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糖尿病と運動

糖尿病患者さんが日本で急増しており、
成人の5-6人に1人が糖尿病を罹患していると言われています。

糖尿病とは

食事で摂取した糖質が、体内で処理しきれずに
血中に高濃度で残ってしまう病気であります。

通常、血糖は腎臓で再吸収を受けるため尿中には出てきませんが

血中に高濃度で存在する事で、再吸収しきれず尿中に出てくる事も。

※尿中に糖が出てくる事よりも血糖が高く維持され、

余分な糖が細胞に付着し、ダメージを与える事が大きな問題
となります。

※尿路感染症などの問題も勿論あります。

特に末端の毛細血管がダメージを受ける事で
腎不全、網膜症・失明、足の壊疽といった状態に陥ります。


種類

糖尿病には1型と2型が存在します。

1型

先天性、または何かの疾患が原因となり
インスリン分泌不全のケースを指します。

2型

いわゆる生活習慣病としての糖尿病を指します。


原因

こちらの論文によると

健康な人では骨格筋による血糖処理が大きな割合を占めており

約8割以上
が骨格筋において処理されていると記載があります。

一方で2型糖尿病患者ではインスリンによる血糖取込が半分程度まで落ち

いわゆる「インスリン抵抗性」状態です。

更に内訳を見てみると

脳や内臓および脂肪細胞での血糖処理量
健康な人と殆ど差がないものの

骨格筋による血糖処理量が半分程度となっています。

つまり骨格筋が血糖を処理できない
=インスリン抵抗性が血糖値が高くなる主な原因の一つとなります。


運動による効果

骨格筋に対する直接的な作用が
大きな糖尿病の予防や改善に繋がると考えられます。

※運動(筋収縮)はインスリンとは別経路にてGLUT4を活性し、
血糖を細胞内へと取り込ませます。

※インスリン非依存的な血糖の取り込み

つまりインスリン抵抗性と呼ばれるインスリンの効き目が悪化した

2型糖尿病患者の骨格筋でも、上記の働きは正常に機能しています。

運動が2型患者における血糖コントロールに効果的であるのは
このようなメカニズムによるものです。


おしまい


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