎回の筋トレで使用重量を伸ばす方法】の「RPEとは」の部分をお読みください。無料で読めます。

トップシングルの目的

トップシングルを行う目的は大きく分けて3つあります。

①試合に近い状況で練習をすること。
②精度の高いe1RMを算出すること。
③悪い動きを見つけること。
それぞれ解説します。

①試合に近い状況で練習する
まず,試合に近い状況とは何かを考えるために,試合そのものについて考えます。
試合そのものの状況とは,1レップ@10(@10はRPE10のこと。以下同様)です。

よって,試合に近い状況で練習するというのは,1レップ@10に近い強度,レップ数でトレーニングを行うということになります。

それなら普段からやっている,という方もいると思いますが,重すぎず軽すぎずきつすぎず楽すぎず,適切な負荷でできている人は意外と少ないです。(強度,レップ数,頻度の具体的な決め方などはこの記事の後半部分に記載しています。)

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