作図時間を短縮するには。

さて9月も半ば、作図時間の方はどのくらいになってきたでしょうか。
大体、エスキス2時間半・要点1時間(+15分)・作図2時間45分(チェック時間含む)が目安になるかと思います。

他のいろいろな意見を見ていると作図2時間という方もいますが、ちょっと昨今の作図内容から見ると難しいものがあります。(私は特に定規で書くので2時間半くらいを目標にしています)
また図面は “キレイでなくても” 合格できるので早いことに越したことはありませんが、2時間切れないからといって練習を重ねすぎるのもナンセンスなので2時間30分位を目標にして作図練習を続けてください。

それでは今回は作図の時間を短くする方法を書いて行きたいと思います。


1.基準線を書かない

まずは図面の最初に書く基準線をやめることです。柱の部分だけに目印に薄くチェックを入れるだけにします。また柱の目印は外壁面だけとして、あとは上からテンプレートで一列描いたら、その列を目安に二列目の柱を描いていきます。

基準線も濃く描いてしまう人は図面が雑に見えてしまうことがあるのでそういう方も試してみてもいいんじゃないでしょうか。

この方法をやれば基準線を描く時間を短縮でき、5分くらい短くなる人もいます。

また断面図では平面図の柱を利用して基準線は描いておきましょう。断面図は基準線があった方が早いので。

平面図は基準線なし、断面図では基準線及び階高などの水平線も描いていきます。


2.図面の包絡を気にしない。

図面では柱以外で湿式の壁部分を一体化して描く包絡表現をしていますが、トイレの間仕切りは乾式の壁でも可能ですので、竪穴区画をするEV・階段周り、面積が大きい大空間の壁もしくは面積区画をするための壁以外は包絡を気にせずに描いていっても構いません。

区画の重要な湿式の壁が包絡されていれば良いので、他の部分がそうでなくてもこれで落ちるということは考えづらい。

特に断面図の梁と垂れ壁・腰壁部分も時間がなければ包絡表現をしなくて良いです。

平面図の包絡表現はそこまで煩わしくありませんが断面図は結構面倒くさい。時間がなければ断面図の方は包絡表現を回避しても良いかと思います。


3.文字を練習する

当たり前のことですが、文字は全体の図面の印象を大きく左右するものです。また室名などもきちんと表記しないといけません。

いくら図面はある程度の綺麗さで大丈夫と言っても、文字はきちんと読めないと意味がありません。

ですので文字はきちんと練習していきましょう。この練習を続けていくと文字の時間も短縮できます。

そして文字の練習はいつでもどこでも出来ます、これが重要です。製図板を開かなくても少しだけですが時短できる。私自身は通常業務で書く文字を製図の文字のように書き、いつも練習していました。

そのせいで文字が今でもカクカクしていますがw


4.植栽はしっかり書いて時間短縮

植栽は特に生け垣は時間がかかるものから、短時間でかけるものの2パターンくらい持っていると試験で役に立ちます。

樹木はテンプレートを使って2つの円を少しずらして幹を書けばいいので時間はかかりませんが、しかし生け垣は結構時間がかかるし面倒ですよね。

それでは生け垣のパターン例を描いてみました。

画像1

上のAはどこでも見る生け垣の書き方です。結構時間がかかる。見栄えはいいですが面倒です。

逆に下のBは直線を描くようにしてペンを少し揺らしながら、所々で戻りのクッションをつけることで素早く、生け垣のような表現が可能です。
Aに比べると見栄えは劣りますが、十分表現としては効果的です。

植栽に時間がかかってしまう方は参考にしてみてください。


このような方法以外にもいろいろな時間短縮法がありますが、初受験の方も含めどんな方でも簡単に時短できるテクニックを紹介しました。

あまり作図練習に時間をかけずにエスキスに集中できるように、色々なテクニックを吸収、実践していきましょう!




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?