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良い感じの読書生活ゲーム(5)

 あなたが自分で幸せになるための「良い感じの読書生活ゲーム」を紹介している。このゲームは3つのステージがあり、3つ目の応用ステージでは追加オプションを書いていく。前回(以下のリンク)では「読書の深化」について紹介した。今回は「読書の探索」を紹介する。

 「読書生活ゲームってなに?」という方は、連載の(1)を読んでいただきたい(以下のリンク)。


応用ステージの方向性2:読書の探索

読書生活を充実させるための追加オプション

 応用ステージは、いわば「追加オプション」のようなもの。これらのオプションを実践ステージに追加することで、読書生活の充実を図る。前回は「読書の深化」に向けたオプションを紹介した。今回は、私が「読書の探索」と呼んでいる、読書以外の活動と読書生活ゲームをつなげていくオプションを紹介する。

追加オプション(1)読書会やイベントへの参加で読書を豊かに

 自分の読書を、他の人の読書や読書以外の活動とつなげることで、読書が豊かになる。知人との雑談でも良いが、実のところ、本について話せる人は周りにいないもの。ましてや自分の好きな本について話そうとすると誰もいないようにさえ思える。

 そんな時にオススメなのは「読書会」に参加すること。読書会にもいくつか種類があるが、知らないなら細かいことは気にせずまずは参加してみると良い。本を通じて話をすることで、次の読書につながる快感を味わえる。うまくいけば、読書を通じた幸せを感じることができる。

 読書会は、一般向けの読書会は、全国の図書館イベントとして行われていたり、FacebookやPeatixでも紹介されていたりする。検索すればわんさか出てくる。以下に、詳細サイトをいくつか紹介する。

追加オプション(2)読書会やイベントを自ら企画する

 やや上級者向けとなるが、慣れてくれば自ら読書会を開催するのも良い。読書会で課題本に指定した本は、まず確実に読む。しかも人と話そうとするから一段深い読みを志向する。単に読書会に参加するだけでも良いのだが、自分の好みの本を、自分が望む形で議論しようと思えば、自ら読書会を企画するに限る。

 読書会の開催はどうすれば良いか。それこそ本を読んで学べばよい。三人以上集まれば読書会は開催できる。試しに呼びかけてみれば良い。読書会について読むのであれば、以下の3冊がおすすめ。

 蛇足だが、私は読書会そのものを研究するのが好きなタイプ。好きが高じて学会に論文を投稿したりする。読書会そのものについて興味があれば個別に連絡いただければと思う。

追加オプション(3)他の人との交流を持つ

 人は、他の人とつながりを持つと興味関心の幅が広がる。読書好きな人とおしゃべりすると、本以外の話でも気が合って至福なひと時を過ごせることがある。本を通じた人との交流を繰り返すことで、そこが一つのコミュニティとなる。コミュニティでの交流が自分にとって快楽となり、そこでの貢献が自分にとってやりがいとなる。

 実のところ、人との交流は待っていても来ない。出会うきっかけが必要となる。前述の読書会参加や読書会企画はその一つ。それ以外にも、講演会、勉強会、オフイベントなど会合はいくつもある。書を持って街に出よう。予想外や予定通りにいかない集まりに顔を出し、即興劇をうまく演じられるか試してみよう。本好きは、得てして頭でっかちになりやすい。自分で考えることを怠けて本に頼る場合もある。肌で感じたものを読書に活かせば、あなたの読書生活はもっと豊かになる。

追加オプション(4)仕事や実践で実際に試す

 書籍のみならず、自ら試行錯誤した経験によって自分の無知を知ると、謙虚になることができる。謙虚ではなかった「無明」という状態から脱することができれば、己の至らなさを知り、生かされている感覚を身につけることができる。この域に達すると心が平穏となり、かなり高い水準でのウェルビーイングが実現できる。

 いかにして「無明」を脱するか。仏教では「八正道」なるものがあるらしいが、私はよく知らない。これは持論だが、労働・仕事・活動を通じて人と社会の中に自分を位置付け、尊敬できる人と出会うことが重要だと思う。優れた人を知り、謙虚になることが、自らの学びを増やし内的な豊かさを増やすコツだと思う。読書で得た知識や知見を、仕事を含む社会的な活動に活かして振り返るようなルールを追加する。そうすることで、あなたの読書は社会とつながり、自分自身を幸せにすることができる。

 社会と読書をつなげる上で「習慣化」は重要なテーマとなる。ここまでくるともはや読書はあなただけのものではない。気持ちよく習慣化できれば、読書による幸福も安定的に享受することができる。習慣化については、以下の本が参考になった。

追加オプション(5)「マイ・ルール」の追加で自己成長を図る

 最後にもう一つ。幾つかの追加ルールを紹介してきたが、実践して振り返ると「微調整(ファイン・チューニング)」したくなる部分が出てくると思う。これは、あなたが成長している証拠。あなたが読んだ本から何かを得れば、あなた自身も変わっていく。変化した自分に合うように、自分なりの「マイ・ルール」を追加していくと良いだろう。最近読んだ本と、過去に読んだ本を関連づける「シントピカルリーディング」ができると、発見も多くなり気分もアガる。

 読書生活ゲームの本質は、自己の振り返りで幸せを実感して、それを記録することで満足することができたかどうか。他の人の目など気にしなくて良い。あなたはあなたで良い。あなた自身が、自分に満足するかどうかがこのゲームのすべて。読書生活ゲームによって、このゲームを行わなかった自分よりも幸せになっているかがポイント。少なくとも私は、この読書生活ゲームを続けて良かったと満足している。

(おわり)

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