オットー_ネーベル

折々の歌詞(94)

全然夜にならないね/破裂した歩道橋の上/センセイションが足らないね/凍てついた炎 凍狂で


 八十八ヶ所巡礼


「凍狂」(2017)当該詞章以外にも「二人が聴いていた夢語り」の抒情、「空が 飲み干した雲と眠って」の幻想、「今日が裂けてく/烏賊が割けるように」の奇想、秀逸である。きわめて巧妙なこの韻文のフレーズが二度とあらわれないのも、いさぎよい。

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